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第2章 穏やかな新婚生活?
(9)生ける伝説
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屋敷を出発後、何度か短時間の休憩を挟み、セレナ達は順調に旅程を進んだ。そして夕刻になり、一行はこれまで通過してきた集落とは規模が違う、とある街に到着した。
「今日はこの街で、宿泊するみたいですね」
カーテンを開けてある馬車の窓から、興味深そうに周囲の様子を観察していたクレアに、セレナが申し訳なさそうに声をかける。
「クレアさんは“クライブ殿下”として、こういう旅をした事はありませんよね? 食事は1日2食だし、他の人も一緒に泊まる宿屋なんて」
それにクレアは、セレナに身体を向けながら苦笑気味に応じた。
「街道筋に、気軽に食事ができる店など存在しない事は分かっていますし、そもそも一般的な庶民の方は1日2食か、お昼に食べてもごく軽くという事は、知識としてはありましたよ? それにお昼の時間の休憩の時にはお茶と焼き菓子をいただきましたから、あれで十分です」
「それなら良いのですけど」
そうこうしているうちに馬車は徐々に速度を落とし、一度停まってから小さな門を通って、どこかの中庭らしき場所に停車した。
「到着しました。今日はこちらで宿泊しますので、お二人とも降りてください」
「分かった。ありがとう」
馬車の扉の向こうからネリアが声をかけてきた為、クレアとセレナは顔を見合わせて頷き合った。
「セレナ、手を」
「ありがとう、クライブ」
まずクレアが先に降り、セレナに手を貸して地面に降り立つと、そこでは宿屋の主人は勿論、その家族や主だった使用人の殆どが揃っているのではと考えてしまう程の人間が、満面の笑みで二人を待ち構えていた。
「バルド大公ご夫妻ご一行様ですな! ようこそお出でくださいました! 私は主のドーシュでございます。この度は、こんな貧相な宿屋に足をお運びいただき、恐縮至極でございます!」
感極まったような叫びに近い口上に続いて、深々と頭を下げたドーシュの歓迎ぶりに、使用人総動員の様子も併せてセレナは僅かに顔を引き攣らせたが、クレアは慣れたもので微笑みながら穏やかに言葉を返した。
「そんなに恐れ入らないでください。寧ろ、私ができるだけ庶民的な宿泊体験をしたいと希望を出したせいで、余計な手間隙をおかけしたのではないかと、懸念しておりました。いつも通りの対応で構いませんので、今日は宜しくお願いします」
「はい。さすがにそれほどお見苦しい所は無いかと思いますが、何分これまで大公様のような高貴な方をお迎えした事はございませんもので。何か気になる事がございましたら、すぐにご遠慮なく仰ってくださいませ。さあ、お前達は皆様の馬と荷物をお預かりして、必要な物は個別にお部屋にお運びしなさい」
「はい」
「畏まりました」
「それでは、どちらをお運びしましょうか」
「ええとですね、これと、こちらと……」
ドーシュの指示により、使用人達がネリア達にお伺いを立てつつ、荷馬車から必要な荷物を選別して運び始めると、主に続いて彼の妻子がクレア達の前に進み出て挨拶してきた。
「いらっしゃいませ! ドーシュの妻のカエラでございます。皆様がこちらにご滞在中、精一杯おもてなしさせていただきます」
「娘のジュリアです。『生ける伝説』を実際に目の当たりにできるなんて……。我が身の幸運に、身が震えておりますわ!」
「え?」
「『生ける伝説』と言うのは……」
頬を紅潮させながら言われた内容が分からなかったクレアとセレナが困惑すると、カエラが少々意外そうに説明してくる。
「まあ……、大公ご夫妻は、ご存じ無いのですか? 巷ではお二人の恋物語が大流行しておりまして、王都で売られている書物がこちらにまで複数流れてきておりますのよ?」
「そんな事がありましたか」
「それは存じ上げませんでした……」
些か呆然としながら二人が応じると、二人と同年代に見えるジュリアが、若い娘らしく明るい口調で説明を加えた。
「大公様は王位を捨てて、愛に生きる事を決意されたお方ですもの! こちらにお二人の話が伝わってきた当初、大公様のお相手がどのように素晴らしい女性なのかと、下々の者は夢見心地で想像しておりましたの! きっと絶世の美女で才能豊かな、高貴な貴族のご令嬢方が束になっても敵わない方に違いないだろうと!」
そんな実情とはかけ離れた虚像を主張されてしまったセレナは、顔を引き攣らせながらもなんとか笑顔を浮かべながら言葉を返した。
「その……、夢を壊してしまったようで、申し訳ありません。私のような見た目が平凡な人間が現れて、落胆してしまったでしょう?」
一体どんな絶世の美女を想像していたのだろうと、恐縮しながらセレナが声をかけると、カエラとジュリアは笑って手と首を振りながら彼女の懸念を否定した。
「いえいえ、とんでもありません。その後伝わってきた話で、セレナ様の容姿がごく平凡な方だと分かっておりましたので」
「ですから余計に周りの皆と『さすがは王太子殿下となると、人を見る目が違う。きっと見た目に惑わされず、その方の内面を好ましく思われたのに違いない』と盛り上がっていました」
「セレナ様のお話を聞いて以降、それほど容姿に優れない娘達も『容姿で卑屈になる事無く誠実に生きていれば、私もセレナ様のように良縁に恵まれるかも』と希望を持って、いきいきと働いておりますのよ?」
「セレナ様のお顔を拝見させていただき、凄く納得できました。お二人はまさに魂が惹かれ合った、運命の伝説のご夫婦なのだと!」
「…………」
カエラからは微笑まれ、身体の前で両手を組んだジュリアからは感激したように叫ばれて、セレナは無言で口許をひくつかせた。しかしここで黙り込んでは話が進まないと判断したクレアが、笑顔でドーシュ達に話しかける。
「あなた達が想像されていた通り、私はセレナの外見も好ましいと思っていますが、それ以上に内面を愛しく思っております。ですがそのようにはっきりと指摘されると、少々面映ゆいですね」
「何も大公様が恥ずかしがる事はございません。本当に夫婦たるもの、そうあるべきと言う理想のご夫婦でいらっしゃいます。……ほら、カエラ、ジュリア。話はそれ位にして、早くお二方をお部屋にご案内しなさい。お疲れなのに、こんな所で余計な立ち話など申し訳ないだろうが」
「はい。無駄話をして申し訳ありませんでした」
「お二方とも、こちらへどうぞ」
既に荷物を建物内に運び込み、随行者達の馬も馬屋に移動させたのに気が付いた彼が促すと、カエラとジュリアは神妙に建物内を案内し始めた。
「今日はこの街で、宿泊するみたいですね」
カーテンを開けてある馬車の窓から、興味深そうに周囲の様子を観察していたクレアに、セレナが申し訳なさそうに声をかける。
「クレアさんは“クライブ殿下”として、こういう旅をした事はありませんよね? 食事は1日2食だし、他の人も一緒に泊まる宿屋なんて」
それにクレアは、セレナに身体を向けながら苦笑気味に応じた。
「街道筋に、気軽に食事ができる店など存在しない事は分かっていますし、そもそも一般的な庶民の方は1日2食か、お昼に食べてもごく軽くという事は、知識としてはありましたよ? それにお昼の時間の休憩の時にはお茶と焼き菓子をいただきましたから、あれで十分です」
「それなら良いのですけど」
そうこうしているうちに馬車は徐々に速度を落とし、一度停まってから小さな門を通って、どこかの中庭らしき場所に停車した。
「到着しました。今日はこちらで宿泊しますので、お二人とも降りてください」
「分かった。ありがとう」
馬車の扉の向こうからネリアが声をかけてきた為、クレアとセレナは顔を見合わせて頷き合った。
「セレナ、手を」
「ありがとう、クライブ」
まずクレアが先に降り、セレナに手を貸して地面に降り立つと、そこでは宿屋の主人は勿論、その家族や主だった使用人の殆どが揃っているのではと考えてしまう程の人間が、満面の笑みで二人を待ち構えていた。
「バルド大公ご夫妻ご一行様ですな! ようこそお出でくださいました! 私は主のドーシュでございます。この度は、こんな貧相な宿屋に足をお運びいただき、恐縮至極でございます!」
感極まったような叫びに近い口上に続いて、深々と頭を下げたドーシュの歓迎ぶりに、使用人総動員の様子も併せてセレナは僅かに顔を引き攣らせたが、クレアは慣れたもので微笑みながら穏やかに言葉を返した。
「そんなに恐れ入らないでください。寧ろ、私ができるだけ庶民的な宿泊体験をしたいと希望を出したせいで、余計な手間隙をおかけしたのではないかと、懸念しておりました。いつも通りの対応で構いませんので、今日は宜しくお願いします」
「はい。さすがにそれほどお見苦しい所は無いかと思いますが、何分これまで大公様のような高貴な方をお迎えした事はございませんもので。何か気になる事がございましたら、すぐにご遠慮なく仰ってくださいませ。さあ、お前達は皆様の馬と荷物をお預かりして、必要な物は個別にお部屋にお運びしなさい」
「はい」
「畏まりました」
「それでは、どちらをお運びしましょうか」
「ええとですね、これと、こちらと……」
ドーシュの指示により、使用人達がネリア達にお伺いを立てつつ、荷馬車から必要な荷物を選別して運び始めると、主に続いて彼の妻子がクレア達の前に進み出て挨拶してきた。
「いらっしゃいませ! ドーシュの妻のカエラでございます。皆様がこちらにご滞在中、精一杯おもてなしさせていただきます」
「娘のジュリアです。『生ける伝説』を実際に目の当たりにできるなんて……。我が身の幸運に、身が震えておりますわ!」
「え?」
「『生ける伝説』と言うのは……」
頬を紅潮させながら言われた内容が分からなかったクレアとセレナが困惑すると、カエラが少々意外そうに説明してくる。
「まあ……、大公ご夫妻は、ご存じ無いのですか? 巷ではお二人の恋物語が大流行しておりまして、王都で売られている書物がこちらにまで複数流れてきておりますのよ?」
「そんな事がありましたか」
「それは存じ上げませんでした……」
些か呆然としながら二人が応じると、二人と同年代に見えるジュリアが、若い娘らしく明るい口調で説明を加えた。
「大公様は王位を捨てて、愛に生きる事を決意されたお方ですもの! こちらにお二人の話が伝わってきた当初、大公様のお相手がどのように素晴らしい女性なのかと、下々の者は夢見心地で想像しておりましたの! きっと絶世の美女で才能豊かな、高貴な貴族のご令嬢方が束になっても敵わない方に違いないだろうと!」
そんな実情とはかけ離れた虚像を主張されてしまったセレナは、顔を引き攣らせながらもなんとか笑顔を浮かべながら言葉を返した。
「その……、夢を壊してしまったようで、申し訳ありません。私のような見た目が平凡な人間が現れて、落胆してしまったでしょう?」
一体どんな絶世の美女を想像していたのだろうと、恐縮しながらセレナが声をかけると、カエラとジュリアは笑って手と首を振りながら彼女の懸念を否定した。
「いえいえ、とんでもありません。その後伝わってきた話で、セレナ様の容姿がごく平凡な方だと分かっておりましたので」
「ですから余計に周りの皆と『さすがは王太子殿下となると、人を見る目が違う。きっと見た目に惑わされず、その方の内面を好ましく思われたのに違いない』と盛り上がっていました」
「セレナ様のお話を聞いて以降、それほど容姿に優れない娘達も『容姿で卑屈になる事無く誠実に生きていれば、私もセレナ様のように良縁に恵まれるかも』と希望を持って、いきいきと働いておりますのよ?」
「セレナ様のお顔を拝見させていただき、凄く納得できました。お二人はまさに魂が惹かれ合った、運命の伝説のご夫婦なのだと!」
「…………」
カエラからは微笑まれ、身体の前で両手を組んだジュリアからは感激したように叫ばれて、セレナは無言で口許をひくつかせた。しかしここで黙り込んでは話が進まないと判断したクレアが、笑顔でドーシュ達に話しかける。
「あなた達が想像されていた通り、私はセレナの外見も好ましいと思っていますが、それ以上に内面を愛しく思っております。ですがそのようにはっきりと指摘されると、少々面映ゆいですね」
「何も大公様が恥ずかしがる事はございません。本当に夫婦たるもの、そうあるべきと言う理想のご夫婦でいらっしゃいます。……ほら、カエラ、ジュリア。話はそれ位にして、早くお二方をお部屋にご案内しなさい。お疲れなのに、こんな所で余計な立ち話など申し訳ないだろうが」
「はい。無駄話をして申し訳ありませんでした」
「お二方とも、こちらへどうぞ」
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