社会では変人な俺は仙人見習い

tukumo

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間抜けより怒りを込めて

問答無用の修行

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「なに?差し金が我だと奴は口を割っただと!?」

 とある穴ぐらの中にある研究施設、そこには黒いローブを纏う骸骨と、灰色の道士服を着た70歳は過ぎたであろう老人が対談。

 なにやら骸骨間抜けが怒り、老人無能が冷や汗を掻いていた‥

「どうか、もう少しだけチャンスを!追加料金はもうお支払う必要はございません。我々道教集団にもこうも舐められては‥」

「ええい!お前らなんとしても仙人共を殺してこい。特に、八仙‥!あの邪仙の若僧は死して直、我の実験に使用するからあのガキは綺麗な遺体で持ってこい!!」

 その言葉に道教集団の長は安堵のため息を吐く

「は!!(首が繋がった‥我々は道士だがあんな雑魚仙人共より仙人に近い強さを持っておる‥あやつが私の仕事を密告し、西に追いやらなければ!!)」

 長は、歯を食い縛り部下を拠点で編成する。

「お前ら!西に追いやった奴等に武功を示し、今こそ我らが故郷に舞い戻るため‥仙人を始末するぞ!!」


「「「「哦!おー!」」」





 で、ここ数日至るところでTHE!道士服を、
 着た不審者に白昼堂々街中で隙あらば殺しにかかってくるんだ。

「あのう‥お宅ら本当にプロなんすか?」

「はあ?」「舐めやがって‥!」


 今日は男女2人の暗殺者阿呆の手先が俺のもとに来た。

「いやあ、蠱毒や武器の扱いは長けてらっしゃいますが腐っても道教の者でしょう?氣の応用が全くなっとらんなあって‥」


 流石に暗殺者だけあって武器の隠し持ちも人の目を掻い潜る事なんて御手の物のようだけども。




「ちっ‥氣?んなもんなくても仙人になれるんだろう?」

 え、本気かこいつ?人体の構造を理解した上で‥駄目だこいつらは殺しに長けたもんだからもう道を教え説く者ではなくなっている。

 身体に叩き込んだ技術を命燃やして、
 汚ねぇ稼業に染まった悪党だわ‥


「まあ此方としてもいい修行になりますよ、蠱毒打ち込まれたら洒落にならんので。」


 奴等を食べ終わった唐揚げ棒で半殺しにする。
 こんな街中で殺したら片付ける前にお縄かけられちゃうからコイツらを逃がす。


 繰り返しやってれば奴等も疲弊して諦めてくるし、俺も鍛えられるしで持ちつ持たれつな関係性かと思ふ。


「「覚えてろ!」」

ここ数日、尻尾巻いて捨て台詞吐く奴等が何故、西に追いやられたのか‥禁忌を犯しただけではないなあと解ったような気がした。

あと、片方の女道士。終始後方でボーッと突っ立っていただけだったな‥なんなんだ?

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