冬馬君の秋と冬

だかずお

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『幽霊騒動』

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クリスマスの夜はまだ、しつこく続いている。

男は口にビールを注ぎ ワロタ

ニカッ 奴の名前は正孝こと通称サー、言わずと知れた多網父である。

眼鏡をクイッとあげ、男はヒョイっと唐揚げを口にほうばり、ほくそ笑む。奴の名前は、とけたみこと通称スー、言わずと知れたサーの親友である。(なんぢゃこの始まりは?)

どうやら、奴らの始動する時間の様だ。

酔いもかなり深く、サーとスー以外の大人はみんな眠りについていた。
グゥースカピ~~ 気持ち良さそうに寝ている、特にウェルカムウィメン。
子供達は布団に入りながらまだ語っている、目はぱっちり開いている。
時刻は現在23時を過ぎた頃。

ザアアアアアア~~ ザアアアアアア~~
外ではまだ台風の影響で雨が沢山降っていた。
たまにピカッと空が光る。

スーは思う。
本当にこの状況で、一人帰る事にならないで本当に良かった。
部屋にみんなが居る安心感に微笑む。ざまーみろ雷様
(一応 様はつけて居る)もうあんたは怖くないぜ。

「サーとスー以外の大人はみんな寝ちゃったみたいだね」と、きみ子

ザアアアアアア~~ 激しい雨
「この台風のシチュエーションはやっぱあれかね」大喜がニンマリ

「やっぱ怖い話」多網が囁く

またかー、なんちゅー好き者達。先ほどしてたではないか。

ザアアアアアア~~ ザアアアアアア~~

「このリビング、暖房つけないといつもは寒いんだけど、今日は人が沢山いるから暖かいや」夜遅くとも賑やかなリビング、隣でみんなが寝ているこの状況に冬馬君は嬉しくなる。
ああ何だかホッとするような、和むようなそんな気持ち。

「なんだか、まだまだ起きてられるけぇ」元気モリモリ蛇鰐美ちゃん。
どうやら夜はまだまだ続きそう。
子供達は皆、布団に入りながらも元気である。

その時だった
「嘘でしょ」突然叫ぶ虎鮫代ちゃん、舌が反時計回りに二回転する。 ペロロン

「どうしたの?」ビックリ子供たち。

「今、女の子の顔が見えた」

「嘘~~」 「本当に」子供たちは掛け布団に肩まで潜る。

しかし、この言葉に誰よりも驚いていたのは、サーとスー。

嘘でしょ、幽霊?
突如「あー寒くなってきたなぁ」サーが毛布にくるまり始める。

「ちょっと風邪気味なんだ、僕にも貸して」
毛布の奪い合いをする二人、言うまでもなく寒いのではない、怖いのだ幽霊が。
しかし、自身のカッコイイ自画像を汚すわけにはいかない二人。
「怖くないよ、寒いんだよ」と、余計な事を口走る。

冬馬君と大喜は思った。
あー、サーとスーが、また怖がってると。

ビュウウッ 台風の風が雨戸に吹き付ける ガタガタガタッ

「ひぃやあああっ」叫んでしまったのはサーとスー。

ジロリ

ハッ 感じるのは子供たちの視線

今 ひぃやあああって、言った?

「ひぃやあ ひぃやあ」

「ひぃやあ 冷やのビール飲もっか?スー」

「そうだね、ひぃっや 冷やのビール飲もうよサー」
なんちゅう、ぎこちない連携プレー。だが、なんとか自画像を保った。ピュルルルッ~~ 薄っぺらい自画像がなびく。

「寒いって言ってたのに、冷えたビールって変なの」きみ子がつぶやく

「でも、虎鮫代ちゃん 女の子って本当?」気になった清香とアミが聞いている。

「うん、部屋を見てた」

「嘘~~」 「怖い~~」子供たちは怖がるが、みんな居るので少しワクワクする気持ちもあった。
こんな時、好きな女の子の前では格好つけるのが、冬馬君、大喜である。

バァーンッ ポーズ決め~の、こう言ったそうな。

「僕らが居れば大丈夫、僕たちゴーストバスターズ」
何故か二人の背後で多網もポーズを決めている。

清香とアミの前で格好つけてるんだなと、気付いてる、きみ子と蛇鰐美ちゃんは笑っていた。

だが、ゴーストバスターズに誰よりもすがりたかったのは、言わずと知れたサーとスー。
雰囲気を変える為、必死に面白い話を思い出している。えっと、こないだ上司がうんこ踏んだんだ、結構思いっきり踏んだんだ ニタァア

「でも、どんな女の子だったの?」と、きみ子

「私達と同じ中1くらい」

「じゃあ、僕たちより年上だ」冬馬君が大喜、清香、アミに言う。

その時だった、ガタン ガシャッ

突如外から響く怪音

「ぎょわあああああああっ、ドビュッシー」
この悲鳴を上げてしまったのは、ああなんと言う事だろう、サーとスーではないか。

だが、子供たちも驚いていたので、この悲鳴は聞いていなかった。
「何さっきの音?」 「外に誰か居るよ」
ざわつく子供たち。

ホッ
「きっ、気のせいだよ、みんな。きっと台風の風で物が飛ばされた音だよ」必死に子供たちに説明するサー、まるで自分に言い聞かせているようである。

「もしかしたら、幽霊かも。サーとスー、見て来て」大喜のその言葉に失神しかける、サー、スーコンビ。

「ダメだよ、絶対に今はマズイ」何がマズイのかは、よー分からんかったが、絶対に行きたくない事だけは、よー分かった。

サーとスーは自分達も、子供たちの様に布団に入り、包まれる状況を作りたくなる。全身防御じゃ、身体全身を包みたいのだ、布団の端から指一本出さんぞ。

「さっきの音は、その女の子の仕業」多網が不気味に囁く

「でも、つじつまが合うのぅ」多網は今、シャーロックホームズでも思いつかない様な凄い推理をしたんではないかと、感心し、深く頷く蛇鰐美ちゃん。

「何だか怖い」と、清香

「私、何だか楽しい」アミは結構強いのだ。
怖がらないアミの姿に、前に一緒に行ったお化け屋敷の時を思い出した大喜は苦笑い。

その時、再び ガタン ガシャア
外で物音が。

一斉に布団に潜る子供たち
何故か腕に力を入れ、力こぶを膨らましている蛇鰐美ちゃん。 「ジョーカーかっ」(まだ言ってた)

醜い、毛布の奪い合いをするサーとスー
「僕んだよー」 「僕んだいっ」

「絶対近くに何かいる」驚いている虎鮫代ちゃん、舌は高速回転中。
ペロ ペロ ペペロンチーノ。

端っこの廊下側に布団を敷いてる多網は背後が異様に気になりだす。

ガタガタガタッ 状況にお構いなしに、台風の風は容赦なく家に吹き付けている。

「何だかこの状況、キャンプを思い出す」清香が言った。

「確かに、あそこでの怖い話は外だったし、今より余計に怖かった」と、きみ子。

何故かこの状況でキャンプを思い出す一同

するとサーが「あの冬馬君、僕らも横になりたいんだけど布団あるかな?」

「あるよ」

本当に嬉しそうな顔を浮かべたサーとスー。
よっしゃー布団で身を隠せる、心の中ガッツポーズ

「二階に」

一気に地獄に突き落とされた顔をする二人

「二階にあるから、持って来て使っていいよ」

うっ嘘だろ、二階まで取りに行かなきゃならないのか?こっ、怖すぎる。
一応言っておくが、ここはお化け屋敷でなく、冬馬君家である。

ビュウウッ~~

「あっ、じゃあ行こうかスー」

まじか?自分も?と思ったスーだったが、スーも布団がとにかく欲しかった。
布団に包まりたい。布団をかぶれば幽霊の奴も近寄れまいと、思っていたのだ。
蚊取り線香じゃないのだぞ!

よしっ、行こう。
二人は勇気を出し、遂に布団を取りに向かいだす。

ザアアアアアア~~ ピカッ 
あっ、光った 奴が来てる!!
二人の天敵雷様。
なんでこんな時にぐぎぎぎぎっ。
気絶しかけるサースー(省略し、名前を繋げ始める)

やめてよ、今鳴ったら、漏らしちゃうからな。少々キレ気味だが、そうなったら、自画像は小便でびしょびしょになりそうだ。

階段を一段のぼるにも、随分時間がかかる。
「先行っていいよ」 「良いよ譲るよ、譲り合い」

「それなら譲るよ」 「僕が譲るんだい」子供か。
二階真っ暗じゃないか~。

痺れをきらす、天敵雷様。
かーっ、じれったいのぅ 、はよせんか。

ゆっくり、ゆっくり ようやく二階に辿り着く。
その時だった、下の階からまた虎鮫代ちゃんの声が。
「また女の子がガラスに映ったー、部屋を覗いてる」

その声に、失禁しかける二人
あわわわわわわわわわわーーーーーっ。
布団を必死に探してる、とにかく今布団にくるまらなきゃマズイ。

その時だった、イマダ 絶好のチャンス
雷様の改心の一撃、くらえやー
ピカッ ゴロゴロゴロゴロ ズギャアンッ ドSである。

雷は何故か、家を通り抜け、サーとスーのキンタマめがけて落ちた ジャわあああーーあちゃー はちゃー

ぽしゅっ ポコチンは線香花火の様に静かに落ちる

ジュワッ 悲しきかな一瞬で灰と化す。

ぎゃああ~~ 女の人になったったー

ちなみに無論彼らの、イチモツに雷など落ちていない、あまりの驚きに勝手にそう錯覚してる、毎度お決まりのパターンである。
ようやく落ち着きを取り戻し、下に降りてくるサースーコンビ。

リビングに布団を敷き、うっれしそーに微笑んだ。
そして布団に潜り込む
かーはーっ、最高最高最高最高たまらんっ。
これなら幽霊でても布団に隠れられる。
ハッハーもう怖くないぞー。お前は近寄れんぞ!

その時、また外から音が、ガタんっ

「ぎゃー絶対 とみよさんだよ」誰だよ?
虎鮫代ちゃんは、さっきの幽霊に勝手に名前をつけていた。

さて、実は先程からのこの音は、冬馬君家の出しっぱしになっていた洗濯干しが、飛ばされ壁に当たっていたのだ、そう今流行りの壁ドンである。(こじつけ過ぎじゃい)

すると「ぎゃああああああ~~、また女の子ー」虎鮫代ちゃんの叫び声にアミが見事に突っ込んだ。
「えっ、それガラスに映ってる虎鮫代ちゃんの顔だよ」

ちーーーーーん

ペロン

虎鮫代舌は一回半回って、こう言ったそうな。

「紛らわしいペロ」

何じゃったんだこの騒動 


ちゃんちゃん。



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