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『逃げる冬馬』
しおりを挟む今日は休みだった、冬馬君。
夏休みまで、もうすぐのこの時期は、冬馬君最高に嬉しい時期でもある。
パッと目が覚めた時には、すでに隆は会社に行き、正子は下で家事をやっているようだった。
大人って、偉いなぁ 仕事に子育てに、今まで冷静にこんなこと考えたこともなかったが、ありがとうと親に感謝した 朝。
今日は何しようかなぁ、特に予定のない冬馬君 こんな日はのんびり過ごすのもいいなぁ。
何時なんだろう? 時刻は8時過ぎだった。
父ちゃんあんなに遅く帰って来た翌日も朝はやいんだなぁ 時間を見てそんなことを感じた。
大人は偉いなぁ 一人鼻くそをほじって思った冬馬君であった。
冬馬君は面白いことを考えつき、ニンマリ笑った それは、スーパーぐうたらデーを過ごすというプランだ。
一に昼寝 二に昼寝 三四もなくて五に昼寝
と、どっかで聞いたことのあるフレーズだが、とにかくなにもしない、最強ぐうたらデー。
よしやろう、布団に横たわる
「かーったまらん」
しかし、全く眠くないなぁ。
眠けりゃいいが、眠くもないのに横たわり 眠れず。
すぐに起き上がり、漫画にお菓子プランに変更した
「これこれ、やっぱ休みは好きなことするに限る ポリポリ」
グラスに氷をいれコーラを注ぎグビリ
「かーったまらん」
ニンマリ大ご機嫌
漫画を読みおえ、布団の上に寝そべった そして 「くはっ、最高」
あーたまらん
そのまま眠りについた
もう一度言うが かーったまらん
目を覚ましたときにはお昼すぎ、さすがにもう眠くないや、起きあがり 下に降りて行った。
なにも、することのない冬馬君は暇である
なんか、やりたいことないかなぁ、
アニメもないし、漫画も読んじゃった うーん。
得意のゴム人形で遊ぶことにした。
「ばんっ、どんっ、ここは通さんぞ」
自分の世界に入っている
そんな時だった、
正子が「買い物行く?」
「うん」
あっちょうど、ゴム人形の欲しいのあったんだ
「ゴム人形買ってよー」
「いいわよ」
と言うことで、買い物に出発~
スーパーで正子と買い物、冬馬君はカートを持ち歩いていた。
すると、後ろからクラスメイトの人達が
ドキッ
なんだか、母親と買い物してるところを見られるのが恥ずかしくなった。
ましてや、ゴム人形を買いに来たというのが余計に恥ずかしい気がして隠したい気持ちになる。
冬馬君は一目散にかけだし、正子から離れ他の場所に移動した。
あーなんだか、会いたくないなぁ。
こなきゃ良かった そんなことを思った。
一人挙動不審に棚から覗いては、クラスメイトに会わない様に慎重に歩いて逃げまわった。
自分は一体なぜこんな気まずいのかはわからなかったが、なんだか会いたくなかった。
すると 「あはは」
ドキッ
笑い声が あの声は?
冷や汗を背中に感じ、気分は西部劇のガンマン
「ちきしょう、後ろにいたか やられた」
ドキュン !!!
もう、気付かれたか?
心臓はバクバクである、一体君がなにをしたんだ冬馬よ。
いや、まだばれていなかった
一人一目散に他のコーナーに走った。
そして、真剣にその棚を見てるふりをした。
「えーっと、んーっと」
「あんた、なにやってんの?」
ビクッ
正子の声だった
「何って?えっ?」
見ると一人真剣に見てるのは子供のオムツのコーナーだった。
「あっ」顔を真っ赤にした冬馬君
すると「あんたの欲しいゴム人形のオマケ付きのお菓子これだっけ?」
慌てた冬馬君「しーっ声が大きいよ」
すると、また声が近づいてきた
「ひゃあっ」
走った
走った
久しぶりにこんなに全力に
一体何から逃げてるのか分からないがゾンビではないことは確かだ
走った
走った
ひたすら走った
行き場もなく
正子はキョトンとしている
そして、それは起こった
はっ?
なんと自分の逃げ込んだ
棚のところにクラスメイト達が来たのだ。
冬馬 一世一代の大ピンチ
キョロキョロ辺りを見回し
ダメか ダメか?
全力をつくして、考えるんだ 考えるんだ
棚の商品が売れていて、ちょっとしたスペースが すぐさまそこに、何かを探してるふりして顔をつっこんだ
「えーっと、 あーっと」
いける、いけるこれならいけるかも
が
「冬馬君、さっきから何してんの?」
えっ?
顔を出し振り返るとクラスメイト三人が笑いながら後ろに立っていた。
見られてたー うわーっ
「さっきから、ずっと走ってるよね、それに何探してたの?」
「えっ?」
あーっ、顔をつっこんでいたのは、なんと女性の生理用品のコーナーではないか。
声はだせず「えっ、あっ はは」ああ、穴にはいりたい、このまま
泡になり、いや気体になり空を飛んでおうちに。
だが、とどめはさされた
「冬馬ーあんたの欲しがってた ゴム人形安いから二つ買ってあげる、これだよね、欲しがってた ゴム人形」
チーン
冬馬君はしばらくその場に立ち尽くしたとさ。
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