1 / 1
第1巻:探偵社設立!
しおりを挟む
「にーちゃん!にーちゃん!」
「うぅぅ」
俺は、目を擦り、起き上がった。
「ちっちゃん、こんなに朝早くなんだよ?」
「いえにはいってきた、くもちゃんをガスコンロでやいてみたよ!きて!」
うん、このとおり、俺の妹は、サイコパスだ。7歳のくせに20歳の俺も知らない言葉を知っているし、虫を触れるし…。
「はい、わかったよ」
俺と妹は、階段を降りてキッチンに行った。
「にーちゃん、これ」
妹が指さした所には、丸焦げの蜘蛛がいた。
「うわー、すごいねー(棒)」
俺は、手で口を抑えながら言った。
「すごいでしょー!つぎは、なにをころそうかな~」
妹は、そう言い、どこかへ駆けていった。
「はぁー…」
俺は、溜め息をつきながら、2階へ上がった。俺の名前は、今藤渚。今年、大人になったが、嬉しくはない。なぜなら、探偵にならないといけないからだ。18歳の時、父から、「大人になったら、俺のように立派な探偵になるのだぞ」と言われた。父の言うことは、絶対だった。だから、仕方なく探偵になる。
俺は、階段の途中で座り込み、スマホを取り出した。
しばらくいじっていると、思ったとおり、
「プルルルル」
携帯が鳴った。
「うん?なんだ?」
内容は、分かっているが聞いてみる。
『渚?調子は、どうだ?いきなりだが、探偵になる準備は、できたか?できたら、事務所まで来てくれ』
父からだ。質問するくせに、答えさせない。それが、父だ。
「ちっちゃん、留守番頼むわー」
俺は、家を出て、自慢の愛車に乗り込んだ。
「にーちゃん、まって!」
「ん?」
「ちっちゃんもいきたい」
えー。めんどくさい。が、断りづらい。
「いいよー。乗りな」
「わーい」
俺達は、片道5分ほどの今藤探偵社を目指した。
「にーちゃん、ひとだ!ひとだ!ひきまくれ!」
「ちっちゃん、そんなこと言ったらダメだよー」
妹は、しょんぼりと俺を見つめた。
そして、5分後…。
「ちっちゃん、着いたよ」
俺と妹は、車を降り、木製の古いドアをノックした。
「コンコンコン」
「はーい、ちょっと待ってくれ」
父の声だ。
「ガチャ」
ドアが開いた。
「お!ちっちゃんも来たのか!どうぞ、入った、入った!」
俺は、妹が何かしらやらかさないように、おんぶして行った。
長い廊下を進み左に曲がると、社長室のような
部屋があった。
「ここだ。ほら、入れ」
父は、俺の背中をポンと叩いた。
「しつれいします」
妹が大声で言った。
「お!礼儀正しい子だ~」
父が妹の頭を撫でながら言った。
「失礼します」
俺は、小声で言った。
「妹を見習うなんて、兄としてけしからん!」
父が叫んだ。
「…」
俺は、無表情で父を見た。
「ま、まぁ、早く始めよう」
父は、急かすように言った。
「なにをするの?」
妹が父に聞いた。
「探偵だよ(分からないと思うけど)」
父が言った。
「たんていって、したいさがしたりするおしごと?」
妹は、ブリっ子声で言った。
「あ、あぁ、まぁ、そういうお仕事だね…」
父は、呆れたような声で言った。
俺は、妹を「やってくれたな」という顔で見た。
「おいおい、こんなことしてたら時間がなくなる。早く始めよう!」
父がノリノリで言った。
俺達は、頷いた。
「まず、社名だが…」
父が言うと、俺は、
「もう、今藤探偵社でいいよ」
と即答した。
「いや、ダメだ!もっと、インパクトを!」
父は、手を上にグイッと上げた。
「したいそうさくせんもんかぶしきがいしゃ」
妹が自慢気に言った。
「わー!すごい!でも、ちょっとインパクトが高すぎるねー」
父は、かすれた声で言った。
「じゃ、インパクト高い名前の探偵社」
俺は、ふざけた声で言った。
「ふざけるな!真面目な仕事なんだぞ!」
父は、しかめっ面で言った。
「あ、じゃあ、真面目探偵社は?」
俺は、またふざけた声で言った。
父は、俺を数秒間睨んでから、頭をぶっ叩いた。
「じゃあ、最呼探偵社は?」
俺は、真面目な顔で言った。
「お前な、ふざけ…」
父が言いかけた時、
「さんせーい!」
妹が叫んだ。
父は、何も言えなかった。悔しそうな顔をしている。
俺は、別にガチで探偵をやりたいわけではないから、社名なんてどうでもいい。
「じゃあ、最呼探偵社で決定な」
父が悔しそうに書類に「最呼探偵社」と書いた。
「次は、社員を決めてほしい…。まず、渚は、決まりだな。あと1人入ればなんとかなりそうだが」
父が低テンションで言った。
「ちっちゃんやる~。ちっちゃん殺る~!」
妹は、手をあげて言った。
「いや、ちっちゃんは、流石に…」
俺が言いかけると、
「いいよ~!ちっちゃんね~」
父が大声で言った。
「はぁー」
俺は、大きな溜め息をついた。
「あとは…、君たちがすることはないな。もう、帰ってもいいぞ。俺に任せろ」
父が何かを書きながら言った。
俺達は、回れ右をして駆け足で出口に向かった。
「うぅぅ」
俺は、目を擦り、起き上がった。
「ちっちゃん、こんなに朝早くなんだよ?」
「いえにはいってきた、くもちゃんをガスコンロでやいてみたよ!きて!」
うん、このとおり、俺の妹は、サイコパスだ。7歳のくせに20歳の俺も知らない言葉を知っているし、虫を触れるし…。
「はい、わかったよ」
俺と妹は、階段を降りてキッチンに行った。
「にーちゃん、これ」
妹が指さした所には、丸焦げの蜘蛛がいた。
「うわー、すごいねー(棒)」
俺は、手で口を抑えながら言った。
「すごいでしょー!つぎは、なにをころそうかな~」
妹は、そう言い、どこかへ駆けていった。
「はぁー…」
俺は、溜め息をつきながら、2階へ上がった。俺の名前は、今藤渚。今年、大人になったが、嬉しくはない。なぜなら、探偵にならないといけないからだ。18歳の時、父から、「大人になったら、俺のように立派な探偵になるのだぞ」と言われた。父の言うことは、絶対だった。だから、仕方なく探偵になる。
俺は、階段の途中で座り込み、スマホを取り出した。
しばらくいじっていると、思ったとおり、
「プルルルル」
携帯が鳴った。
「うん?なんだ?」
内容は、分かっているが聞いてみる。
『渚?調子は、どうだ?いきなりだが、探偵になる準備は、できたか?できたら、事務所まで来てくれ』
父からだ。質問するくせに、答えさせない。それが、父だ。
「ちっちゃん、留守番頼むわー」
俺は、家を出て、自慢の愛車に乗り込んだ。
「にーちゃん、まって!」
「ん?」
「ちっちゃんもいきたい」
えー。めんどくさい。が、断りづらい。
「いいよー。乗りな」
「わーい」
俺達は、片道5分ほどの今藤探偵社を目指した。
「にーちゃん、ひとだ!ひとだ!ひきまくれ!」
「ちっちゃん、そんなこと言ったらダメだよー」
妹は、しょんぼりと俺を見つめた。
そして、5分後…。
「ちっちゃん、着いたよ」
俺と妹は、車を降り、木製の古いドアをノックした。
「コンコンコン」
「はーい、ちょっと待ってくれ」
父の声だ。
「ガチャ」
ドアが開いた。
「お!ちっちゃんも来たのか!どうぞ、入った、入った!」
俺は、妹が何かしらやらかさないように、おんぶして行った。
長い廊下を進み左に曲がると、社長室のような
部屋があった。
「ここだ。ほら、入れ」
父は、俺の背中をポンと叩いた。
「しつれいします」
妹が大声で言った。
「お!礼儀正しい子だ~」
父が妹の頭を撫でながら言った。
「失礼します」
俺は、小声で言った。
「妹を見習うなんて、兄としてけしからん!」
父が叫んだ。
「…」
俺は、無表情で父を見た。
「ま、まぁ、早く始めよう」
父は、急かすように言った。
「なにをするの?」
妹が父に聞いた。
「探偵だよ(分からないと思うけど)」
父が言った。
「たんていって、したいさがしたりするおしごと?」
妹は、ブリっ子声で言った。
「あ、あぁ、まぁ、そういうお仕事だね…」
父は、呆れたような声で言った。
俺は、妹を「やってくれたな」という顔で見た。
「おいおい、こんなことしてたら時間がなくなる。早く始めよう!」
父がノリノリで言った。
俺達は、頷いた。
「まず、社名だが…」
父が言うと、俺は、
「もう、今藤探偵社でいいよ」
と即答した。
「いや、ダメだ!もっと、インパクトを!」
父は、手を上にグイッと上げた。
「したいそうさくせんもんかぶしきがいしゃ」
妹が自慢気に言った。
「わー!すごい!でも、ちょっとインパクトが高すぎるねー」
父は、かすれた声で言った。
「じゃ、インパクト高い名前の探偵社」
俺は、ふざけた声で言った。
「ふざけるな!真面目な仕事なんだぞ!」
父は、しかめっ面で言った。
「あ、じゃあ、真面目探偵社は?」
俺は、またふざけた声で言った。
父は、俺を数秒間睨んでから、頭をぶっ叩いた。
「じゃあ、最呼探偵社は?」
俺は、真面目な顔で言った。
「お前な、ふざけ…」
父が言いかけた時、
「さんせーい!」
妹が叫んだ。
父は、何も言えなかった。悔しそうな顔をしている。
俺は、別にガチで探偵をやりたいわけではないから、社名なんてどうでもいい。
「じゃあ、最呼探偵社で決定な」
父が悔しそうに書類に「最呼探偵社」と書いた。
「次は、社員を決めてほしい…。まず、渚は、決まりだな。あと1人入ればなんとかなりそうだが」
父が低テンションで言った。
「ちっちゃんやる~。ちっちゃん殺る~!」
妹は、手をあげて言った。
「いや、ちっちゃんは、流石に…」
俺が言いかけると、
「いいよ~!ちっちゃんね~」
父が大声で言った。
「はぁー」
俺は、大きな溜め息をついた。
「あとは…、君たちがすることはないな。もう、帰ってもいいぞ。俺に任せろ」
父が何かを書きながら言った。
俺達は、回れ右をして駆け足で出口に向かった。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。
幼馴染の婚約者ともう1人の幼馴染
仏白目
恋愛
3人の子供達がいた、男の子リアムと2人の女の子アメリアとミア 家も近く家格も同じいつも一緒に遊び、仲良しだった、リアムとアメリアの両親は仲の良い友達どうし、自分達の子供を結婚させたいね、と意気投合し赤ちゃんの時に婚約者になった、それを知ったミア
なんだかずるい!私だけ仲間外れだわと思っていた、私だって彼と婚約したかったと、親にごねてもそれは無理な話だよと言い聞かされた
それじゃあ、結婚するまでは、リアムはミアのものね?そう、勝手に思い込んだミアは段々アメリアを邪魔者扱いをするようになって・・・
*作者ご都合主義の世界観のフィクションです
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
友人の結婚式で友人兄嫁がスピーチしてくれたのだけど修羅場だった
海林檎
恋愛
え·····こんな時代錯誤の家まだあったんだ····?
友人の家はまさに嫁は義実家の家政婦と言った風潮の生きた化石でガチで引いた上での修羅場展開になった話を書きます·····(((((´°ω°`*))))))
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
【完結】私の小さな復讐~愛し合う幼馴染みを婚約させてあげましょう~
山葵
恋愛
突然、幼馴染みのハリーとシルビアが屋敷を訪ねて来た。
2人とは距離を取っていたから、こうして会うのは久し振りだ。
「先触れも無く、突然訪問してくるなんて、そんなに急用なの?」
相変わらずベッタリとくっ付きソファに座る2人を見ても早急な用事が有るとは思えない。
「キャロル。俺達、良い事を思い付いたんだよ!お前にも悪い話ではない事だ」
ハリーの思い付いた事で私に良かった事なんて合ったかしら?
もう悪い話にしか思えないけれど、取り合えずハリーの話を聞いてみる事にした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる