とあるアプリで出題されたテーマから紡がれるセカンドストーリー❤︎

砂坂よつば

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脇役ストーリー真珠星編

第1話【もう一つの物語】

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 これから語るもう一つの物語は萌香の友達、穂先ほさき 真珠星すぴかが萌香と出会う前の話である。

当時中学2年生の真珠星はいつも家に遊びに来る5つ上の兄、源星りげるの友達白鳥しらとりに恋をしていた。
1学期の終業式を終え自宅に帰ると、出迎えたのは家族ではなく遊びに来ている白鳥だった。

白鳥「お帰り、真珠星ちゃん。外、暑かったでしょう。さっさ、に座って冷たい麦茶をどうぞ」

特等席とはリビングの中で一番エアコンの冷房クーラーの風が当たる場所だ。
真珠星は鞄を手に持ったまま白鳥に背中を押されながらダイニングチェアー特等席に座らされた。それと同時にガラスのコップに冷蔵庫の冷凍室から取り出した氷が2、3個入る、母親が作った麦茶を白鳥はコップに注ぎ淹れ真珠星の目の前に差し出した。

真珠星「……あ、ありがとうございます」

真珠星は自分の家の麦茶だと頭で理解しているものの好きな人が“自分の為“に淹れてくれた。ただそれだけなのに少し緊張してしまい、震える手でコップを持ちそして麦茶を一気に飲み干した。

白鳥「いい飲みっぷりだね。将来が楽しみだ(笑)」

真珠星「どういう意味ですか?!」

と白鳥の言葉の意味が分かるよな気もする。やんわりと嫌味っぽく言うと、兄が白鳥と真珠星の間に割り込んで来た。

源星「そりゃあ、お前が将来酒豪って意味だよ(笑)」

あぁ。やっぱりそういう意味だったんだ。真珠星の想い描く理想の大人の女性とかけ離れている。酒豪と認めたくない!そんな強い思いを兄にぶつけた。

真珠星「嘘っだ~。おにぃ嘘つきだから信用できない!」

兄妹きょうだいのやりとりがこれ以上長引くと喧嘩に発展しそうだったので、白鳥は真珠星の機嫌を取る為、翌日行われる地元の夏祭りに誘った。
真珠星は天にも昇る思いだ。その時決意する、『このチャンス逃してたまるか!!』と……。

真珠星編(1)話End

お題【もう一つの物語】24‘10/30
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