堕天使転生 ~Lip Magic Generations~

すふぃんくす のーば

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第0章 天界

初6日目 (過去の記録と選択)

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 今日は白のワンピースに黒メガネっ子天使ルックかぁ
 おっと~黒い尻尾がある――今まで気がつかなかったけど、本物かな?

 メガネの天使見習いがやってきて、
「エーそれではぁ、皆さん選択しましたかぁ?
 あっ、選択する間に確認することがありまーす。
 人間になりたくない方はいますか? 」

 ――人間以外の選択か――鳥もいいな。

「N組以下の方は強制的に適当に人間以外の動物にされますが、M組以上の方は、人間以外の動物に自分の好みで選ぶこともできまーす。そして~、M組以上の方はおまけで、生前の記憶を残したまま転生することもできま~す。
 手を挙げてくださーい。
 はい。その方は一度前に来てくださーい。別の部屋に案内しま~す」

 数人が別の部屋に連れて行かれた。

 ――◇◇◇――

 メガネルックの天使見習いが戻ってきて
「選びましたかぁ……といっても、重要な選択だしぃ、まだ迷っている方も多いですね? K組以上の方には、過去の履歴を参考にしてもらってもいいことになっていま~す。
 私と同じように、してみてくださ~い」
 みんなまじまじと天使見習いを見ている。

「まず、利き手を胸に当てまぁす。その後、頭の眉間に中指を押し当てて、目を閉じてくださーい。皆さん、できましたかぁ?」
 私も目を閉じてみた。 ん? なにか出てきたぞ!

「そうすると、皆さんの情報が頭の中に文字となって出てきま~す。
 できない人いますか? 手をあげてくださ~い」

「10人くらいですね。その方は前に出てきてくださ~い」
 天使見習いがじーっとその10人を見ている。

「分かりましたぁ。あなた方は、無垢な方で~す。この世に初めて命と精神を宿した方だったということです。次に死んだ時には、見ることができますよ~。K組以上ならね」

「ちなみに、その他の方が見ているその文字は他の方には見えないので、安心してください。私は見えちゃうんですけどね。フフ、どれどれ~
 ―――・・・―――・・・―――・・・―――・・・―――・・・―――・・・――― 私に見られたくない方は、目を開けると文字は消えま~す」

 ――早く言えよ。 別に見られてもいいけど――
『 K 993+ 』―― って一番上に表示されてる。

 K組は分かるけど、993+ は1000を超えると上の組に昇格するとかかな?

『52235齡』 、52・・・・・・って50000年も前から俺は存在していたんだろうか。
 『 人間 59齡 』
 『 きつね 2300齡 』
 『 天使または堕天使 6666齡 』
 『 以下略 43210齡 』

 情報はそれだけだった。
 以下略って適当だな。
 43210年間はなんだったんだろう? 
 人間はいいけど、その前世のきつねって、あの「コン」とか鳴くきつねだよな。
 2300年もきつねって生きるのか?
 ――それよりも『堕天使』って、なんだ? 

 あの天使見習いに聞いてみたいけど、ここじゃ聞けないし……
「ショウくん。何かいいたそうですね~。でもダメですよ~」

 その天使見習いが傍に寄ってきて耳打ちする。
「後でこっそり教えてあげます。フフ」
 えっ。なんかあったんだ。やっぱり。

 でも今は何を選択するかだな。決めないと……
 平凡な人生も悪くないが、異世界に行ってみるかな。 

 ダメでも守護霊やればいいし。
 自分の子供の守護霊ならやってみたい気もするが――

「決めましたかぁ? 決定した方は、また私と同じようにしてくださーい」
 目を開けて天使見習いのアンを見つめる。

「利き手じゃない手を胸に当てまぁす。 その後、頭の眉間に中指を押し当てて、目を閉じてくださ~い。できましたかぁ? そうすると選択ボタンが4つ現れまぁす。上から」
『選択1のボタン 現世で生まれ変わりま~す』
『選択2のボタン 過去に遡りまぁす』
『選択3のボタン 現世の人の守護霊をしながら修行をしま-す』
『選択4のボタン 異世界に行けるかもォ』
『おまけで、選択5のボタン』
 ――って説明なかったよな?

「ランダムです。おもしろいでしょ。ランダムに選ばれま~す」
 ――おもしろいって、人の人生を――まぁ決められない人はそれでもいいかもな。
「選びましたか? 眉間に指をつけたまま、目を開けて利き手でそのボタンを押してください。選ぶと、そのボタンが赤くなりま~す。
 指を眉間から離すと、その表示は消えま~す。今日中であれば、何度でもやり直せまぁす。
 選んだボタンを確認したい時は、また同じように、利き手じゃない手を胸に当て、その後、頭の眉間に中指を押し当てて、目を閉じると選択した赤いボタンを見ることができま~す」

 さて、決めるか。
 私は選択4を押した。

 私は『異世界』のボタンを選んだ。
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