スキルマスター

とわ

文字の大きさ
7 / 57
第一章 ムーン・ブル編

第7話 決断

しおりを挟む

「もう! じらすわね~」

 姿勢を戻す女神は、両手を腰の左右に突いて不満に話した。再び頬を膨らませる。

「じらすとか、そういう話じゃないだろう。こっちは、まずは生きていかないといけないんだ。それを確認するのは当然だろう」

 不満な俺は、苛立ちを覚えながらも姿勢を戻してこちらが尋ねたことに対する回答が先だと話した。頬を膨らませている女神は、腕組して右手を顎に当てる。

(ったく…、何が起こるか分からないってのに…)

「でも、う~ん…、初めのうちはそうなるわ。私が…、あからさまに力を貸すことはできないから…」

 不安な俺は、思わず眉間に皺を寄せて思考していた。言葉を漏らす女神は、俯いて両腕を静かに下げながら声のトーンも下げつつ話した。怪しさを満点に醸し出す。

(うぐっ! 今度は何をする気だ?!)

 極限に恐怖な俺は、思わず女神を化け物のように見つめて疑問に強く思考していた。俯き加減の化け物は、俺に向けてゆっくり歩き始める。

(たとえ絶世の女神でも流石にもう、いい加減…、疲れたんだが………)

 極限に疲労な俺は、思わず両足を激しく震わせながら思考していた。俯き加減の化け物は、俺の目の前で立ち止まる。

『ゴクン』

(まっ、また来るのか?!)

 極限に絶望な俺は、思わず生唾を飲み込むようにして喉を鳴らしていた。続けて表情を引きつらせながら先程からのしつこいやり取りがまだ続くのかと疑問に強く思考していた。俯き加減の化け物は、両膝を地面に突く。両手を胸元に引き上げて祈るように握り合わせる。顔を少し上げ、儚くも優しくもあるキラキラと潤む二つの瞳を上目遣いにする。そして、

「お願い。最初は、1人で頑張ってほしいの」

 神々しく輝いて猫撫で声を上げた。

(くっ! 女神が俺に祈るな! それに、その力は反則だ!!!)

 極限に狂気な俺は、思わず再び瞬間に狂おしいほどの愛おしさを覚え、先程と同様に引きつる表情を拒絶に変化して顔を仰け反らせながら苦言を呈そうとするが、やはり身動きが取れずに頭の中で叫ぶようにして思考していた。

(はあ、もうダメだ。疲れた………)

 極限に限界な俺は、精根が尽き果てる中で脱力しながら意図せずに女神の儚くも優しくもあるキラキラと潤む二つの瞳を見つめて天に召されてしまいたいと思考した。直ちに感情は正常に戻る。俺を見つめている女神は、静かに俯く。

(ここは、ある意味地獄だ。だがもういい。それより、手助け無しか…。1人で頑張ってとは、かなり質の悪い女神だ…)

 正常な俺は、狭間の世界の正体は地獄と断定するが、大人なために女神を恨みながらも全てを受け入れてやろうと前向きに思考した。

(一度、話を整理するか…)

 冷静な俺は、女神の様子を窺いながら思考した。女神は微動だにしない。

「ちょっと待ってろ」

 唖然な俺は、思わず女神に吐き捨てるように話していた。背後に振り向いて歩き始め、女神から少し離れた位置で立ち止まる。

(さて、どうするか。今の世界を捨てて異世界転生? 異世界召喚? どっちでもいいが、それを受けるかどうかだが………。やっぱりロマンを追い求めたいよなあ~。歳を取ると、できる事が少なくなるし。体が動くうちに何か始めないと、きっと後悔するよなあ~。仕事は、毎日毎日、未来があるのかないのか分からないような事を、何の説明も無しに只アホみたいに繰り返してるだけで全然生きてる実感が持てないし…。未来が見えない今の世界で一生を終わらせるよりも、もう一つの可能性とロマンに満ち溢れた世界に掛けた方が面白そうだよなあ~。う~ん……。よし、決めた!)

 冷静な俺は、腕組して思考し始め、空を見上げて悔いの残らない人生を送ろうと決断して思考し終えた。顔を戻して背後に振り向く。未だに俯いて祈りを捧げている女神を見つめる。

(だが、異世界に行くのはいいとしても、これはだけは聞いとかないとな)

 不安な俺は、再び女神の様子を窺いながら思考した。歩き始め、先程の立ち位置で立ち止まる。女神を見下ろす。

(話し掛けると、また親戚のおばちゃんみたいにうるさいんだろうな…)

 憂鬱な俺は、思わず顔を左側に逸らして右手の人差し指で頬を掻きながら思考していた。

(仕方ない。ここは諦めるか。我慢することも時には大切だからな)

 大人な俺は、うるさい話に耐えることができる器を所持していると思考した。顔を戻し、女神を前向きな視線で見つめた。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

「美少女157人も召喚できるだと!?」社畜の俺、尖ったトラウマを全部『まあるく』収めて大賢者になる。── やっぱりせかいはまあるいほうがいい

あとりえむ
ファンタジー
『ヒロイン全員 挿絵付き』の異世界セラピーファンタジー。あなたの推しのヒロインは誰ですか? 「やはり、世界は丸いほうがいい……」 過労死した元データアナリスト参 一肆(まいる かずし)が女神様から授かったのは、アホみたいな数式から導き出された究極のハーレム召喚だった。 157人のヒロインたちに埋もれて、尖った世界を『まあるく』浄化しくしていく…… Dカップの村娘からIカップの竜の姫君まで、あらゆる属性のヒロイン達と一緒に、襲い来る「社畜のトラウマ」に立ち向かう。 全人類の半分の夢が詰め込まれた、極上のスキンシップの冒険譚が今開幕する!

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

第2の人生は、『男』が希少種の世界で

赤金武蔵
ファンタジー
 日本の高校生、久我一颯(くがいぶき)は、気が付くと見知らぬ土地で、女山賊たちから貞操を奪われる危機に直面していた。  あと一歩で襲われかけた、その時。白銀の鎧を纏った女騎士・ミューレンに救われる。  ミューレンの話から、この世界は地球ではなく、別の世界だということを知る。  しかも──『男』という存在が、超希少な世界だった。

構造理解で始めるゼロからの文明開拓

TEKTO
ファンタジー
ブラック企業勤めのサラリーマン・シュウが転生したのは、人間も街も存在しない「完全未開の大陸」だった。 ​適当な神から与えられたのは、戦闘力ゼロ、魔法適性ゼロのゴミスキル《構造理解》。 だが、物の仕組みを「作れるレベル」で把握できるその力は、現代知識を持つ俺にとっては、最強の「文明構築ツール」だった――! ​――これは、ゴミと呼ばれたスキルとガラクタと呼ばれた石で、世界を切り拓く男の物語。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

Gランク冒険者のレベル無双〜好き勝手に生きていたら各方面から敵認定されました〜

2nd kanta
ファンタジー
 愛する可愛い奥様達の為、俺は理不尽と戦います。  人違いで刺された俺は死ぬ間際に、得体の知れない何者かに異世界に飛ばされた。 そこは、テンプレの勇者召喚の場だった。 しかし召喚された俺の腹にはドスが刺さったままだった。

現代社会とダンジョンの共生~華の無いダンジョン生活

シン
ファンタジー
 世界中に色々な歪みを引き起こした第二次世界大戦。  大日本帝国は敗戦国となり、国際的な制約を受けながらも復興に勤しんだ。  GHQの占領統治が終了した直後、高度経済成長に呼応するかのように全国にダンジョンが誕生した。  ダンジョンにはモンスターと呼ばれる魔物が生息しており危険な場所だが、貴重な鉱物やモンスター由来の素材や食材が入手出来る、夢の様な場所でもあった。  そのダンジョンからモンスターと戦い、資源を持ち帰る者を探索者と呼ばれ、当時は一攫千金を目論む卑しい職業と呼ばれていたが、現代では国と国民のお腹とサイフを支える立派な職業に昇華した。  探索者は極稀にダンジョン内で発見されるスキルオーブから特殊な能力を得る者が居たが、基本的には身一つの状態でダンジョン探索をするのが普通だ。  そんなダンジョンの探索や、たまにご飯、たまに揉め事などの、華の無いダンジョン探索者のお話しです。  たまに有り得ない方向に話が飛びます。    一話短めです。

処理中です...