スキルマスター

とわ

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第一章 ムーン・ブル編

第44話 蚊とか小さな虫が入ってきません

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(安宿を舐めてたな…。掃除いらずに屋根いらず…)

 動揺な俺は、思わず渋面でテレビからかっこよく飛び出して来るゴーレムを見つめて自分は井の中の蛙と思考していた。そして、

(あっ、屋根はいるか)

 うっかりした。

(かなり動揺してるな…)

 引き続き動揺な俺は、再び思わず再び渋面で思考していた。

「良かった~。ちゃんとできたよ~」

 顔を前方に向ける少女は、両腕を上下にはしゃぐように動かして話した。

「ちゃんとできた?」

「はい! 最初は心配だったんです!」

 困惑な俺は、視線を少女に移して疑問に尋ねた。興奮な様子の少女は、満面の笑顔を俺に向けて返事を元気に戻した。そして、

「あっ、ちゃんとできてなかった!」

 うっかりしたようだ。

「三つ忘れてました。えへへ…」

 顔を逸らす少女は、恥じらうようにして話した。もじもじする。

「忘れた三つを教えてくれるか?」

 大人な俺は、助け舟を出すように疑問に優しく尋ねた。ピクリと体の動きを止める少女は、俺を窺う様子で見上げる。平穏な俺は大人の笑顔を見せ、表情を明るくする少女は子供の笑顔を見せる。

「えっと、一つは」

 平穏な様子の少女は、顔を窓側に向けて話した。体も窓側に向ける。引き続き平穏な俺も、体を窓側に向ける。同様な俺と少女は、顔を見合す。

「この部屋は、蚊とか小さな虫が入ってきません」

「なっ?!」

(この世界、蚊が居るのか?!)

『ピッ』

 明るい様子の少女は、再び子供の笑顔を見せて話した。動揺な俺は、思わず大人の歪な笑顔を見せて声を疑問に強く漏らし、続けて眉尻をピクピクと痙攣させて疑問に強く思考していた。笑顔の少女がボタンを親指で押し、窓から音が届いた。窓は、外側へと観音開きに静かに開く。新鮮な風が室内に吹き込む。

「こうやって、窓を開けておいても大丈夫です」

 新鮮な風に吹かれる少女は、顔を窓側に戻して得意に話した。同様な俺も、顔を窓側に戻す。

(ふう~。色々疲れたが、まさか窓まで自動とは…。しかも、これは超素晴らしい! 網戸が無しで蚊が入ってこないのは、超最高だ! 網戸は、やっぱり風通しが悪くなるし、景色を眺める時に邪魔だからな)

 安堵な俺は、思わず風に紛れて溜息を漏らしたあとに鮮明な街並みを感無量に見つめて思考していた。

「もう一つは、音を遮断します。窓の右側のランプを見てください」

『ピッ』

 真剣な様子の少女は、顔を窓の右側に向けて話した。ボタンを親指で押し、小さな丸形のランプから音が届いた。ランプは、青色に点灯する。

「青色のランプが点いてると、部屋の音は外に漏れません。ボタンをもう一回押して」

『ピッ』

「赤色のランプが点いてると、部屋の音は外に漏れなくて、外からの音は聞こえなくなります」

(これは、アパート暮らしの人は喉から手が出るほどに欲しい機能だな…)

 引き続き真剣な様子の少女は、右手でリモコンを操作しながら思い出すようにして話した。関心な俺は、思わず腕組して思考していた。

「もう一つは」

 安堵な様子の少女は、体を背後に向けながら話した。洗面化粧台へと小走りする。困惑な俺は、背後に振り向いて少女を見つめる。洗面化粧台に到着する少女は、俺に振り向いて得意な笑顔を見せる。

「この洗面化粧台、凄いんです! リモコンでお湯を貯めることができるんです! 朝の眠たいけど顔を洗わないといけない、そんな時! わざわざここまで来てお湯が溜まるのを待たなくてもいいんです!」

「横着か!」 

 興奮な様子の少女は、両手で洗面化粧台を際立たせて眠たさの演技を加えたあと、歓喜に飛び数回跳ねて強く話した。唖然な俺は、思わず右腕をツッコミのように伸ばして強く話していた。ビクリとする少女は、体を強張らせて表情を青くする。

(しまった! この世界で、しかもあの年頃の子にツコッミを入れてしまった!)

「ごっ、ごめんなさい! 部屋の説明は昨日お父さんに教えてもらって! 初めてだったんです!」 

 猛省な俺は、頭を両手で抱えて強く思考した。青ざめている少女は、頭を直ちに深く下げて猛省のような謝罪の声を強く上げた。

「あっ、あっ、謝る必要はないよ。こっちこそ、いきなり強い口調で言ってごめんなさい。俺は興奮してたみたいだ。お父さんに教えてもらったんだな。それなら、お父さんはよっぽど横着なんだなあ~。はっはっは~」

「いっ、いえ! 私が…、考えました……。朝寝坊してる秘密が見つかっちゃうと思って…。お父さんのせいにしようかなって…」

「…」

 より猛省な俺は、謝罪したあとに少女を庇うな身振り手振りを交えて明るく話した。姿勢を静かに戻す少女は、もじもじしながら恥じらうように話した。困惑な俺は、思わず時が止めて絶句していた。

「こんな時に、入れる保険ってありますか?」

 混乱な俺は、思わずそのような言葉を思い出して疑問に助けて呟いていた。窓からは、先程から冷たい風が吹き込んでいた。


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