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3章 R18 もはや後日談的なノリで
7-1.ほんの休憩…だよ?
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「殿下ぁ?私はシャルロットお嬢様に無理をさせないでくださいと何度も、何度も、幾度となぁく言ったよね?」
「あ、あぁ言ってたね。だから1週間くらいちゃんと我慢してたじゃないか。」
今詰め寄ってきているメイド服の少女はシャル付きの侍女…リリアス 。
乳兄弟で軽口を叩けるくらいには仲がいい。
元々は僕が送ってシャルの情報を仕入れるために公爵を脅…お願いしていれたはずなんだけど…
シャルに心酔していた。
正直言って羨ましいほど一緒にいるし…
それを自慢してくるし…
「私ずっと我慢しろなんて言っないよ?シャルロットお嬢様を不安にさせたと思ったら動けなくなるまで…そういうのをやめるようにと言ってるの!あと毎日もご負担になるのでやめ…」
「それは無理だってわかったからもう聞かないよ。シャルのためと思って我慢したけど…手加減する程度にすることにするよ。」
「そんな笑顔で言うことじゃないから!数日に一度にするようにと言ってるの!シャルロットお嬢様のあの白くてすべらか、それでいて柔らかく艶のある最高のお肌に幾つも跡が残って…」
その通りだけどこいつが言うと…
この狂信者をシャルに付けるの危険な気がしてきた。
護衛も出来て命に変えてもシャルを守る勢いだから付けてるけど…
シャルに心酔しすぎじゃないかな?シャルは僕の嫁なんだけど…
こういうこと言う奴が侍女にすらいるから跡は付けてるんだけど…
「違和感があるのか少しふわふわとされてると思っても笑顔でご公務に向かってしまう…」
違和感があるだけなら別に良くない?だめなの?
「熱があるかとか体調が悪いなら僕が気づくから大丈夫。君はいい加減に騎士にもでも戻ったらどうだ?」
「嫌に決まってるじゃん!女性騎士とかどれだけ功績上げても嫉妬に嫉妬!それにお飾りとか言ってくる奴までいるんだよ!」
「多少は改善させたけど意識を根絶やしにするのは君みたいな腕の立つ女性騎士が動かないと意味無いからね。」
「嫌だよ…そう言って私をシャルロットお嬢様から離そうとしてるの伝わるからね…私みたいなのが近くにいるのが嫌だっていう独占欲と私ほど腕のたつ侍女が出来る人なんて私とユリアスくらいしかいないから私たちを外す訳にはいかないって所でしょ!」
その通りだけど分かっていて煽ってくるのが癪に障る。
ちなみにユリアスはリリアスの双子の姉でこっちもまたシャルに心酔仕切ってしまっている。
リリアスの言う通りでどっちかを外してシャルの守りを薄くするのも嫌だし両方外しても入れるものは他にいない。
正直ずっとシャルといれるのは羨ましい…
「そろそろ動かなくていいのか?」
「え?あっ!あと少しじゃん!じゃあね~最高のシャルロットお嬢様にしてくる!」
何もしなくてもシャルは最高だと抗議したい。
「殿下…あいつは自分の立場と淑女の礼儀を覚えた方がいいのではないですか?」
そうため息の混じりに言うのは次期宰相候補であるギルバート。
「そう言うなら自分の婚約者の方からどうにかしてくれ。あっちの方が…うん。どうにかしてくれ。」
ギルバートの婚約者はユリアスなんだが…
「……善処しますが手遅れかと思います。」
うん。僕も無理なこと言ったなと思うよ。
「知ってるよ。次の書類頼む。」
話しながらも進めていた書類の束をギルバートに渡す。
「ではこれを。」
また同じくらいの束を受け取り進めていく。
***
「レーヴィ殿下よろしいですか?」
シャルの声が聞こえた気がするが幻聴だろうか。
「レーヴィ殿下?聞こえてますか?」
恐らく会いたすぎての幻聴だろう。
ふわりと鼻腔をくすぐるような甘い香りに柔らかな髪が首筋を撫でる。
耳元で音が届くのと同時に吐息がかかる。
「リヴィ様…」
それに驚いてその方向を向けば幻聴かと思っていた声の主がいた。
「しゃ、シャル?!」
まさか幻覚?いやでも嗅覚や触覚まで認識する幻覚はないだろう。
「もうっ!何度もお呼びしてますのに集中されすぎじゃありませんか?私の分のお仕事頂きに来たら…頑張りすぎ体を壊されないでくださいね!」
「そんなことよりシャルはもう大丈夫なの?」
無理させた自覚はあるんだよなぁ。
「良好とは言えませんが…大丈夫です。そもそもレーヴィ殿下のせいですよ。あと私の体の心配をするよりご自分の体の心配をしてください。」
睨みつけてるつもりなんだろうけど…すっごい可愛い…
んん~でも今は仕事しないとだよなぁ。
「じゃあシャルが僕の心配してくれればいいよ。それで?珍しいけどどうしたの?」
僕だって僅かな期待はした。
“会いたくて来ちゃいました…”なんて顔を赤らめて言ってくれないかなぁとかね。
あるわけない。期待は仕方ないけどシャルの性格を考えればありえない。
誰かに言われて来たんだろう。
「え、えぇギルバート様にレーヴィ殿下に休憩を取らせたいから声をかけてきて欲しいと言われまして…」
あぁシャルから言われないと取ろうとしないからな。
「お2人で取ればいいのに何故かお願いされてしまいましたので。」
そろそろ自覚してくれないかな?
シャルが言わなきゃ無駄に終わるってことくらい。
そこで仕事してる人達何人か笑いこらえてる?見えてるよ?
「ちなみにシャルはこの後空いてる?」
「空いてるも何も私の分レーヴィ殿下がいつの間にか終わらせていたではありませんか!」
「つまりは空いてるってことでいいんだよね?」
「えぇ空いておりますよ。」
「じゃあ休憩取ろうかな。シャルも来て。」
「え?私も?私は休憩も何も…きゃあ!」
抱き上げてこのまま連れていこう。
ほんの休憩、ちょっとイチャつくぐらいは許されるよね?
ちゃんと戻ってくるつもりだし。
「ちょっ、降ろしてください!見られてます!」
「大丈夫誰も気にしないから。」
そのまま執務室から出て休憩のために私室…はやめておこう遠いし。
どこかのサロンを使おう。
「あ、あぁ言ってたね。だから1週間くらいちゃんと我慢してたじゃないか。」
今詰め寄ってきているメイド服の少女はシャル付きの侍女…リリアス 。
乳兄弟で軽口を叩けるくらいには仲がいい。
元々は僕が送ってシャルの情報を仕入れるために公爵を脅…お願いしていれたはずなんだけど…
シャルに心酔していた。
正直言って羨ましいほど一緒にいるし…
それを自慢してくるし…
「私ずっと我慢しろなんて言っないよ?シャルロットお嬢様を不安にさせたと思ったら動けなくなるまで…そういうのをやめるようにと言ってるの!あと毎日もご負担になるのでやめ…」
「それは無理だってわかったからもう聞かないよ。シャルのためと思って我慢したけど…手加減する程度にすることにするよ。」
「そんな笑顔で言うことじゃないから!数日に一度にするようにと言ってるの!シャルロットお嬢様のあの白くてすべらか、それでいて柔らかく艶のある最高のお肌に幾つも跡が残って…」
その通りだけどこいつが言うと…
この狂信者をシャルに付けるの危険な気がしてきた。
護衛も出来て命に変えてもシャルを守る勢いだから付けてるけど…
シャルに心酔しすぎじゃないかな?シャルは僕の嫁なんだけど…
こういうこと言う奴が侍女にすらいるから跡は付けてるんだけど…
「違和感があるのか少しふわふわとされてると思っても笑顔でご公務に向かってしまう…」
違和感があるだけなら別に良くない?だめなの?
「熱があるかとか体調が悪いなら僕が気づくから大丈夫。君はいい加減に騎士にもでも戻ったらどうだ?」
「嫌に決まってるじゃん!女性騎士とかどれだけ功績上げても嫉妬に嫉妬!それにお飾りとか言ってくる奴までいるんだよ!」
「多少は改善させたけど意識を根絶やしにするのは君みたいな腕の立つ女性騎士が動かないと意味無いからね。」
「嫌だよ…そう言って私をシャルロットお嬢様から離そうとしてるの伝わるからね…私みたいなのが近くにいるのが嫌だっていう独占欲と私ほど腕のたつ侍女が出来る人なんて私とユリアスくらいしかいないから私たちを外す訳にはいかないって所でしょ!」
その通りだけど分かっていて煽ってくるのが癪に障る。
ちなみにユリアスはリリアスの双子の姉でこっちもまたシャルに心酔仕切ってしまっている。
リリアスの言う通りでどっちかを外してシャルの守りを薄くするのも嫌だし両方外しても入れるものは他にいない。
正直ずっとシャルといれるのは羨ましい…
「そろそろ動かなくていいのか?」
「え?あっ!あと少しじゃん!じゃあね~最高のシャルロットお嬢様にしてくる!」
何もしなくてもシャルは最高だと抗議したい。
「殿下…あいつは自分の立場と淑女の礼儀を覚えた方がいいのではないですか?」
そうため息の混じりに言うのは次期宰相候補であるギルバート。
「そう言うなら自分の婚約者の方からどうにかしてくれ。あっちの方が…うん。どうにかしてくれ。」
ギルバートの婚約者はユリアスなんだが…
「……善処しますが手遅れかと思います。」
うん。僕も無理なこと言ったなと思うよ。
「知ってるよ。次の書類頼む。」
話しながらも進めていた書類の束をギルバートに渡す。
「ではこれを。」
また同じくらいの束を受け取り進めていく。
***
「レーヴィ殿下よろしいですか?」
シャルの声が聞こえた気がするが幻聴だろうか。
「レーヴィ殿下?聞こえてますか?」
恐らく会いたすぎての幻聴だろう。
ふわりと鼻腔をくすぐるような甘い香りに柔らかな髪が首筋を撫でる。
耳元で音が届くのと同時に吐息がかかる。
「リヴィ様…」
それに驚いてその方向を向けば幻聴かと思っていた声の主がいた。
「しゃ、シャル?!」
まさか幻覚?いやでも嗅覚や触覚まで認識する幻覚はないだろう。
「もうっ!何度もお呼びしてますのに集中されすぎじゃありませんか?私の分のお仕事頂きに来たら…頑張りすぎ体を壊されないでくださいね!」
「そんなことよりシャルはもう大丈夫なの?」
無理させた自覚はあるんだよなぁ。
「良好とは言えませんが…大丈夫です。そもそもレーヴィ殿下のせいですよ。あと私の体の心配をするよりご自分の体の心配をしてください。」
睨みつけてるつもりなんだろうけど…すっごい可愛い…
んん~でも今は仕事しないとだよなぁ。
「じゃあシャルが僕の心配してくれればいいよ。それで?珍しいけどどうしたの?」
僕だって僅かな期待はした。
“会いたくて来ちゃいました…”なんて顔を赤らめて言ってくれないかなぁとかね。
あるわけない。期待は仕方ないけどシャルの性格を考えればありえない。
誰かに言われて来たんだろう。
「え、えぇギルバート様にレーヴィ殿下に休憩を取らせたいから声をかけてきて欲しいと言われまして…」
あぁシャルから言われないと取ろうとしないからな。
「お2人で取ればいいのに何故かお願いされてしまいましたので。」
そろそろ自覚してくれないかな?
シャルが言わなきゃ無駄に終わるってことくらい。
そこで仕事してる人達何人か笑いこらえてる?見えてるよ?
「ちなみにシャルはこの後空いてる?」
「空いてるも何も私の分レーヴィ殿下がいつの間にか終わらせていたではありませんか!」
「つまりは空いてるってことでいいんだよね?」
「えぇ空いておりますよ。」
「じゃあ休憩取ろうかな。シャルも来て。」
「え?私も?私は休憩も何も…きゃあ!」
抱き上げてこのまま連れていこう。
ほんの休憩、ちょっとイチャつくぐらいは許されるよね?
ちゃんと戻ってくるつもりだし。
「ちょっ、降ろしてください!見られてます!」
「大丈夫誰も気にしないから。」
そのまま執務室から出て休憩のために私室…はやめておこう遠いし。
どこかのサロンを使おう。
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