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5話 相談の相談
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しょうが目覚めてからその日の夜。環と桃は夕餉を食べていた。
玄米と野菜や芋が入った色の濃い味噌汁だけ。現代から来た少女にとってここの食事は物足りない量だったが、文句は言えなかった。困っていたところを助けられ、食事と住むところまで提供してくれているのだから。
「お腹空いたの?」
先程から小さくなるお腹を少女が押さえて我慢していると、その様子に気付いた環が声を掛けてくる。微かになる空腹の音に気が付いたのだろう。手を差し出し、お茶碗を受け取ろうとしている。
「遠慮なく言ってね。お腹空かせると動けなくなってしまうから」
「あ、ありがとうございます」
申し訳なさそうにおずおずと少女が渡すと、受け取った椀を片手にかまどに向かっていく。
その様子を見ながら、内側にいる悪霊に声を掛けた。
(私、お金稼いで、環さんの役に立つ)
「どうやって?」
桃が食べようとしているものを少し貰い、食事をするしょうが返答する。
ご飯の中身は少女らよりかは少ないが、同じもの。
椀をどうやって出したかは、この際問わない方がいいだろう。
(悩みとか聞いて解決するの)
「それだけで金稼ぎすんだったら、別のことをした方がいいがな。もしくは兼業をするかだ」
彼女が相談していると、よそい終わった環が戻ってくる。
「どうぞ」
「ありがとうございます」
少女が両手で受け取り、食事を再開すると、しょうの目の前にあった空になったお椀の中に、ごはんが少し盛られていた。
桃がお腹が空く原因は、ここにある。少女が口に入れる前のものが少しだけ無くなり、しょうが持つお椀の中に移動していたからだった。
「……環さん。私、あなたのお手伝いをしたいです」
真剣な眼差しで言ってくる少女に環が考えていた。
自分の手伝いとなると、討伐に参加するということになる。見るからに非力な少女に悪霊や妖討伐は無理だろう、と。
唸っている彼女を見た悪霊が入れ替わった。
「あの説明だと混乱するだろうが。環。こいつが貰ってばかりじゃ申し訳ないとさっき言っていてな。その代わりとしてお悩み相談をしようとしているらしい」
行儀は悪いが、悪霊がお箸を持ちながら環を指差した。最初はお前からだ、と。
「お悩み、相談?」
「ああ」
彼女が考えている間に悪霊は箸を進め、残りを食べている。環はというと、まだ会ったばかりの少女達にどういえばいいのか悩んでいた。
「そう難しいこと考えてんじゃねぇよ。簡単なのでいいだろ。忙しいから手伝えとかよ」
「そういうのでいいの?」
「当たり前だろ。悩みに正解不正解なんてねぇよ。言いたきゃその時に言え」
残りを食べ終わり、悪霊は食器を重ねている。その場を立とうとすると、内側から「勝手に食べ終わんないでよ!」と怒っている少女の声がしょうの耳に届く。
それに対して「どうせお前の栄養になんだから黙ってろ」と、悪霊の声は少し怒り気味だ。
「初対面のやつに言いづらいなら、もう少し経ってからでもいい。信頼関係とやらを築いた後でもな」
「それからでいいかな?」
立ち上がり持っていこうとしたところで、足を止めた。
今日初めて食事をした悪霊は、茶碗を洗う場所を知らないのである。
環に聞こうともしたが面倒くささが勝ち、悩んだ後、すぐに少女と入れ替わった。
先程から悪霊はずっと無視していたが、内側で怒っている少女と言葉を交わすことなく急遽入れ替わり、少女は気付かないまま、そのままの口調で悪口を言っていた。
「もう!」
「どうしたの?」
「え、あ、あれ?」
急に大きな声を出した少女に、食事していた環の手が止まる。その顔は驚愕に満ちていた。
何度言おうと変わらなかった悪霊から急遽交代し、景色が変わったことと声をかけてきた彼女に、頭が混乱していた。いつのまに内側に戻ったのだろう、と。
「大丈夫?」
「……えっと、はい」
「大変だね。もう一つ人格があると」
眉を下げながら問う彼女にあたふたしていると、話しかけながら笑いを必死に押さえている声が聞こえてくる。
しばらくして満足したのか内側から上がってくる笑いを止めようとしていたようだが、ツボに入ってしまったのか声を押さえることもしなくなった。
「顔が、真っ赤に、なってる、ぞ」
「しょうのせいなんだからね!」
恥ずかしさと怒りで、更に少女の顔が赤くなっていく。
その様子を見ながらせき込む悪霊は、一通り笑って一旦落ち着いたのか深呼吸をしていた。
「とりあえず、お前が言いたかったこと伝えたぞ。より詳しいことは自分で言え」
自分を落ち着かせようとしても、思い出してしまうのか笑いが口から漏れている。
「お悩み相談してくれるって?」
「あ、はい! 私に出来ることだったら何でもします!」
少女がどうしようか迷っていると、環が助け舟を出してくれた。それに元気よく答え、目を輝かせている。
「それは有難いけど、今はまだ難しいかな」
「え……」
期待していた言葉とは違うものが環の口から出てきた事に、動揺している。その訳は信頼関係がまだないからだと言った。どうしてか分からない少女は問うと、その答えはまだ会ったばかりだから、と。
そう言われてまだ納得できなかった桃は、考え込んでしまった。
「お前は、俺が憑く前いじめを受けていたな。そのことが遭ってから人を簡単に信用していたか?」
(な、なんで今それ言うの……?)
内側から聞こえる声に内心焦る少女。一年ほど前まで少女はいじめを受けていた。それから人が信じられず、ひきこもることも多くなった。あまりのひどさに親すらも信じられなくなるほどだった。その結果、自分を追い詰め、自殺未遂まで行ってしまったのだ。
「あの女からはいじめられていない。だが、同じことだ。お前がなかなか人を信じられなかったように、環も完全にお前を信じきれていない。そんな状況で悩みが相談できると思うか?」
(それは……)
心を揺さぶり、問いかける。
「悩みを相談してもううようにするために、お前ならまずどうする」
(信頼してもらえるようにする?)
「そうだな。なら、まずそれをしろ」
脳内会議が一段落し、少女は環をまっすぐと見る。その真剣なまなざしに自然と彼女の姿勢も正しくなった。
「環さん、ごめんなさい。私、少し早とちりしちゃって」
「ううん、大丈夫」
俯く少女を優しくなでる環。その様子に内心ホッとする悪霊がいた。
そしてこれからの課題に頭を悩ませていた。
ここが日本の様な世界ではあるのだが、少し違う場所だということ。家の外がどうなっているかまだ詳しく知らない悪霊は、ここがどういう仕組みをしているか。自分たちは無事帰れるのかどうかだった。
玄米と野菜や芋が入った色の濃い味噌汁だけ。現代から来た少女にとってここの食事は物足りない量だったが、文句は言えなかった。困っていたところを助けられ、食事と住むところまで提供してくれているのだから。
「お腹空いたの?」
先程から小さくなるお腹を少女が押さえて我慢していると、その様子に気付いた環が声を掛けてくる。微かになる空腹の音に気が付いたのだろう。手を差し出し、お茶碗を受け取ろうとしている。
「遠慮なく言ってね。お腹空かせると動けなくなってしまうから」
「あ、ありがとうございます」
申し訳なさそうにおずおずと少女が渡すと、受け取った椀を片手にかまどに向かっていく。
その様子を見ながら、内側にいる悪霊に声を掛けた。
(私、お金稼いで、環さんの役に立つ)
「どうやって?」
桃が食べようとしているものを少し貰い、食事をするしょうが返答する。
ご飯の中身は少女らよりかは少ないが、同じもの。
椀をどうやって出したかは、この際問わない方がいいだろう。
(悩みとか聞いて解決するの)
「それだけで金稼ぎすんだったら、別のことをした方がいいがな。もしくは兼業をするかだ」
彼女が相談していると、よそい終わった環が戻ってくる。
「どうぞ」
「ありがとうございます」
少女が両手で受け取り、食事を再開すると、しょうの目の前にあった空になったお椀の中に、ごはんが少し盛られていた。
桃がお腹が空く原因は、ここにある。少女が口に入れる前のものが少しだけ無くなり、しょうが持つお椀の中に移動していたからだった。
「……環さん。私、あなたのお手伝いをしたいです」
真剣な眼差しで言ってくる少女に環が考えていた。
自分の手伝いとなると、討伐に参加するということになる。見るからに非力な少女に悪霊や妖討伐は無理だろう、と。
唸っている彼女を見た悪霊が入れ替わった。
「あの説明だと混乱するだろうが。環。こいつが貰ってばかりじゃ申し訳ないとさっき言っていてな。その代わりとしてお悩み相談をしようとしているらしい」
行儀は悪いが、悪霊がお箸を持ちながら環を指差した。最初はお前からだ、と。
「お悩み、相談?」
「ああ」
彼女が考えている間に悪霊は箸を進め、残りを食べている。環はというと、まだ会ったばかりの少女達にどういえばいいのか悩んでいた。
「そう難しいこと考えてんじゃねぇよ。簡単なのでいいだろ。忙しいから手伝えとかよ」
「そういうのでいいの?」
「当たり前だろ。悩みに正解不正解なんてねぇよ。言いたきゃその時に言え」
残りを食べ終わり、悪霊は食器を重ねている。その場を立とうとすると、内側から「勝手に食べ終わんないでよ!」と怒っている少女の声がしょうの耳に届く。
それに対して「どうせお前の栄養になんだから黙ってろ」と、悪霊の声は少し怒り気味だ。
「初対面のやつに言いづらいなら、もう少し経ってからでもいい。信頼関係とやらを築いた後でもな」
「それからでいいかな?」
立ち上がり持っていこうとしたところで、足を止めた。
今日初めて食事をした悪霊は、茶碗を洗う場所を知らないのである。
環に聞こうともしたが面倒くささが勝ち、悩んだ後、すぐに少女と入れ替わった。
先程から悪霊はずっと無視していたが、内側で怒っている少女と言葉を交わすことなく急遽入れ替わり、少女は気付かないまま、そのままの口調で悪口を言っていた。
「もう!」
「どうしたの?」
「え、あ、あれ?」
急に大きな声を出した少女に、食事していた環の手が止まる。その顔は驚愕に満ちていた。
何度言おうと変わらなかった悪霊から急遽交代し、景色が変わったことと声をかけてきた彼女に、頭が混乱していた。いつのまに内側に戻ったのだろう、と。
「大丈夫?」
「……えっと、はい」
「大変だね。もう一つ人格があると」
眉を下げながら問う彼女にあたふたしていると、話しかけながら笑いを必死に押さえている声が聞こえてくる。
しばらくして満足したのか内側から上がってくる笑いを止めようとしていたようだが、ツボに入ってしまったのか声を押さえることもしなくなった。
「顔が、真っ赤に、なってる、ぞ」
「しょうのせいなんだからね!」
恥ずかしさと怒りで、更に少女の顔が赤くなっていく。
その様子を見ながらせき込む悪霊は、一通り笑って一旦落ち着いたのか深呼吸をしていた。
「とりあえず、お前が言いたかったこと伝えたぞ。より詳しいことは自分で言え」
自分を落ち着かせようとしても、思い出してしまうのか笑いが口から漏れている。
「お悩み相談してくれるって?」
「あ、はい! 私に出来ることだったら何でもします!」
少女がどうしようか迷っていると、環が助け舟を出してくれた。それに元気よく答え、目を輝かせている。
「それは有難いけど、今はまだ難しいかな」
「え……」
期待していた言葉とは違うものが環の口から出てきた事に、動揺している。その訳は信頼関係がまだないからだと言った。どうしてか分からない少女は問うと、その答えはまだ会ったばかりだから、と。
そう言われてまだ納得できなかった桃は、考え込んでしまった。
「お前は、俺が憑く前いじめを受けていたな。そのことが遭ってから人を簡単に信用していたか?」
(な、なんで今それ言うの……?)
内側から聞こえる声に内心焦る少女。一年ほど前まで少女はいじめを受けていた。それから人が信じられず、ひきこもることも多くなった。あまりのひどさに親すらも信じられなくなるほどだった。その結果、自分を追い詰め、自殺未遂まで行ってしまったのだ。
「あの女からはいじめられていない。だが、同じことだ。お前がなかなか人を信じられなかったように、環も完全にお前を信じきれていない。そんな状況で悩みが相談できると思うか?」
(それは……)
心を揺さぶり、問いかける。
「悩みを相談してもううようにするために、お前ならまずどうする」
(信頼してもらえるようにする?)
「そうだな。なら、まずそれをしろ」
脳内会議が一段落し、少女は環をまっすぐと見る。その真剣なまなざしに自然と彼女の姿勢も正しくなった。
「環さん、ごめんなさい。私、少し早とちりしちゃって」
「ううん、大丈夫」
俯く少女を優しくなでる環。その様子に内心ホッとする悪霊がいた。
そしてこれからの課題に頭を悩ませていた。
ここが日本の様な世界ではあるのだが、少し違う場所だということ。家の外がどうなっているかまだ詳しく知らない悪霊は、ここがどういう仕組みをしているか。自分たちは無事帰れるのかどうかだった。
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