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27話 報告
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「……もし、よろしければどのようなことがあったか教えて貰えませんか?」
空気を入れ替えるように長く息を吐き、アレシアに向き直り、聞くユルリカ。
私も気持ちを切り替えよう。
「ダイムサルンダンジョンに行ってきました。そこで1階層はゴブリン。2階層目はスライムと順調に進んでいったんです。そして、中ボスの前まで行って、扉を開けて確認したら中に……」
「リスがいたの。異様に生え出ている歯が生えてた」
紙に私たちが説明したことを書いている。
「リス……ですか? ダイムサルンというとFランクのダンジョンですよね。今までいろんな方が行っていましたが、リスが出たというのは一度も聞いたことがありません」
今まで無かったことが私たちが入った瞬間にダンジョンで発生したというのか。
「ラタトスク。この名前に聞き覚えは?」
「私自身は聞いたことがないけど、調べてみるわ」
席から立ち、裏へ向かって行った。本を取りに行ったのだろう。
名前を言ってみたが、受付をしているユルリカでさえ聞いたことがないという。
いったい何が起きているんだ。アレシアと会った時もそうだった。冒険者になったばかりの新人がよく行く薬草採取の場所に、普段なら違う森にいるトキシン・ブルとあってしまった、と。
「らたとすく、ですか?」
「うん」
「……この本にも載っていないですね」
分厚い本をカウンターに置き、すべてのページに説明と絵が付いているが、見つけられていない。
「ちなみにボスは何だったか覚えてますか?」
「えっと、確か……」
思い出そうと首をひねっているアレシアの手助けをする。
「フレースヴェルグ。ハゲワシの姿をしている巨人」
「鳥類ですか? それとも人?」
「あれは鳥だよ。風を使う怪物」
「……それも載ってないみたいです」
私の言葉を参考にユルリカが探しているが、分厚い本には何も載っていなかった。では、何故載っていない怪物が出てきたのだ。しかもFランクのダンジョンで。
まるで、誰かを殺したがっているようだ。
でなければ、トキシン・ブルもラタトスクもフレースヴェルグのことも説明できない。
「ダンジョンはランダム構成なんだよね?」
「そうよ。入り口でランダムになるよう魔法がかけられていて、ダンジョンが発生してから今までずっとそうやってきているの」
「ボスは一緒だったりする?」
「そうね。皆ボス部屋にはオークがいるって言っていたわ」
オークは2本脚のブタだったか? それが共通の敵。だったはずなんだが、何故か私が入ったところだけ今までいなかった敵と遭遇した、と。何故こんなことが起きているんだ。
「調査隊を送り、調べてみるわ」
さきほどまで私たちが言っていたことを紙に記し、誰かに渡していた。あれが誰かにわたり、調査隊とやらが動くのか。
「……信じてくれるの? もしかしたら嘘かもしれないのに」
「嘘だったらこの目が知らせてくれるわ」
そう言うと、ユルリカが自身の目を指差した。そういう見破る魔法があるのだろう。ただ、ここには数多の冒険者がいる。それにすべて反応などしていたら壊れるのでは?
そう問いかけてみれば、目を酷使するからダンジョンに行った人だけ見ていると答えが返ってきた。
「その目すごいね」
「ええ。だから普段は使わないようにしているわけ」
それはそうだ。使いすぎたら失明する可能性があるものをそんなおいそれとは使えないだろう。
そういえば、ここに来る前と来た後の体力が戻っているような気がする。些細なことなんだがな。
聞いてみるか。
「このギルドには魔法がかけられているの。アーロ君にはまだ分からないかもしれないけれど、冒険者の方々がここに返ってくると疲れが少しだけ取れるのよ」
「そうなんだ」
明らかに変わったと分かる日がいつか来るのだろう。
空気を入れ替えるように長く息を吐き、アレシアに向き直り、聞くユルリカ。
私も気持ちを切り替えよう。
「ダイムサルンダンジョンに行ってきました。そこで1階層はゴブリン。2階層目はスライムと順調に進んでいったんです。そして、中ボスの前まで行って、扉を開けて確認したら中に……」
「リスがいたの。異様に生え出ている歯が生えてた」
紙に私たちが説明したことを書いている。
「リス……ですか? ダイムサルンというとFランクのダンジョンですよね。今までいろんな方が行っていましたが、リスが出たというのは一度も聞いたことがありません」
今まで無かったことが私たちが入った瞬間にダンジョンで発生したというのか。
「ラタトスク。この名前に聞き覚えは?」
「私自身は聞いたことがないけど、調べてみるわ」
席から立ち、裏へ向かって行った。本を取りに行ったのだろう。
名前を言ってみたが、受付をしているユルリカでさえ聞いたことがないという。
いったい何が起きているんだ。アレシアと会った時もそうだった。冒険者になったばかりの新人がよく行く薬草採取の場所に、普段なら違う森にいるトキシン・ブルとあってしまった、と。
「らたとすく、ですか?」
「うん」
「……この本にも載っていないですね」
分厚い本をカウンターに置き、すべてのページに説明と絵が付いているが、見つけられていない。
「ちなみにボスは何だったか覚えてますか?」
「えっと、確か……」
思い出そうと首をひねっているアレシアの手助けをする。
「フレースヴェルグ。ハゲワシの姿をしている巨人」
「鳥類ですか? それとも人?」
「あれは鳥だよ。風を使う怪物」
「……それも載ってないみたいです」
私の言葉を参考にユルリカが探しているが、分厚い本には何も載っていなかった。では、何故載っていない怪物が出てきたのだ。しかもFランクのダンジョンで。
まるで、誰かを殺したがっているようだ。
でなければ、トキシン・ブルもラタトスクもフレースヴェルグのことも説明できない。
「ダンジョンはランダム構成なんだよね?」
「そうよ。入り口でランダムになるよう魔法がかけられていて、ダンジョンが発生してから今までずっとそうやってきているの」
「ボスは一緒だったりする?」
「そうね。皆ボス部屋にはオークがいるって言っていたわ」
オークは2本脚のブタだったか? それが共通の敵。だったはずなんだが、何故か私が入ったところだけ今までいなかった敵と遭遇した、と。何故こんなことが起きているんだ。
「調査隊を送り、調べてみるわ」
さきほどまで私たちが言っていたことを紙に記し、誰かに渡していた。あれが誰かにわたり、調査隊とやらが動くのか。
「……信じてくれるの? もしかしたら嘘かもしれないのに」
「嘘だったらこの目が知らせてくれるわ」
そう言うと、ユルリカが自身の目を指差した。そういう見破る魔法があるのだろう。ただ、ここには数多の冒険者がいる。それにすべて反応などしていたら壊れるのでは?
そう問いかけてみれば、目を酷使するからダンジョンに行った人だけ見ていると答えが返ってきた。
「その目すごいね」
「ええ。だから普段は使わないようにしているわけ」
それはそうだ。使いすぎたら失明する可能性があるものをそんなおいそれとは使えないだろう。
そういえば、ここに来る前と来た後の体力が戻っているような気がする。些細なことなんだがな。
聞いてみるか。
「このギルドには魔法がかけられているの。アーロ君にはまだ分からないかもしれないけれど、冒険者の方々がここに返ってくると疲れが少しだけ取れるのよ」
「そうなんだ」
明らかに変わったと分かる日がいつか来るのだろう。
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