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香ばしき焼き芋
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今日は目的を持って街にやってきた。
僕の働き口を探してお金を得るって壮大な理由のため。
あれから少しだけ考えて、僕は食料を外で求める事に決めていたのだ。
人型を取ると僕はやっぱり腹ペコで、だからといってずっと鳥型でいられる訳でもない。今は朝食とおやつでしのげているけれど、それって辛いんだよ。
エリスさんの事はあまり考えたくなくて、しばらく横へ置いておく事にする。
普段僕が何をしているかって事を、マイカもヒューゴさんも何となく把握していて、自由な僕を縛る事はない。
言いつけはただ一つあって、心配だから人型で街へ出てはいけないと言われている。
だけどこれは緊急事態なんだ。だから、内緒で人型をとって働く。それに、せっかく人間のふりができるんだったら、お城の外の世界をただ覗くだけじゃなくて、この身で体験してみたいんだ。だから外へ出るのはいいアイデア。
見た目未成年で後ろ盾のない僕が仕事を得るってのは結構厄介だろう。だからこの下見が大切なのだ。
奉公先は飲食店って決めているから、あとはどの店をあたるかだ。
鳥型で店近くを飛び回って居座って、店の雰囲気や店員さんの様子を観察した。それを何店舗分かこなしたあと、候補の店を二つに絞って、この日の調査は終了させた。
そしてその後はまっすぐ城に戻るには時間がありすぎたから、市に向かう事にした。
市は毎日立っているけれど、今日は何だか特別っぽい。店と店との間隔が近すぎるくらいに詰まって、色とりどりのタープがはためいている。狭い通路を行き交う人は周りに気を配らないと肩同士が触れあってしまいそう。
適当に降り立ったタープの上で人の会話に耳を澄ませば、この国の言葉なのにどこかイントネーションの外れた声。
どうやら地方の特産物が昨日から集まっているらしい。地域物産展ってことだね。
なるほど。
と、そこで、このタープの真下から、香ばしい匂いが漂ってきた。
芋、焼き芋だ。
なにこれ、凄い幸せの匂い。食べてなくても幸せだ。
僕はその甘ったるい匂いを、そのままタープの上で存分にかいでいた。そして涎を垂らしながら、たわむ布の上で眠ってしまった。
気が付いた時には空が真っ暗になっていて、流石に僕も焦る。あれだけ賑わっていたのにとうに、全てが店じまいしていて、人影さえない。
急いで帰らなきゃ。
飛び立とうと翼を広げたその時、頭の中に光の筋が鋭く刺し、赤く明滅した。
初めてだけど、マイカが呼んでるってすぐにわかった。僕はこの人生で初めて全力で飛んだ。
窓から飛び込み帰ってきた僕にマイカは怒らない。
いや、口にしないだけで本当は怒っている。
そして、心配していたその顔を隠さず溜息を吐き、ずっと鳥型をとる僕の体についた枯れ葉をつまんだ。
そういえばそんな季節だったな。
呟きが何だか寂し過ぎて、僕の方が悲しくなってしまった。
マイカは毎日忙しくて、今が冬だってわかっていても、その季節の流れを体感するのは意識しなければ身に入ってこない。
今日は寒い、今日は少し暖かい。
マイカの言葉はそんな単純な一言。
季節の変わり目や、朝と夜の境界線の曖昧さには、触れていても心が動かないというか、少し鈍感になってる所がある。
それがいい悪いじゃなくて、もう少し生活に他の要素が入ってきたら、マイカはもっと幸せに近づく気がする。勝手ながらもそう思うのは、やっぱり僕の世界があっち側だからなんだろう。
マイカは最初に出会った頃と同じで前髪は長いまま。それをほんの少しでも短くしたら、視界は急激に広がるのに。
遊び呆けている僕が偉そうだけど……
いまマイカの後ろ髪が乱れているのは、僕の姿がない事にやきもきして掻き毟ってしまったからだろう。
心配かけてごめんなさい。
人型をとるタイミングを完全に失った僕は、いつまでもきゅきゅきゅとしつこく鳴いて謝罪を続けた。
けれどマイカは顔は僕に向けても、目を合わせてはくれない。
許して。
「ノア、何か言いたい事があるのならわかるだろう? 気まずいからといって誤魔化しはだめだ」
「……はい。ごめんなさい」
僕はようやく人型になって謝る事ができた。
いくら室内が暖かくても、素肌に空気を感じると、体全体がひと回り小さくなった気がした。
「何を謝っているの」
「それは、帰りが遅くなって心配を掛けて、せっかく用意してくれていた夕食を無駄にした」
「ヒューゴも心配していた」
「ごめんなさい。あとで謝りに行ってくる」
俯いて素足の指先を睨んで、こみ上げてくるものを飲み込む。いつものマイカだったら、すぐにシーツで包んで、大丈夫かって髪にキスでもしてくれる。
だからって子供みたいに泣きたくない。涙で誤魔化したくない、でも……
「ノア……無事でよかった。こんな事で気持ちを荒立たせてノアを泣かせてしまうなら、私の過保護もいきすぎなんだ。ごめんね」
マイカの顔が僕を見上げる。
腰をかがめて無理に視界に飛び込んできたかと思ったら、下からすくう様に唇を重ね合わせてきた。
その勢いのまま顎があがって、僕たちは正面で向き合ってキスを続ける。
そういえばマイカは、最初から僕の目をしっかり見てくれていたな。
溶け合う温度が同じくらいになる前に目を閉じたら、涙が零れた。そうしたら一旦離れて、ちゅっと啄むキスに変わった。
マイカのじれったいキスは、僕の緩やかに火照らせて、次を期待するよう仕向ける。
ずるい。僕はマイカの仕掛けに乗ってしまって、その先が欲しくなる。
口を薄く開いて、僕は知らずマイカを誘い込む。
乾いて冷たかった表面とは違って、入り込んで来る舌は熱い。異物である他人の温度を受け取る事に違和感を持つのは最初の数秒、馴染むとそれなしではいられなくなる。
素肌にマイカの服が触れる。背中に手が回り、空いたもう片方の手は僕の髪に埋まる。
長いキス。好き。
何度もくっついて離れて、数えられなくなって、徐々に唇だけじゃなくて全身が疼き始める。
息が苦しくなってきて大きく顔を逸らしても、すぐに顎を捕えられて、大きく息を吸った隙に下唇を甘噛みされる。下の次は上。次は尖らせた舌先で唇の縁をなぞる。
「んっ……はぁ……」
もう終わりかと思えば、まだ続いていて、僕は芯を失いどろどろになる。
お腹にくっ付きそうなほど上を向く場所は、布がかすめてじれったい刺激を受け続けていた。
マイカが狙ったように、僕の膝の間に足を滑り込ませてきて、ぐりぐりと刺激してくる。そうなると僕の体の良い所が全部こすれ合う。
「んんっ……まって……」
突然マイカが僕の腰をがっちりと掴み、自分と密着させ、ごりっと僕の下半身を一度動かした。
僕だけが剥き出しで、マイカはしっかり服を着こんでいる。その差が恥ずかしい。
僕の小さなものは、はしたない液を堪えきれずに吐き出していて、きっともうマイカのズボンを汚している。
それいやだ。
動きと共にキスも激しくなっていて、いやの思いと裏腹に求める気持ちまでも膨らむ。
きもちい……
受け取るだけのキスが求めるキスにかわり、僕は夢中でマイカの舌を吸っていた。
途中ふと目が開いてしまって、マイカの青い瞳とぶつかる。
ずっと僕を見てたの?
僕一人が頭を飛ばして興奮してたのかと思ったけれど、マイカの細められた瞳の奥にはちゃんと熱い物があって、僕はそれを見なければよかったと後悔した。
彼は僕の上気する顔も、漏れだす息も、染まる頬も、その目で全部見ていたんだ。
ガタンと風が窓にぶつかり、僕たちはようやく唇を解いた。
そんな切っ掛けがなければ、いつまでもそうしていたかもしれない。
そばにはベッドがあるけれど、そこになだれ込もうとは思わなかった。離れがたくてずっとくっついて、たまに頬を重ねて、鼻先をつけて、おでこをぐりぐりして、握った手にキスをして、見つめ合っては笑った。
僕の働き口を探してお金を得るって壮大な理由のため。
あれから少しだけ考えて、僕は食料を外で求める事に決めていたのだ。
人型を取ると僕はやっぱり腹ペコで、だからといってずっと鳥型でいられる訳でもない。今は朝食とおやつでしのげているけれど、それって辛いんだよ。
エリスさんの事はあまり考えたくなくて、しばらく横へ置いておく事にする。
普段僕が何をしているかって事を、マイカもヒューゴさんも何となく把握していて、自由な僕を縛る事はない。
言いつけはただ一つあって、心配だから人型で街へ出てはいけないと言われている。
だけどこれは緊急事態なんだ。だから、内緒で人型をとって働く。それに、せっかく人間のふりができるんだったら、お城の外の世界をただ覗くだけじゃなくて、この身で体験してみたいんだ。だから外へ出るのはいいアイデア。
見た目未成年で後ろ盾のない僕が仕事を得るってのは結構厄介だろう。だからこの下見が大切なのだ。
奉公先は飲食店って決めているから、あとはどの店をあたるかだ。
鳥型で店近くを飛び回って居座って、店の雰囲気や店員さんの様子を観察した。それを何店舗分かこなしたあと、候補の店を二つに絞って、この日の調査は終了させた。
そしてその後はまっすぐ城に戻るには時間がありすぎたから、市に向かう事にした。
市は毎日立っているけれど、今日は何だか特別っぽい。店と店との間隔が近すぎるくらいに詰まって、色とりどりのタープがはためいている。狭い通路を行き交う人は周りに気を配らないと肩同士が触れあってしまいそう。
適当に降り立ったタープの上で人の会話に耳を澄ませば、この国の言葉なのにどこかイントネーションの外れた声。
どうやら地方の特産物が昨日から集まっているらしい。地域物産展ってことだね。
なるほど。
と、そこで、このタープの真下から、香ばしい匂いが漂ってきた。
芋、焼き芋だ。
なにこれ、凄い幸せの匂い。食べてなくても幸せだ。
僕はその甘ったるい匂いを、そのままタープの上で存分にかいでいた。そして涎を垂らしながら、たわむ布の上で眠ってしまった。
気が付いた時には空が真っ暗になっていて、流石に僕も焦る。あれだけ賑わっていたのにとうに、全てが店じまいしていて、人影さえない。
急いで帰らなきゃ。
飛び立とうと翼を広げたその時、頭の中に光の筋が鋭く刺し、赤く明滅した。
初めてだけど、マイカが呼んでるってすぐにわかった。僕はこの人生で初めて全力で飛んだ。
窓から飛び込み帰ってきた僕にマイカは怒らない。
いや、口にしないだけで本当は怒っている。
そして、心配していたその顔を隠さず溜息を吐き、ずっと鳥型をとる僕の体についた枯れ葉をつまんだ。
そういえばそんな季節だったな。
呟きが何だか寂し過ぎて、僕の方が悲しくなってしまった。
マイカは毎日忙しくて、今が冬だってわかっていても、その季節の流れを体感するのは意識しなければ身に入ってこない。
今日は寒い、今日は少し暖かい。
マイカの言葉はそんな単純な一言。
季節の変わり目や、朝と夜の境界線の曖昧さには、触れていても心が動かないというか、少し鈍感になってる所がある。
それがいい悪いじゃなくて、もう少し生活に他の要素が入ってきたら、マイカはもっと幸せに近づく気がする。勝手ながらもそう思うのは、やっぱり僕の世界があっち側だからなんだろう。
マイカは最初に出会った頃と同じで前髪は長いまま。それをほんの少しでも短くしたら、視界は急激に広がるのに。
遊び呆けている僕が偉そうだけど……
いまマイカの後ろ髪が乱れているのは、僕の姿がない事にやきもきして掻き毟ってしまったからだろう。
心配かけてごめんなさい。
人型をとるタイミングを完全に失った僕は、いつまでもきゅきゅきゅとしつこく鳴いて謝罪を続けた。
けれどマイカは顔は僕に向けても、目を合わせてはくれない。
許して。
「ノア、何か言いたい事があるのならわかるだろう? 気まずいからといって誤魔化しはだめだ」
「……はい。ごめんなさい」
僕はようやく人型になって謝る事ができた。
いくら室内が暖かくても、素肌に空気を感じると、体全体がひと回り小さくなった気がした。
「何を謝っているの」
「それは、帰りが遅くなって心配を掛けて、せっかく用意してくれていた夕食を無駄にした」
「ヒューゴも心配していた」
「ごめんなさい。あとで謝りに行ってくる」
俯いて素足の指先を睨んで、こみ上げてくるものを飲み込む。いつものマイカだったら、すぐにシーツで包んで、大丈夫かって髪にキスでもしてくれる。
だからって子供みたいに泣きたくない。涙で誤魔化したくない、でも……
「ノア……無事でよかった。こんな事で気持ちを荒立たせてノアを泣かせてしまうなら、私の過保護もいきすぎなんだ。ごめんね」
マイカの顔が僕を見上げる。
腰をかがめて無理に視界に飛び込んできたかと思ったら、下からすくう様に唇を重ね合わせてきた。
その勢いのまま顎があがって、僕たちは正面で向き合ってキスを続ける。
そういえばマイカは、最初から僕の目をしっかり見てくれていたな。
溶け合う温度が同じくらいになる前に目を閉じたら、涙が零れた。そうしたら一旦離れて、ちゅっと啄むキスに変わった。
マイカのじれったいキスは、僕の緩やかに火照らせて、次を期待するよう仕向ける。
ずるい。僕はマイカの仕掛けに乗ってしまって、その先が欲しくなる。
口を薄く開いて、僕は知らずマイカを誘い込む。
乾いて冷たかった表面とは違って、入り込んで来る舌は熱い。異物である他人の温度を受け取る事に違和感を持つのは最初の数秒、馴染むとそれなしではいられなくなる。
素肌にマイカの服が触れる。背中に手が回り、空いたもう片方の手は僕の髪に埋まる。
長いキス。好き。
何度もくっついて離れて、数えられなくなって、徐々に唇だけじゃなくて全身が疼き始める。
息が苦しくなってきて大きく顔を逸らしても、すぐに顎を捕えられて、大きく息を吸った隙に下唇を甘噛みされる。下の次は上。次は尖らせた舌先で唇の縁をなぞる。
「んっ……はぁ……」
もう終わりかと思えば、まだ続いていて、僕は芯を失いどろどろになる。
お腹にくっ付きそうなほど上を向く場所は、布がかすめてじれったい刺激を受け続けていた。
マイカが狙ったように、僕の膝の間に足を滑り込ませてきて、ぐりぐりと刺激してくる。そうなると僕の体の良い所が全部こすれ合う。
「んんっ……まって……」
突然マイカが僕の腰をがっちりと掴み、自分と密着させ、ごりっと僕の下半身を一度動かした。
僕だけが剥き出しで、マイカはしっかり服を着こんでいる。その差が恥ずかしい。
僕の小さなものは、はしたない液を堪えきれずに吐き出していて、きっともうマイカのズボンを汚している。
それいやだ。
動きと共にキスも激しくなっていて、いやの思いと裏腹に求める気持ちまでも膨らむ。
きもちい……
受け取るだけのキスが求めるキスにかわり、僕は夢中でマイカの舌を吸っていた。
途中ふと目が開いてしまって、マイカの青い瞳とぶつかる。
ずっと僕を見てたの?
僕一人が頭を飛ばして興奮してたのかと思ったけれど、マイカの細められた瞳の奥にはちゃんと熱い物があって、僕はそれを見なければよかったと後悔した。
彼は僕の上気する顔も、漏れだす息も、染まる頬も、その目で全部見ていたんだ。
ガタンと風が窓にぶつかり、僕たちはようやく唇を解いた。
そんな切っ掛けがなければ、いつまでもそうしていたかもしれない。
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