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芽吹の箱庭
風籠亭(ふうろうてい)
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あれから二人にはこってり絞られた。
特にミナに。そしてリオとバルグロスさんは、僕1人でどうやって群れと対峙したのかが気になったようで、ものすごく詳しく説明させられた。
そこにしれっとリゼさんが混じっていたのには驚いたが。戦闘系の話は大丈夫なのだろうか?
「あぁ、リゼ嬢は元々冒険者だ。しかもかなり高位のな。」
リオがバルグロスさんの後に続く。
「ロウさんと同じAランクパーティーだったんだ。二つ名が薔薇の刃・・・」
「コホン。リオさん?今から討伐依頼を受けていただきましょうか?」
「いやっ!明日朝が早いから遠慮させてもらおう! 宿に戻る前に買い出しも行かないとな。忙しい忙しい!タクミ!旅にいるものを揃えにいくぞ!」
「え? あ、ああ、そうだな。ではリゼさん、バルグロスさん、色々ありがとうございました!」
慌てて解体場から出て行くリオの後を、苦笑いしているミナと追って行きながら、二人に軽く頭を下げた。
「おぅ! また何でも解体してやるから持ってこい!」
「くれぐれも・・ですよ? お気をつけて。」
「は、は~い。」
ぐぬぬ、信用されていないな。何事も起こさず戻って来てやる。
慌ただしくギルドの扉を開けると、外の空気は昼の喧騒を忘れたように静かだった。
空はまるで絵筆でなぞったように、橙から紅、そして淡い紫へとグラデーションを描いている。
石畳の道も、木造の家々も、軒先に吊るされたランタンも、すべてが夕焼け色に染まり、まるで町全体が一枚の絵画になったようだった。
遠くの鐘楼が、時を告げるように低く鳴る。
その音に誘われるように、子どもたちが遊びを終えて家路につき、露店の店主がそっと布をかけて品物をしまい始める。
路面に面している酒場や料理屋からは、肉が焼けるような香ばしい匂いが漂い、客達の笑い声が風に乗って流れてくる。
「お腹が空いた。」
何だか朝から怒涛の一日だったので、こののどかな風景を見て肩の力が抜けたのか急にお腹が空いてきた。
「私も! 明日からまた携帯食だから、今日はしっかり食べておきたいわ!」
「そうだな、タクミの装備はグレン爺さんの所である程度揃えたし、買い出しを済ませたら宿で飯にしよう。俺たちの拠点にしている風籠亭って宿は飯がうまいんだ!」
「私は風籠亭自慢の蒸し御膳が好きなの。ヘルシーなんだけどタレが濃厚でいくらでも食べれちゃう。」
「へぇ、それは楽しみだな。あ、僕が荷物持ちをするから新鮮な果物や野菜も買って行こう!」
「いいのか? 俺たちは助かるが、負担にはならないのか?」
「あぁ、魔力の消費はないんだ。いくらでもいれられるぞ。」
「あなたには最初から助けてもらってばかりだわ。何もしてあげることができない・・・」
ミナはかなり気にしているようだが、僕は本当に何の負担にもならないからな。
「二人とも今は村のことを優先に考えればいいさ。問題が解決したら村を案内してくれ。それに道中は快適な方がいい。」
「ありがとう、タクミ。ミナ、今はタクミに甘えさせてもらおう。俺たちがいくら気にしても今すぐ村は変わらない。それならタクミに体力を温存しておいてもらって、村で使ってもらえるように俺たちで守ろう。」
「そうね。私たちが落ち込んでいると、皆に心配かけちゃうしね。道中は私たちが守るから任せて!」
守るって面と向かって言われると恥ずかしいな。
そう話しているうちに市場に着いたので、目につく野菜や果物、肉を買い込んでいった。調理済みの総菜のような物や具沢山のスープも鍋ごと持って行っていいって言ってくれたのでありがたく買いだ。
前世ではできなかった憧れの爆買いをした。一応必要経費だ。
リオたちが、保存食のような物を買ってカバンに入れていたので、預かろうとしたら
「万が一はぐれてしまった時に何か持っておいた方がいいからな。」
成程。僕こそはぐれないようにしなければ。箱庭が使えなくなるようなことはあるのだろうか?そうなると詰むな。僕も何か携帯食は用意しておいた方がいいだろうか。そう思案していたのが分かったのか、ミナが
「タクミは大丈夫だと思うわ。スキルは使えなくなる場合もあるけれど、ギフトは魔力封じをかけられたとしても使えるわ。特にあなたの場合は箱庭内の方がレベルが高いから、死なない限りは使えるはずよ。」
ほう、いいことを聞いた。それなら安心だな。
「よし! じゃあもっと買い込むぞー!」
「もういいだろう!」「もういいでしょう!」
よくハモる二人だ。
まだ買いたいーと叫ぶ僕を半ば引きずりながら今夜の宿、風籠亭へと向かう二人だった。
風籠亭は木造の建物で街の外れにひっそりと佇んでいた。しかし寂れているわけではなくどこか落ち着く雰囲気の、ぬくもりを感じる佇まいだ。
外壁には風に揺れる蔦が絡まり、軒先には風鈴が並んでいる。冒険者たちの間では「静かに休める隠れ家」として密かに評判で、絶えず賑わっているようだ。
中に入ると、木の香りとほんのり甘いハーブの香りが漂い、足音さえ吸い込むような柔らかな床材が敷かれている。壁には各地の地図や旅人の寄せ書きが飾られ、暖炉の火が静かに揺れている。宿は中肉中背の背が高い威勢のいい主人と、言葉少なながらも温かい眼差しで客を迎えるこの建物のような穏やかな雰囲気の女将さんが二人で切り盛りしていた。
「お帰り、リオ、ミナ。よく帰ってきたね。お疲れさん。」
「二人とも無事か! 疲れてるだろう。 今日はリオの好きなアースホーンの煮込みがあるぞ!」
門番のガルドに始まり、ギルドにいた他の冒険者やリゼさん達、風籠亭の夫婦揃って二人を心配している様子から、普段から二人が皆に愛されていることがよく分かる。僕もすでにその皆のうちの一人だ。
そしてアースホーンって何か知らないけど美味しそうだな。めちゃくちゃいい匂いが外まで漂っていたんだよ。
「ただいま。無事に帰ってこれたのは、このタクミのおかげだ。一部屋あるか?なければ俺の部屋でもいいか?」
と最後は僕の方を振り返って聞いてくれた。僕は箱庭内にも入れるので、どこでも大丈夫です。
「おや、初めて見る顔だね。お前さんたちが助けられたっていうことは、強いのかい?」
分かります。見た目こんなので説得力ないですよね。そしてまだまだ弱いです、特に外では。
「初めまして、タクミです。今日冒険者登録したての新人です。なので2人に比べたらまだまだです。助けたっていうのもたまたまです。」
「いいえ、私たちの恩人よ。私の部屋でもいいわよ?」
っ!! そっちでよろしくお願いいたします!
「はっはっ、大人気だね。安心しな、一部屋だけあるにはあるさ。ただねぇ・・・。」
「ん?どうしたんだ?まだ片付いていないなら俺たちで片づけるぞ。」
「いや、滅多に客は入れないから綺麗なんだけどね・・・。タクミだったかい? あんた、、みえるかい?」
ん?
特にミナに。そしてリオとバルグロスさんは、僕1人でどうやって群れと対峙したのかが気になったようで、ものすごく詳しく説明させられた。
そこにしれっとリゼさんが混じっていたのには驚いたが。戦闘系の話は大丈夫なのだろうか?
「あぁ、リゼ嬢は元々冒険者だ。しかもかなり高位のな。」
リオがバルグロスさんの後に続く。
「ロウさんと同じAランクパーティーだったんだ。二つ名が薔薇の刃・・・」
「コホン。リオさん?今から討伐依頼を受けていただきましょうか?」
「いやっ!明日朝が早いから遠慮させてもらおう! 宿に戻る前に買い出しも行かないとな。忙しい忙しい!タクミ!旅にいるものを揃えにいくぞ!」
「え? あ、ああ、そうだな。ではリゼさん、バルグロスさん、色々ありがとうございました!」
慌てて解体場から出て行くリオの後を、苦笑いしているミナと追って行きながら、二人に軽く頭を下げた。
「おぅ! また何でも解体してやるから持ってこい!」
「くれぐれも・・ですよ? お気をつけて。」
「は、は~い。」
ぐぬぬ、信用されていないな。何事も起こさず戻って来てやる。
慌ただしくギルドの扉を開けると、外の空気は昼の喧騒を忘れたように静かだった。
空はまるで絵筆でなぞったように、橙から紅、そして淡い紫へとグラデーションを描いている。
石畳の道も、木造の家々も、軒先に吊るされたランタンも、すべてが夕焼け色に染まり、まるで町全体が一枚の絵画になったようだった。
遠くの鐘楼が、時を告げるように低く鳴る。
その音に誘われるように、子どもたちが遊びを終えて家路につき、露店の店主がそっと布をかけて品物をしまい始める。
路面に面している酒場や料理屋からは、肉が焼けるような香ばしい匂いが漂い、客達の笑い声が風に乗って流れてくる。
「お腹が空いた。」
何だか朝から怒涛の一日だったので、こののどかな風景を見て肩の力が抜けたのか急にお腹が空いてきた。
「私も! 明日からまた携帯食だから、今日はしっかり食べておきたいわ!」
「そうだな、タクミの装備はグレン爺さんの所である程度揃えたし、買い出しを済ませたら宿で飯にしよう。俺たちの拠点にしている風籠亭って宿は飯がうまいんだ!」
「私は風籠亭自慢の蒸し御膳が好きなの。ヘルシーなんだけどタレが濃厚でいくらでも食べれちゃう。」
「へぇ、それは楽しみだな。あ、僕が荷物持ちをするから新鮮な果物や野菜も買って行こう!」
「いいのか? 俺たちは助かるが、負担にはならないのか?」
「あぁ、魔力の消費はないんだ。いくらでもいれられるぞ。」
「あなたには最初から助けてもらってばかりだわ。何もしてあげることができない・・・」
ミナはかなり気にしているようだが、僕は本当に何の負担にもならないからな。
「二人とも今は村のことを優先に考えればいいさ。問題が解決したら村を案内してくれ。それに道中は快適な方がいい。」
「ありがとう、タクミ。ミナ、今はタクミに甘えさせてもらおう。俺たちがいくら気にしても今すぐ村は変わらない。それならタクミに体力を温存しておいてもらって、村で使ってもらえるように俺たちで守ろう。」
「そうね。私たちが落ち込んでいると、皆に心配かけちゃうしね。道中は私たちが守るから任せて!」
守るって面と向かって言われると恥ずかしいな。
そう話しているうちに市場に着いたので、目につく野菜や果物、肉を買い込んでいった。調理済みの総菜のような物や具沢山のスープも鍋ごと持って行っていいって言ってくれたのでありがたく買いだ。
前世ではできなかった憧れの爆買いをした。一応必要経費だ。
リオたちが、保存食のような物を買ってカバンに入れていたので、預かろうとしたら
「万が一はぐれてしまった時に何か持っておいた方がいいからな。」
成程。僕こそはぐれないようにしなければ。箱庭が使えなくなるようなことはあるのだろうか?そうなると詰むな。僕も何か携帯食は用意しておいた方がいいだろうか。そう思案していたのが分かったのか、ミナが
「タクミは大丈夫だと思うわ。スキルは使えなくなる場合もあるけれど、ギフトは魔力封じをかけられたとしても使えるわ。特にあなたの場合は箱庭内の方がレベルが高いから、死なない限りは使えるはずよ。」
ほう、いいことを聞いた。それなら安心だな。
「よし! じゃあもっと買い込むぞー!」
「もういいだろう!」「もういいでしょう!」
よくハモる二人だ。
まだ買いたいーと叫ぶ僕を半ば引きずりながら今夜の宿、風籠亭へと向かう二人だった。
風籠亭は木造の建物で街の外れにひっそりと佇んでいた。しかし寂れているわけではなくどこか落ち着く雰囲気の、ぬくもりを感じる佇まいだ。
外壁には風に揺れる蔦が絡まり、軒先には風鈴が並んでいる。冒険者たちの間では「静かに休める隠れ家」として密かに評判で、絶えず賑わっているようだ。
中に入ると、木の香りとほんのり甘いハーブの香りが漂い、足音さえ吸い込むような柔らかな床材が敷かれている。壁には各地の地図や旅人の寄せ書きが飾られ、暖炉の火が静かに揺れている。宿は中肉中背の背が高い威勢のいい主人と、言葉少なながらも温かい眼差しで客を迎えるこの建物のような穏やかな雰囲気の女将さんが二人で切り盛りしていた。
「お帰り、リオ、ミナ。よく帰ってきたね。お疲れさん。」
「二人とも無事か! 疲れてるだろう。 今日はリオの好きなアースホーンの煮込みがあるぞ!」
門番のガルドに始まり、ギルドにいた他の冒険者やリゼさん達、風籠亭の夫婦揃って二人を心配している様子から、普段から二人が皆に愛されていることがよく分かる。僕もすでにその皆のうちの一人だ。
そしてアースホーンって何か知らないけど美味しそうだな。めちゃくちゃいい匂いが外まで漂っていたんだよ。
「ただいま。無事に帰ってこれたのは、このタクミのおかげだ。一部屋あるか?なければ俺の部屋でもいいか?」
と最後は僕の方を振り返って聞いてくれた。僕は箱庭内にも入れるので、どこでも大丈夫です。
「おや、初めて見る顔だね。お前さんたちが助けられたっていうことは、強いのかい?」
分かります。見た目こんなので説得力ないですよね。そしてまだまだ弱いです、特に外では。
「初めまして、タクミです。今日冒険者登録したての新人です。なので2人に比べたらまだまだです。助けたっていうのもたまたまです。」
「いいえ、私たちの恩人よ。私の部屋でもいいわよ?」
っ!! そっちでよろしくお願いいたします!
「はっはっ、大人気だね。安心しな、一部屋だけあるにはあるさ。ただねぇ・・・。」
「ん?どうしたんだ?まだ片付いていないなら俺たちで片づけるぞ。」
「いや、滅多に客は入れないから綺麗なんだけどね・・・。タクミだったかい? あんた、、みえるかい?」
ん?
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