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「チャロア、きて。学校がっこう時間じかんよ」


 青い屋根やね人形にんぎょうのかんばんは、プレセリブさんのいえこころやさしい夫婦ふうふが、毎日まいにちおもちゃを作ってっています。
 そこのひとり息子むすこのチャロアは、魔法学校まほうがっこうかよ7才ななさいおとこの子です。


 おかあさんが部屋へやのドアをけると、チャロアは熱心ねっしんつえをふっていました。

「おはよう、かあさん」
「あら、きていたの」
「うん。ろうそくに火をとも魔法まほう練習れんしゅうをしていたんだ。コツをつかんだら、いろんな色の火がともるようになったよ」

 チャロアは、うれしそうにつえうごかしてみせます。みどり色のつえがあてられたろうそくに、ポッと白い火がともりました。

「まあ、すごい。チャロワはがんばりやさんね」
「へへっ」

 おかあさんはチャロワのあたまをなでて、にこにことわらいます。

「さあ、太陽たいようが森へしずんだわ。いそぎなさい。学校がっこうにおくれるわよ」
「うん!」

 チャロワは空ぶホウキにまたがると、元気げんき夜空よぞらび出していきました。

ってきます!」
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