1/4の奇跡👓

シナモン

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翼をください

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『これは絶対もってなきゃダメ。女の子の身だしなみよ』

そう言われていつ頃からか持たされてる裁縫道具。
これがまたラブリーな代物なのだ。
お母さんがどこかで仕入れてきたレトロな四角の缶にセットされてるのは、小さなはさみと糸、予備のボタン、そして最大の力作、ピンクッション・・細かい花柄の模様の真ん中にあたしのイニシャル『T』が刺繍してある正方形のミニミニクッション。
ちょっとこだわりすぎじゃない? あたしは内心(苦笑)だった。まるで人に見せるの前提にしてるみたいじゃん。
とりあえずそんな機会は今のところないが、まさかクラスの男子のために使うことになるとは夢にも思わなかった。

吸いすぎないよう気をつけていても肌で感じる片山くん・・ダンシーのにほい・・。お父さんのとは全然違う・・当たり前か。


「ふー、できたっ」


完成ー。糸を切った瞬間、どっと力が抜けた。
あたしはシャツを元あったように無造作に机の上に置いて、襟の裏側に小鳥の形の付箋(これもお母さんセレクト・・)をつけた。


『ごめんね。余計なことかもしれないけど。大久保』
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