1/4の奇跡👓

シナモン

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翼をください

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カツカツカツカ……


廊下にヒールの音が響く


先生のヒールとは明らかに違う

まるでスポットライト浴びてるみたいに光ってた

レッドカーペットの上を歩いてるみたいに堂々として


ーーえっ片山みつき?
ーーなんで


ーー片山の母ちゃんて、マジ?
ーーえーそうなんだ

ーすげーー美人ーーテレビと同じ

ーうちのおかん霞むじゃん



ざわざわ教室が騒々しい

かっこよかった~

白いパンツスーツにフリルのブラウス、ピアス、細いネックレス、ネイルも上品

なんといっても

歩いた後に残る大人の女の人の匂い……

レ◯アやファ◯リース、スーパーブランドのシャンプーや柔軟剤の匂い充満のいつもの教室が

途端にデパートの香水売り場にトリップーー


『おほほ、役員ですって? なってあげてもよくってよ!』


そんなセリフが出てきそうな

ザ宝塚

きりっと姿勢よく


我が息子を見守るー。


あたしのお母さんはいなかったんだよね。お店の都合で。



「ねえ、そのお返しに私に真琴くんのお弁当作らせてもらえない?」

「えーー悪いですよ、そこまでしてもらっちゃ」

「気にしなくていいのよ…ほら、私つい作りすぎてしまうでしょ、本当はたくさん詰めた方が効率がいいの…今翼の分しかお弁当いらなくてーー」

「え、いいのかなあ……俺はスッゲー嬉しいけど」
「いいわよぉ、じゃあ早速明日から…翼に持たせるわ」
「ありがとうございます!お言葉に甘えます!」

あたしの頭が片山みつきにトリップしてる間に、重要な議題が可決されたようだ。

「え? ちょっと何?ーー弁当?」

気づいた時は可決後。

誰に何のことわりもなく通ってしまったらしい。

ーーえーー荷物増えるじゃん。

「美味しかった。ごちそうさまです♪」

片山くん満面の笑み。

「うふふ、デザート出すわね。真琴くんはコーヒー?紅茶?」

「ミルクティーもらえますか」

「はいはい♪」

なんか楽しそうで。

あのーあたしは?
二人分の弁当ってかなりの重量ですけど?
ともう一人

お父さん、色付き高野豆腐をたいらげていた……
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