闇の獣人 女神の加護で強く生き抜きます(18禁)

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第279話 闇の獣人、手加減を練習する為に封印解除されたダンジョンに潜る

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 アダマンタイトゴーレムを限界突破ポーションと、10倍に強化された覇王竜の新旧揃った装備シリーズのおかげで俺はかなりの膂力を発揮することができるようになった。

 それも魔力を手に込めたりしない状態の素手の状態で。

 問題はこの力が急に強くなったせいで、手加減の練習をしなけれなならなくなってしまったということだ。
 
 そこで魔物の数が多い階層とかを、地下149階層で寿命強奪で全滅した植物系モンスターの遺体と出現した宝箱を回収し、誰もいない階層で俺は考え続けていた。

 え? この階層にはすでに沢山魔物がいたじゃないかって? そりゃそうなんだけどさ。この階層の魔物って全部が植物系モンスターだし。

 あいつら花粉とか樹液とか、トゲとか生えた蔦とかをぶん回して攻撃してくるんだよな。

 俺には効かないけど、体が毒のある果物が割れた果汁でベトベトになるわ、花粉や樹液で視界を遮られるわで、とても近接戦闘なんてする気になれないんだよな。

 冥王様からもらったアビス・ファイアで一度すっきりと焼き払ってみたのはいいけど、そしたら宝箱が出なくなるから、寿命強奪の闇魔法であいつらを殺しているわけだ。

 というのも冒険者から見れば厄介なこの植物系モンスターの軍団は、薬剤師や錬金術師から見れば、薬の材料となる部位が沢山あるらしい。

 それが5000体もそろっていると、全部が薬の材料にはならなくても…大部分が中級から上級の生命力回復ポーションの材料になる上に、これまた下級から中級の魔力の回復ポーションの材料になる魔物ばかりで、錬金術師のアンネリーザにとっては、この階層の5000体の魔物達は宝の山に見えるらしい。

 それはいいのだが、刃と化した木の葉による大量の攻撃は鬱陶しいし、花粉、樹液、毒入りの果物とか投げられると、こちらも本気で怒ってしまい、とても薬の材料としての価値がなくなる。

 つまりこの階層の魔物達は俺の手加減の相手にするには不適格、ということになる。

 そこでエルモーラ王国の王都ミリサリアから東に徒歩一日の所にあるダンジョンの封印を解いて、宝箱からカレーライスが低確率で出るようにした。

 その封印解かれたダンジョンの地下50階層では5000体の人型の魔物がフルで出現する。三大雑魚(オーク、コボルド、ゴブリン)はもちろん、リザードマンやトロール、オーガ、ゴーレム、半魚人などが出てくる。

 早速地下50階層の上空に転移したら、いるわ、いるわ…。俺はそのまま降り立つと、全員を皆殺しにするべく、座り込んでいるオーク達の方へと歩いていった。

 暇そうにしていた豚鬼ことオークは、俺を見てオーク語で何か言いながら指差してゲラゲラ笑い始めた。

 あ、そういえば俺、服を着ていなかったっけ。まあいいか。この装備のマントの結界も10倍に強化されている上に、俺の限界突破ポーションを10万本飲んでいる。

 だから急所である肉棒と陰嚢を露出させていても、特に怪我を負う感じが全くしない。

 コボルド達やゴブリン達は笑っていたが、オーガやトロール。それも上位種となると俺の姿を見るなり顔色を変えて、魔物の群れの奥へと姿を隠してしまった。

 今の俺は覇王竜の兜やマント、胸当て、脛当て、肘当て、ブーツ、首輪や腕輪、足輪などをフル装備している。

 つまり俺の顔は兜の前面を俺自身の手でスライドさせて後方にずらさない限りは、俺の顔はわからないはずなのだが、強い力を持つ魔物は本能的に俺の実力を見抜いたか、嗅ぎ取ったらしい。

 相変わらず雑魚ばかりが目につく。オークが木の棍棒を手にしながら俺の方に歩み寄ってくるので、そのまま手加減の練習台になってもらう。
 
 そのまま俺は手の部分もガードできるように肘当てを広げておいたので、相手が臭くて不潔なオークでも遠慮なくひっぱたくことができる。

 そのまま叩かれたオークは60メートルほど吹き飛んで、血反吐を吐きながら絶命した。

 まさか下半身に完全勃起した肉棒を生やした獣人に仲間が殺されるとは思わなかったのだろう。

 彼等が呆然とした表情から立ち直る前に、さらにゴブリンやコボルドなどを連続して叩いていく。

 拳を握り固めて殴ったのでは、手加減の意味がない。

 かといって時間停止をかけたら、手加減のタイミングがつかめないからな。こればかりは練習するしかない。

 だが人間や獣人相手だと殺してしまう可能性が高いのだ。

 でもここならダンジョンの最下層。人間や獣人以上にタフな連中ばかりなので、手加減の練習相手には事欠かないというわけで、やっと俺がただの獣人じゃないとわかったのだろう。

 オークやコボルド、ゴブリン達はそれぞれナイフや棍棒、斧などをもって一斉に襲い掛かってくる。

 それでも俺からしてみれば遅い。最近のタラミレーナのアダマンタイトゴーレム軍団は防御だけでなく、攻撃や移動速度も速くなっている。

 その動きに比べたら、減速(スロー)の魔法をかけているかのように、こいつらの動きは遅い。

 しかも単に勢いに任せて突っ込んでくるだけの動きだ。俺はそのまま自然体で奴らの間合いに踏み込んだ。

 オーク達から見れば、一瞬で自分達の所に踏み込んできたように見えるのだろうが、これは魔法じゃない。

 単に少しだけ本気を出して歩く速度を速めただけだ。

 それだけで人型の魔物達の目の前に到達し、俺は鳩尾のある腹部目掛けて掌打を前列にいるゴブリンやオーク達に向けて放っていった。

 当然ながら手加減の練習をしているので、最初は殺してしまう事が多いので、俺は掌打を放つと同時にすぐに別の魔物の前や横に回り込んで頭部や鳩尾を掌で叩いて気絶させることに全力を集中させた。

 「グハゴォオオッ!?」

 「ゲバ! ゲボォアアアアア!」

 案の定、俺が掌打を放ったオーク達は、血反吐や胃の中の物を吐き出して転げ回った。

 覇王竜の兜のお陰で今の俺は全方位にいる敵を脳裡に視ることができる。

 オーク達はそのまま血や胃液を吐き続けて、ピクリとも動かなくなってしまった。

 これでもほとんど力を入れずに叩いたんだが…。これが魔物相手で本当によかった。

 もしも問題のある人間や獣人を叩いていたら…それが軽く叩いたものであっても、今の俺ならそのまま首の骨を折ってしまい、あの世逝きにさせていただろう。

 パワーアップした時の弊害を考えて、手加減の練習をしようと思ったのだが本当にこいつら相手に練習をすることができてよかった、と俺は神々とコア・ブランチに感謝した。

 ただし敵の攻撃を回避するのは数百体の魔物相手でも俺にとっては余裕だったが、問題は倒すにつれて血液や吐瀉物の匂いが強くなってきたことだった。

 そこで俺は走り回りながら、浄化魔法ピュリファイをこの階層全体にかけながら戦わないといけなかった。

 それも5分につき一回はかけないとすぐに汗や血の匂いで臭くなってしまう。それで行動が制限されるとは限らないが、鬱陶しい事に変わりない。

 こうして俺は地下50階層の多くのオーク(洒落じゃない)やコボルド、ゴブリンなどを中心として、人型の魔物を次々と「手加減」しながら倒していった。

 これが結構大変で、手加減して頭部や首を打つのだが、オーガやトロールでさえも目の球をグルリと回転したよだれを垂らしながら昏倒してしまうのだ。

 蹴り? 問題外だ。試しに後ろに回り込んだオーガを蹴ってみたら、すごい勢いで吹き飛んでしまい、近くにいたゴブリン達を巻き添えにして倒れてしまったのだから。

 確か異世界でおける遊戯の一つ…えーと、アナントスと一緒に見た表示板に映った画像…えーと、確かその…。

 そう! ボウリングとかいうものだ。鉄球を立っている瓶のようなものに当てて全部倒すとかいう、元々は悪霊退散の儀式として開発されたというもので、今ではスポーツにして遊戯の一つになっていると説明文にあった。

 あのピンだか瓶だかわからないが、その立っている瓶のように文字通り、共倒れになっていくのはまさにボウリングの遊戯そのものだった。

 結局、手加減がうまくいってゴブリンやコボルドを一撃で殺さなくなってきたのは、大体1800体ほど倒してきた頃だろうか。

 こうして俺はどうにか手加減をモノにできたが、危なかったな。何とか5000体以内に手加減をすることができるようになったが…。

 しかし…これは大変だな。覇王竜の新旧シリーズの装備品の内、旧シリーズというか初期型の装備品は全て、一つ一つが装備した者の全能力を10倍に高めてくれる。

 それは俺が装備している後期最新型の覇王竜の装備品にも伝染するが、装備品をヒョドリンに食わせて増やして、統合のアビリティで強化しても能力10倍の効果は変わらない。
 
 それはいいのだが…問題は限界突破ポーションを飲み続けた場合だ。これ、もしかすると10万本ずつ飲んでは手加減して相手がどれだけダメージを受けたのかをよく調べないと。

 そうでなければ「手加減したのに俺の力が強すぎて殺しちゃいました」ってことになりかねない。

 一応冥王様からもらった「殺人許可証」と死んでから一週間以内なら復活させられる蘇生魔法が使えるけど、あれって蘇生させる度に寿命が縮むという欠点があるからなー。できれば蘇生魔法は使いたくないから10万本の限界突破ポーション飲む度に、ここに来てチェックしないと。

 うわー。面倒だな。でもこうしてこまめに自分の強さを確認しないと殺人犯になってしまう。

 そうすると限界突破ポーション飲むのが陰鬱になってやる気とか出なくなるなー。

 でもちょっと力を入れたせいで相手を死なせたらセックスもできなくなるし。

 まあ練習台はこの階層にいくらでもいるんだしな。

 俺はまたピュリファイの浄化魔法を起動して、もう何度目かわからない階層全体を綺麗にしていく。

 残ったのはあと数十体だ。それもハイ・トロ―ルやデーモンオーガといった上位種ばかり。

 その彼等も恐怖と絶望を浮かべている。中には持っている棍棒や剣を落として両手を上げて降参の意思を示しているが、生憎俺もレベル上げを兼ねているんだよ。

 俺は兜で顔が見えないのをいいことに、ジリジリと後退して涙目になって両手を上げて降参ポーズをとる、オーガ達に向かって突撃していった。


 どうにかこの階層の人型魔物を殺し尽くしたのは、ここに来てから3時間ほど経った後だった。

 時間停止を解除しないと、魔物が動かないからな。俺はそのままダンジョン内に吸収されないように人型魔物の遺体や宝箱を闇の中の空間に収納していった。

 どういうわけか能力10倍の装備品と限界突破ポーション飲み続けたせいか、宝箱が5000体の内、半分近くまで出たので戦いながら浄化魔法ピュリファイをかけて、さらに敵の遺体と宝箱を急いで回収して…と、かなりのハードワークでした。

 いや本当に覇王竜のマントの結界のおかげでゴブリンシャーマンとか、ゴブリンウィザード、ゴブリンソーサラーの攻撃魔法の集中砲火とか防げたんだから感謝、感謝ですよ。

 手加減モードじゃなかったら、寿命強奪か、アビス・アイスでそのまま全員を凍結させて凍え死にさせている所だったが、手加減しながら戦うのがこんなに時間がかかるとは思わなかったよ。

 そして俺は一旦、闇の中の空間から白い下着と服を出して着衣のアビリティで瞬時に着て、次に白い上着とズボンをまた出しては着衣を使って着てみた。

 何で服を着たのかと言うと、本当に手加減できるのかを試すためだ。

 俺は王都ジェルロンドの冒険者ギルドへと自在門を開いてみた。依頼の紙が結構多く張り出されている。

 俺は聖騎士様とか言われて今まで以上に崇められたくないので、そのままギルドマスターヘインズの執務室へと自在門を開いてみた。

 相変わらず真面目に書類の束を片付けている。心なしかご機嫌のようで何よりだった。
 
 俺はそのまま依頼をもちかけるべく、自在門の向こう側…すなわちヘインズの執務室へと入っていった。

 
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