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第一章 恋愛
五
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キッチンに顔を出した勇斗は小学校で行ったキャンプみたいだと思った。キッチンはリビングに比べれば狭いのか、恵美里、秀人、紗希、真優の四人で定員オーバーという感じだ。
「秀人くん、そのジャガイモじゃ大きすぎるよ。中まで火が通らない」
シンクに並んで立ち野菜を切っているのは恵美里と秀人だ。さきほど晶が恵美里に主導で料理を頼んでいた。恵美里が秀人を選んだのだろうか。
「ごめん、四谷。でも僕ん家は、このぐらいなんだけどな。じゃあ、半分にするよ」
「やだ~、レタスに青虫がついてる!」
「無農薬が身体によさそうって買ったの、真優じゃない。水で流しちゃえば平気よ」
調理台代わりのテーブルの前では紗希と真優がレタスを千切ったり、缶詰からコーンを出している。
漂ってきたいい匂いに勇斗の鼻が反応した。いつのまにか恵美里がガスレンジの前に移動している。鍋の中で肉を炒めているようだ。
勇斗は恵美里の後姿を眺めた。
料理のためか肩までの長さの髪をまとめてゴムで無造作に結んでいる。白い綿のブラウスに幅広のカーキ色のパンツ。恵美里は普段もロングスカートなどナチュラルで大人しめなファッションだ。
ブラウスの襟からのぞく彼女の細い首筋を見ていた自分に気づくと勇斗は慌てて目を逸らした。
「じゃあ、勇斗。風呂掃除を手伝って」
「あ、ああ」
ホールからやってきた晶が勇斗にスポンジと洗剤を手渡す。晶の後に続いてホールへ戻る。その背中を見ながら勇斗はつい想像してしまった。
もう恵美里とはキスくらいしているのだろう。もしかしたらそれ以上も……
「――聞いてる?」
「あっ、ごめん」
「おれが一階をやるから勇斗は二階をお願い。ガス給湯式だから最後にスイッチを入れてくれれば自動でお湯が沸くからさ」
「了解。じゃ、やってくる」
返事をして勇斗は階段を上った。
さきほどの晶の言葉を聞いて動揺していないと言えば嘘になる。幼い頃の話ではあるが、二人はここで思い出を重ねていた。ちょっとした少女マンガのような、入り込めない絆のようなものをあらためて見せつけられ、思わずため息がもれた。浴槽をこする手にも自然と力が入る。
恵美里への恋は呆れた勘違いからはじまった。
バスケ部に入ってからしばらくして部活動をよく見に来ている子がいることに気づいた。それが同じクラスの恵美里だった。
ただ他の子と違うのは体育館の中まで入ることなく、通りすがりにちらっと中を見るだけだ。それでも何度も姿を見かければ偶然とは思えず、そのうち「見に来ている」んだと勇斗にもわかった。目が合うと赤くなって逃げるように立ち去っていく。そんなことが重なり、勇斗も恵美里をだんだんと意識するようになった。
なぜ自分を見に来ていたなどとを考えたのだろうか。今思えば教室にいるときの恵美里は全く勇斗のことなど眼中になかったのがわかるのだが、この頃は自分と同じく照れ隠しだろうと都合よく解釈していた。
その勘違いは夏休み前にわかった。
部活が休憩に入り、勇斗は顔を洗いに外の水道場へ向かった。体育館の外廊下の角を曲がった瞬間、誰かが強くぶつかってきた。勇斗は体格もあって少しよろけただけだったが、弾かれた相手は通路に尻餅をついていた。
見上げた恵美里の顔が涙で濡れていたので、勇斗は動揺した。
「あっ……二階堂くん。ご、ごめんね」
「ど、どうしたの?」
すぐに彼女の後方の体育館の出入口から晶と腕をからめた真優が出てきた。二人を見て勇斗は彼女の涙のわけを理解した。
恵美里が好きなのは晶だったのだ。
ただ、勇斗はそのときはさほど傷ついてはなかった。むしろ勘違いしていた恥ずかしさが上回っていた。だから恵美里が立ち上がるのに手を貸して、フェイスタオルで泣き顔を隠してあげるくらいの余裕もあった。
それから勇斗は恵美里に話しかけるようになった。
内容はといえば「朝何を食べたか」から「さっきの授業のノートを見せて」まで些細なことだったが、恵美里は疑うことなく、いちいち応じてくれた。あの頃の恵美里は落ちこんでいるのを必死に隠しているように勇斗には見えた。勇斗もあえて口にはしなかったが、とにかく気持ちを和ませたくてお笑いコントのネタどころか自分の恥ずかしい失敗談まで披露した気がする。
「ありがとう。二階堂くん、私が落ちてるから笑わせてくれてたんだよね?」
あとから恵美里がそう言うのを聞いて報われたと思った。
恵美里が紗希と親しくなってからは勇斗のことも同じく名前で呼んでくれるようになった。距離が縮まった気がして嬉しかった。
席替えで隣になったときには、教師に指名されて答えられない勇斗の横で恵美里が正解を小声で教えてくれたこともあった。そのやりとりがバレて一緒に怒られたのもいい思い出だ。
一年生の春休みにクラスの何人かでカラオケに行った。勇斗は外へ恵美里を連れ出すと告白した。
「勇斗のことは好きだけど……恋愛とは違うというか……」
恵美里の答えは想像していたのと違った。この一年で友だち以上の気持ちを抱いていると思ったのは、どうやら自分だけだったようだ。
「ごめんね。その、まだ忘れられなくて……晶のこと」
恵美里はそう言うと俯いた。
胃か胸の辺りかわからなかったが、重い痛みが勇斗を襲った。地面にめり込むんじゃないかと思うくらい、落ちこんだ。
「あ~っ、クソ! 未練がましいぞ!」
勇斗は泡だらけの浴槽にスポンジを叩きつけた。
「どうした? 勇斗」
階段の下から晶の声が聞こえた。
勇斗は答える気になれず、無言でシャワーヘッドを掴むと泡を流した。浴槽の下にある排水口へ汚れた水が吸い込まれていく。
ところが、すぐに水が流れなくなり、洗い場に溢れてきた。
「マジか、詰まってるとか?」
多少の嫌悪感はあったが、勇斗は排水口の蓋を開けると中に手を突っ込んだ。勇斗には姉が二人いて、彼女たちの髪が詰まって風呂の水などが流れないことはよくあったので、こういったことも慣れていた。
ところが指にからみついてきた髪は大量で取っても取っても出てくる。
「えっ? 詰まってた?」
振り返ると晶が立っていた。彼も怪訝な表情を浮かべている。
「つい最近まで誰かが使ってたみたいに詰まってるけど」
「……なんだろう? もしかしたら叔母さんたちが来たのかもしれない。ごめん、そんなの触らせて」
大量の長い黒髪に絡みついたドロドロの水垢を見て、晶も眉をしかめた。
「いいよ、あとはおれが片づけるから。勇斗は先に下に戻って。そうだ、キッチンの勝手口を出るとすぐ目の前に物置があるんだけど、そこからバケツを二つ出しておいてくれる?」
「バケツ?」
「夕飯食べたら、花火やるって買っただろう。忘れてた?」
リビングのキッチン寄りに置かれたダイニングテーブルは八人掛けと大きく、恵美里たちは余裕で座ることができた。彼らはカレーとサラダをあっという間にたいらげた。
「じゃ~ん!」
真優が足元の袋から出したものを見て、恵美里たちは驚いた。度数は軽いが、缶チューハイだ。
「家から持って来ちゃった。ハイ!」
真優がそれぞれの席に缶を配っても、皆、すぐには手をつけなかった。
「え~、つまんないの。私は飲むよ」
不服そうな真優は慣れた様子で缶のプルタブを起こすと、口をつける。
それに続いたのは意外にも秀人だった。
「やった、クラス委員。イケるね」
「だからもうクラス委員じゃないし。それに正月にワインを口にするだけだし」
「ワ・イ・ン! カッコつけちゃって~」
そのやりとりを呆れて見ていた恵美里の横で紗希が缶を開ける。
「紗希?!」
紗希はなぜか不機嫌な様子で、一気にあおると半分位まで飲んでしまったようだ。
「ちょっと、紗希。大丈夫なの?」
「そうそう、ほどほどにしとけよ。あとで花火するんだから」
晶も一応たしなめるように言ったが、自分も平気な顔で飲んでいる。
恵美里は助けを求めるように勇斗を見たが、彼もなぜか不貞腐れた顔で飲み始めていた。そういえば夕食時から口数が少なかったかもしれない。
恵美里は小さくため息をつくと食器を下げはじめた。すると真優が席を立ち、手伝ってくれた。一番期待していなかった相手に恵美里は驚く。
「真優も大丈夫?」
真優が一缶飲みきったのを見て心配になって尋ねたが、本人は平然としていた。
アルコールに強い体質なのか。それとも普段から飲んだりしているのか。
眉をしかめそうになって、あわてて頭を振る。
こういう反応するから真面目でノリが悪いと思われるんだ。
「だいじょ~ぶ、真面目エミリちゃん」
恵美里の心を読んだかのように、真優はへらりと笑って答えた。
「ねえ、お風呂入ろうよ」
いきなり誘われて戸惑ったが、考えてみれば変な話ではなかった。今晩は三人で二階の浴室を使うのだ。
「わかった。……紗希にも声をかけてくる」
居間に戻ろうとした恵美里の手首を真優がつかむ。
「あのね、二人で入りたいって言ったの。いつも紗希がいなくてもいいじゃない」
真優はそう言うと唇を舐めた。艶かしい表情に恵美里は焦った。
なんだか気が進まなかったが、恵美里は「そう……だね」と応じた。
「秀人くん、そのジャガイモじゃ大きすぎるよ。中まで火が通らない」
シンクに並んで立ち野菜を切っているのは恵美里と秀人だ。さきほど晶が恵美里に主導で料理を頼んでいた。恵美里が秀人を選んだのだろうか。
「ごめん、四谷。でも僕ん家は、このぐらいなんだけどな。じゃあ、半分にするよ」
「やだ~、レタスに青虫がついてる!」
「無農薬が身体によさそうって買ったの、真優じゃない。水で流しちゃえば平気よ」
調理台代わりのテーブルの前では紗希と真優がレタスを千切ったり、缶詰からコーンを出している。
漂ってきたいい匂いに勇斗の鼻が反応した。いつのまにか恵美里がガスレンジの前に移動している。鍋の中で肉を炒めているようだ。
勇斗は恵美里の後姿を眺めた。
料理のためか肩までの長さの髪をまとめてゴムで無造作に結んでいる。白い綿のブラウスに幅広のカーキ色のパンツ。恵美里は普段もロングスカートなどナチュラルで大人しめなファッションだ。
ブラウスの襟からのぞく彼女の細い首筋を見ていた自分に気づくと勇斗は慌てて目を逸らした。
「じゃあ、勇斗。風呂掃除を手伝って」
「あ、ああ」
ホールからやってきた晶が勇斗にスポンジと洗剤を手渡す。晶の後に続いてホールへ戻る。その背中を見ながら勇斗はつい想像してしまった。
もう恵美里とはキスくらいしているのだろう。もしかしたらそれ以上も……
「――聞いてる?」
「あっ、ごめん」
「おれが一階をやるから勇斗は二階をお願い。ガス給湯式だから最後にスイッチを入れてくれれば自動でお湯が沸くからさ」
「了解。じゃ、やってくる」
返事をして勇斗は階段を上った。
さきほどの晶の言葉を聞いて動揺していないと言えば嘘になる。幼い頃の話ではあるが、二人はここで思い出を重ねていた。ちょっとした少女マンガのような、入り込めない絆のようなものをあらためて見せつけられ、思わずため息がもれた。浴槽をこする手にも自然と力が入る。
恵美里への恋は呆れた勘違いからはじまった。
バスケ部に入ってからしばらくして部活動をよく見に来ている子がいることに気づいた。それが同じクラスの恵美里だった。
ただ他の子と違うのは体育館の中まで入ることなく、通りすがりにちらっと中を見るだけだ。それでも何度も姿を見かければ偶然とは思えず、そのうち「見に来ている」んだと勇斗にもわかった。目が合うと赤くなって逃げるように立ち去っていく。そんなことが重なり、勇斗も恵美里をだんだんと意識するようになった。
なぜ自分を見に来ていたなどとを考えたのだろうか。今思えば教室にいるときの恵美里は全く勇斗のことなど眼中になかったのがわかるのだが、この頃は自分と同じく照れ隠しだろうと都合よく解釈していた。
その勘違いは夏休み前にわかった。
部活が休憩に入り、勇斗は顔を洗いに外の水道場へ向かった。体育館の外廊下の角を曲がった瞬間、誰かが強くぶつかってきた。勇斗は体格もあって少しよろけただけだったが、弾かれた相手は通路に尻餅をついていた。
見上げた恵美里の顔が涙で濡れていたので、勇斗は動揺した。
「あっ……二階堂くん。ご、ごめんね」
「ど、どうしたの?」
すぐに彼女の後方の体育館の出入口から晶と腕をからめた真優が出てきた。二人を見て勇斗は彼女の涙のわけを理解した。
恵美里が好きなのは晶だったのだ。
ただ、勇斗はそのときはさほど傷ついてはなかった。むしろ勘違いしていた恥ずかしさが上回っていた。だから恵美里が立ち上がるのに手を貸して、フェイスタオルで泣き顔を隠してあげるくらいの余裕もあった。
それから勇斗は恵美里に話しかけるようになった。
内容はといえば「朝何を食べたか」から「さっきの授業のノートを見せて」まで些細なことだったが、恵美里は疑うことなく、いちいち応じてくれた。あの頃の恵美里は落ちこんでいるのを必死に隠しているように勇斗には見えた。勇斗もあえて口にはしなかったが、とにかく気持ちを和ませたくてお笑いコントのネタどころか自分の恥ずかしい失敗談まで披露した気がする。
「ありがとう。二階堂くん、私が落ちてるから笑わせてくれてたんだよね?」
あとから恵美里がそう言うのを聞いて報われたと思った。
恵美里が紗希と親しくなってからは勇斗のことも同じく名前で呼んでくれるようになった。距離が縮まった気がして嬉しかった。
席替えで隣になったときには、教師に指名されて答えられない勇斗の横で恵美里が正解を小声で教えてくれたこともあった。そのやりとりがバレて一緒に怒られたのもいい思い出だ。
一年生の春休みにクラスの何人かでカラオケに行った。勇斗は外へ恵美里を連れ出すと告白した。
「勇斗のことは好きだけど……恋愛とは違うというか……」
恵美里の答えは想像していたのと違った。この一年で友だち以上の気持ちを抱いていると思ったのは、どうやら自分だけだったようだ。
「ごめんね。その、まだ忘れられなくて……晶のこと」
恵美里はそう言うと俯いた。
胃か胸の辺りかわからなかったが、重い痛みが勇斗を襲った。地面にめり込むんじゃないかと思うくらい、落ちこんだ。
「あ~っ、クソ! 未練がましいぞ!」
勇斗は泡だらけの浴槽にスポンジを叩きつけた。
「どうした? 勇斗」
階段の下から晶の声が聞こえた。
勇斗は答える気になれず、無言でシャワーヘッドを掴むと泡を流した。浴槽の下にある排水口へ汚れた水が吸い込まれていく。
ところが、すぐに水が流れなくなり、洗い場に溢れてきた。
「マジか、詰まってるとか?」
多少の嫌悪感はあったが、勇斗は排水口の蓋を開けると中に手を突っ込んだ。勇斗には姉が二人いて、彼女たちの髪が詰まって風呂の水などが流れないことはよくあったので、こういったことも慣れていた。
ところが指にからみついてきた髪は大量で取っても取っても出てくる。
「えっ? 詰まってた?」
振り返ると晶が立っていた。彼も怪訝な表情を浮かべている。
「つい最近まで誰かが使ってたみたいに詰まってるけど」
「……なんだろう? もしかしたら叔母さんたちが来たのかもしれない。ごめん、そんなの触らせて」
大量の長い黒髪に絡みついたドロドロの水垢を見て、晶も眉をしかめた。
「いいよ、あとはおれが片づけるから。勇斗は先に下に戻って。そうだ、キッチンの勝手口を出るとすぐ目の前に物置があるんだけど、そこからバケツを二つ出しておいてくれる?」
「バケツ?」
「夕飯食べたら、花火やるって買っただろう。忘れてた?」
リビングのキッチン寄りに置かれたダイニングテーブルは八人掛けと大きく、恵美里たちは余裕で座ることができた。彼らはカレーとサラダをあっという間にたいらげた。
「じゃ~ん!」
真優が足元の袋から出したものを見て、恵美里たちは驚いた。度数は軽いが、缶チューハイだ。
「家から持って来ちゃった。ハイ!」
真優がそれぞれの席に缶を配っても、皆、すぐには手をつけなかった。
「え~、つまんないの。私は飲むよ」
不服そうな真優は慣れた様子で缶のプルタブを起こすと、口をつける。
それに続いたのは意外にも秀人だった。
「やった、クラス委員。イケるね」
「だからもうクラス委員じゃないし。それに正月にワインを口にするだけだし」
「ワ・イ・ン! カッコつけちゃって~」
そのやりとりを呆れて見ていた恵美里の横で紗希が缶を開ける。
「紗希?!」
紗希はなぜか不機嫌な様子で、一気にあおると半分位まで飲んでしまったようだ。
「ちょっと、紗希。大丈夫なの?」
「そうそう、ほどほどにしとけよ。あとで花火するんだから」
晶も一応たしなめるように言ったが、自分も平気な顔で飲んでいる。
恵美里は助けを求めるように勇斗を見たが、彼もなぜか不貞腐れた顔で飲み始めていた。そういえば夕食時から口数が少なかったかもしれない。
恵美里は小さくため息をつくと食器を下げはじめた。すると真優が席を立ち、手伝ってくれた。一番期待していなかった相手に恵美里は驚く。
「真優も大丈夫?」
真優が一缶飲みきったのを見て心配になって尋ねたが、本人は平然としていた。
アルコールに強い体質なのか。それとも普段から飲んだりしているのか。
眉をしかめそうになって、あわてて頭を振る。
こういう反応するから真面目でノリが悪いと思われるんだ。
「だいじょ~ぶ、真面目エミリちゃん」
恵美里の心を読んだかのように、真優はへらりと笑って答えた。
「ねえ、お風呂入ろうよ」
いきなり誘われて戸惑ったが、考えてみれば変な話ではなかった。今晩は三人で二階の浴室を使うのだ。
「わかった。……紗希にも声をかけてくる」
居間に戻ろうとした恵美里の手首を真優がつかむ。
「あのね、二人で入りたいって言ったの。いつも紗希がいなくてもいいじゃない」
真優はそう言うと唇を舐めた。艶かしい表情に恵美里は焦った。
なんだか気が進まなかったが、恵美里は「そう……だね」と応じた。
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