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夏の思い出
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8月の定例会、ナベが来てくれたにもかかわらず、僕は同窓会の定例会には行けなかった、というより、行かなかった。スイミングスクールの補習があったからだった。イヤイヤ通っていたスイミングスクールも、満川がこのスクールで3級まで上達したという事を聞いて、僕は無謀にも追い付こうと努力を始めた。「自主練」と呼ばれる、第三小学校での夏のプール解放日も含めて、この夏はプールに明け暮れた。こんなに水の中にいた夏は初めてかもしれない。
いつも水着は、塩素分を水で落とした後、母にほかの衣類と一緒に洗ってもらっていたが、この夏のペースだととてもそれでは乾かない。補習や自主練から帰宅してから、僕は風呂の手桶に水を張り、手でジャブジャブ洗い、夜に物干し棒に干した。翌朝には乾いていた。
「そういえば、中井さんから、電話あったよ。」母から言われて、同窓会の事を思い出した。まみには、同窓会に欠席すると伝えたはずだったが。なんだろうと思い、まみに電話した。
「ツーは、スイミングで忙しいのはわかるけど、たまには来られないかな。」
まみは、とうとう直球を投げてきた。まみを粗末に扱ったつもりはなかったが、このところあまり話をしていなかった。
考えてみれば、林間学校の最中にも全く話をしていなかった。まみは僕のマイペースな性格を知っているから、そっとしてくれてはいたが、あまりの欠席続きに、彼女もさすがに言いたくなってしまったのだろう。
「ナベ君も来てくれるから、9月は必ずきてね。」
とうとう彼女は、僕の前で矢部・富山・横山の名前は出さないままに電話を切った。
電話を切ってから、母が僕に言った。「孝典、最近変わったね。」僕はどきっとした。感付かれたか。しかし、母は予想外の言葉を発した。
「あんなに嫌がってた水泳、すごく頑張っているし。自分で海パンも洗うようになった。勉強もやるようになった。今年の夏は寝坊もないし。」
「…。まぁ、いろいろあって。」
僕はまみの事を聞かれるかと思い、構えていたが、肩透かしを食らった格好になった。余談だが、母の体調がひところに比べ、だいぶ安定してきた。8月の30日の日曜日には、子供会のイベントで、第三小学校の校庭で母と焼きそばを作った。楽しい1日だった。1986年は、いろいろと嬉しい事が相次いでいた。
いつも水着は、塩素分を水で落とした後、母にほかの衣類と一緒に洗ってもらっていたが、この夏のペースだととてもそれでは乾かない。補習や自主練から帰宅してから、僕は風呂の手桶に水を張り、手でジャブジャブ洗い、夜に物干し棒に干した。翌朝には乾いていた。
「そういえば、中井さんから、電話あったよ。」母から言われて、同窓会の事を思い出した。まみには、同窓会に欠席すると伝えたはずだったが。なんだろうと思い、まみに電話した。
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まみは、とうとう直球を投げてきた。まみを粗末に扱ったつもりはなかったが、このところあまり話をしていなかった。
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電話を切ってから、母が僕に言った。「孝典、最近変わったね。」僕はどきっとした。感付かれたか。しかし、母は予想外の言葉を発した。
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「…。まぁ、いろいろあって。」
僕はまみの事を聞かれるかと思い、構えていたが、肩透かしを食らった格好になった。余談だが、母の体調がひところに比べ、だいぶ安定してきた。8月の30日の日曜日には、子供会のイベントで、第三小学校の校庭で母と焼きそばを作った。楽しい1日だった。1986年は、いろいろと嬉しい事が相次いでいた。
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