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始章:災厄を終わらせた男 - 〝強王〟 -
狂気の王 - 望むは平穏 -
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この世界を我が手に収めたとしても、きっと、自分の心に在る「不足」は満たされない。
生まれたての青年は、そう、自らの心の中でそう反芻していた。
『〝世界を浄化し、そして――。在るべき形を維持すること〟』
ソレは、彼にしてみれば、生存本能と同等に当たり前として存在していた感情である。
だからこそ、彼は自らの手を血で染め上げ、力で人を縛り付け、その上で、「平和」という概念への道筋は作り出された。
〝本能〟は満たされ、そして、心は満足であるハズなのだ。
なのに――。
「どうして、僕は、今日も心が空っぽなんだろうか?」
分かっている。
力で解決するものではなく、ソレは、心が解決をしてくれる問題だ。
分かっている。
ただ、今は、まだ力を振るう以外に道はない。
人々に畏れられ、遠ざけられようとも、己の生き方を変えられる状況ではない。
今は――。
殺す。
潰す。
正す。
そうやって、積み上げた屍の上に、青年――〝強王〟――を含めた世界が在るのだから。
八年もの歳月が流れた。
今は、平和、誰もが喜怒哀楽を自由に表現するコトが許される、そんな世界に至った。
もう、きっと、良い頃ではないか。
世界を作り直した、〝強王〟、その男が「幸せ」を求めるのは間違いか?
願う。
ただ一つ。
彼が願うのは、人として普遍的な感情である、ただ一つの感情だ。
彼は「普通」の「友達」が欲しいと願った。
ソレだけだった。
生まれたての青年は、そう、自らの心の中でそう反芻していた。
『〝世界を浄化し、そして――。在るべき形を維持すること〟』
ソレは、彼にしてみれば、生存本能と同等に当たり前として存在していた感情である。
だからこそ、彼は自らの手を血で染め上げ、力で人を縛り付け、その上で、「平和」という概念への道筋は作り出された。
〝本能〟は満たされ、そして、心は満足であるハズなのだ。
なのに――。
「どうして、僕は、今日も心が空っぽなんだろうか?」
分かっている。
力で解決するものではなく、ソレは、心が解決をしてくれる問題だ。
分かっている。
ただ、今は、まだ力を振るう以外に道はない。
人々に畏れられ、遠ざけられようとも、己の生き方を変えられる状況ではない。
今は――。
殺す。
潰す。
正す。
そうやって、積み上げた屍の上に、青年――〝強王〟――を含めた世界が在るのだから。
八年もの歳月が流れた。
今は、平和、誰もが喜怒哀楽を自由に表現するコトが許される、そんな世界に至った。
もう、きっと、良い頃ではないか。
世界を作り直した、〝強王〟、その男が「幸せ」を求めるのは間違いか?
願う。
ただ一つ。
彼が願うのは、人として普遍的な感情である、ただ一つの感情だ。
彼は「普通」の「友達」が欲しいと願った。
ソレだけだった。
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