異世界転移で生産と魔法チートで誰にも縛られず自由に暮らします!

本条蒼依

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第7章 超級ダンジョン攻略!

20話 グランパス王国

 ケンジにやられ尻尾を巻いて逃げ帰ってきたアーサーはグランパス王国に帰って来た。アーサーは逃げ帰ってきたことを情けなく感じ城門に着いた途端、落馬して気絶してしまったのである。
 城門でいた兵士たちがあわてて介抱し、そのことは国王の下に急いで知らされる事となったのだ。

「なんだと!飛龍兵団が全滅?いったいどういうことだ?」

「我々も今はそれしか・・・アーサー団長が腕のない状態で帰還しただけで今は何とも・・・・」

「まさかまたスタンピードが・・・」

「ですが国王・・・・こんな短いスパンでスタンピードが起こるものなんですか?」

「だったら何でアーサー団長だけが腕のない状態で帰還したのだ?」

「それはまだ何とも騎士団長もまだ今は眠っている状態で・・・」

 国王はなぜこんな事になっているのか全く分からなかったのである。国王はケンジを連れて来いと指示を出したはずなのに、その言い方がきつかったことでアーサーが勝手にケンジを犯罪者扱いにして逮捕しようとした事まで辿り着かなかったのである。
 国王はケンジになぜ授与式を辞退したのか理由を聞きたかっただけなのである。だが授与式を断るなんて人間がいるとは思わなくて言葉がきつくなりそれをアーサーは勝手に忖度し主君のプライドが傷つけられたと思ってしまったのである。
 国王はアーサーがケンジにやられたなんて全然想像がつかなかったのである。そして、またスタンピードが起こったのだとしたらテンペの町はどうなったのかそして国の英雄であるケンジ達の安否を心配する国王だったのである。その状況を知る為国王はアーサーに早く事情を聞きたかったのだがアーサーはまだ目覚めていないのだ。

 そのころ、テンペの町ではケンジ宅に人間がいなくなったとようやく知られる事となったのだ。兵士たちは遠巻きに見張りを続けていたので立札の文字が見えなかったのである。
 近づくと王国最強の飛龍騎士団のように自分達まで危険が及ぶと思っていたからである。立札に気づいたのは以外にも町の子供達だったのだ。
 今まで騎士団がケンジ宅を包囲していた為近づけず子供達に人気のあったハヤテを見に行きたくても親から止められ騎士団のせいで近づけなかったが誰もいなくなったことで子供たちはケンジ宅に近づいたのだった。

 その時に親が子供たちを連れて行こうとした時に立札の文字に気がついたのだった。

 まさかケンジ達がもうすでに町からいなくなっているとは思いもしなかった町の人達は驚き噂は町中にものすごい勢いででまわったのである。

 兵士達もまた愕然としたのだった。ケンジの家には大人数の奴隷達がいたはずなのにどうやって全員で抜け出したのか皆目見当がつかなかったのだ。
 町の団長はケンジが苦し紛れに国王に落とし前をつけると発言をしていたと思っていたのである。それもそのはずでケンジがこの町に家族を放置し王国に行けるわけがないとたかをくくっていたのだ。
 それ故にこの町で監視を続けていれば王国からまた騎士団が派遣してくる事となり何とかなると思い込んでいたのである。





 そして気づいたときにケンジ宅はもぬけの殻の状態であった。これには衛兵達はもちろん生産ギルド、町の平民、貴族達も右往左往するしかなかったのである。
 町の暮らしは今はまだ優雅な暮らしだが、まず便器が使い物にならなくなり、町中前の様に他の町同様匂いがこることとなり屋台の売り上げが落ちる事となる。これは今までケンジの便器のおかげで匂いが無くなり外でも気軽に食事ができるようになったからである。

 そして農家は肥料の問題である。ケンジが作った肥料は野菜や果物が栄養満点で育ち町の外で自生している物とそん色ない物が育つのだ。
 それが無くなった農家は前の状態となり他の町に売れるほど生産が出来なくなるのである。
 この事により生産ギルドの他の町に輸出する財源が一つ無くなったのだ。そして冷蔵庫の問題もあるのだ。冷蔵庫は一年ほど神水魔石が持つだろうがそれが無くなると保存がきかなくなり平民ではギルドが販売していた保管庫を使うことが出来ないのだ。それ故にまた夏の日には食中毒が横行し平民の生活は困窮を極める事となったのだ。
 前の状態に戻る事となっただけだが人間は生活水準を上げる事にはすぐ慣れるが下がるのは苦痛の所業で全然なれる事がなく、前の暮らしは良かった等不満ばかりでることとなるのである。

 そして最大の問題は町の結界である。オリハルコン、アダマンタイトの納品が無くなるのである。この町ではケンジがそれを一手に引き受けていたと言っても過言ではない。ケンジがいなくなったことで生産者達は今までケンジに任せておけば安心と思い自分の仕事を優先していたのだった。
 生産ギルドも生産者もケンジのやさしさに胡坐をかいていてインゴットが無くなったら町の人の安全とか説明したら嫌々ながらも動いてくれると傲慢な考えとなっていたのだった。
 ケンジがいなくなったと噂を聞き生産者達は地上の鉱山に採掘に出かける日々となり武器や防具の値段が跳ね上がり冒険者達にシワ寄せがいく事となるのだった。

 そして最後に予想外の事が起きたのである。テンペの町からケンジだけでなくメイガン商会もまた撤退してしまったのだ。イズモ大陸で大きな町には必ずあって誰もが知るメイガン商会がなくなり、インゴットが無くなってもメイガン商会に頼る事さえ出来なくなってしまったのだ。

 これには町の貴族、ギルド、衛兵が必死で止めたのだがメイガン商会は後ろ盾になってやると言っていたのにケンジを失った事になりやるせない気持ちでいっぱいになりこの町の一店舗を閉めたのだった。

 これによりテンペの町は衰退していくことになるのだが今はまだ生産ギルドのギルドマスターはケンジにやっと一泡吹かせることが出来たと安易に考えていたのだった。





 そして、話はもどり王国ではアーサーが目を覚まし国王に事の顛末を報告したのだった。この報告に国王は怒りで打ち震えるのだった。

「ということでケンジに反撃を食らい私はもう一度逮捕に出立したいと願います。どうか主君!もう一度チャンスを貰いたく・・・」

「ちょっと待て!お前は何でその手が無くなり飛龍騎士団が壊滅したと申した?もう一度報告しろ!」

 グランパス王は怒りを抑え震えながらアーサーに聞き直すのだった。アーサーは主君のただならぬ気配を感じ取るのである。そしてもう一度説明したのである。その直後グランパス王の怒りに打ち震える言葉が出たのだ。

「お主はなんて事をしてくれのだ!」

「はっ?」

「お前はこの国の救世主を逮捕しようとしたのか?何を考えておるのだ!そしてそのケンジの家の者を攻撃?どうしてそんなことをしたのだぁ!」

「え?主君はケンジとやらにプライドを傷つけられ不敬罪として捕らえろと命令したのじゃ・・・・」

「馬鹿者ぉ~~~!あのスタンピードを止めて国を救ってくれた者を逮捕などするわけないであろうがぁ~~~!」

「そ・・・・そんな・・・それじゃあ私がやっていたことは・・・」

 アーサーはとんでもない事をやったのだと思い顔を青ざめ自分のやってしまった事に愕然としてしまったのだ。だがこの勘違いはアーサーだけではなかったのである。ここにいる宰相や公爵家の面々もまた面を食らう事となるのであった。

「王よ!あなたはケンジを処罰するためにここに連れてこいと申されたのではないのか?」

「お前まで何を言っておるのだ!」

「ですが王は騎士団長に命令をした時あんなに声を上がらえ怒鳴っておられたではないか?」

 宰相にそういわれたグランパス王は2か月も前の事を思い返したのだった。確かにグランパス王は興奮しなんで英雄は授賞式を辞退したとテーブルまで叩きながらわめいたことを思い出すのだった。それ故にここにいる王の側近達もアーサーと同様に不敬罪で呼び出すものとばかりだと思っていたのである。

「あれはちょっと興奮しただけであり普通考えれば国の救世主を不敬罪で処罰しようなどと思わないであろう!」

「ですが、あの形相は誰でも誤解するかと・・・」

「儂はただケンジとやらがなぜ辞退したのか理由が知りたかっただけなのだ!」

「「「「・・・・・」」」」





 グランパス王がいまさらそのような事を言っても後の祭りでありどうしようもなかったのである。そしてその誤解を解く為国王はすぐにテンペの町に早馬を飛ばすがそこでももう手遅れでありケンジの姿はもうなかったのである。そしてその報告は町の兵士達にも届きもしケンジが戻ってきた場合王国が謝罪がしたいと言う事が伝えられたのだった。

「ケンジ殿に謝罪?いったいどういう事なんだ?不敬罪だったんだろう?」

「それが・・・・」

 早馬で報告しに来た兵士はこれまでの事を詳しく言ったのだった。

「なんてことだ・・・・我々は勝手に勘違いしケンジ殿を追い詰めたのか?」

「はい・・・それでケンジ殿の家は?」

「もう遅いよ・・・なにもかも手遅れだ・・・」

「どういうことだ?」

「実は昨日の事だが町の子供達がケンジの家の立札を親に言って発覚したのだがもう家にはケンジ達はどうやったかは知らぬが町から脱出し屋敷はもぬけの殻のようだ・・・」

「ようだとはどう言う事なんだ?家を調べたのではないのか?」

「ケンジ殿は我々には理解しがたい力があり調べようにも家の敷地内に他人が一歩も入れないのだよ・・・あれでは調べようもないんだよ。」

 早馬でやって来た兵士は団長が何を言っているのか理解できないでいたのだった。

「はっ?敷地内に入れないってどういう事なんだ?」

「ケンジ殿は生産者なんだがそれだけじゃないんだよ・・・どういっていいのか分からんのだがケンジ殿は魔道錬金術師じゃないかと思うんだ。」

「はぁあ?生産者なのに魔道錬金術師って何だ?」

「そうじゃないとあの結界の意味が成り立たないんだよ。」

「増々意味が解らない・・・魔道錬金術師と言えば魔道ギルドでも高い位につき国から町の結界の為に錬成を請け負う職業だろ?」

「ああ、そうだ!オリハルコンとアダマンタイトを錬成しヒイロカネを生み出しそれを魔石に魔力を送り込み結界を作り出す職業だよ。」

「じゃあ、お前はケンジ殿が自分の家の敷地内だけを結界で囲っていると言っているのか?」

「ああ・・・それも多分だが町の結界とは違うやり方で結界を貼っている。じゃないと結界の中にもう一つ結界を張るなんて不可能だからな・・・」

「そんなことがあり得るのか?」

「あり得るも何も実質結界が張ってあるのだ・・・だから誰も入ることが出来ず家の中を捜索できないんだよ。」

「そんな・・・」

「それよりもっと重大な事になったぞ・・・いいかよく聞け!そんな力を持つケンジ殿と部下というか奴隷達とSSランクの冒険者であるマイマールが王国に対して不信感をもって行方不明になっているんだぞ。」

「それってどいうことだ?」

「わからないのか?ケンジ殿はアーサー騎士団長にこの落とし前は必ず取ってもらうと言ったんだぞ!グランパス王国に話を付けると言って行方不明になったんだ。いいか!ケンジ殿は超級ダンジョンをたった7名のパーティーで止めたんだぞ。いや・・・話に聞いたが実質二人でスタンピードを止めたと言っていたがな・・・」

 それを聞いた兵士は顔が一気に青ざめる。そしてすぐにその報告を国王に届けようと席を立つのだった。

 王国に話をつける!落とし前をつける!ということはケンジは王国に攻め入るんじゃないかと兵士は焦るのであった。そしてその報告を一時も早く国王に報せなければとその兵士は馬に飛び乗ったのである。

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