役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依

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第4章 成長

7話 暁月の明星、ギルドから報償

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 村の中は歓喜の渦で、泣いている村人達や抱きしめ合う村人達で凄い事になっていた。中には、盗賊の犠牲者も出て、その亡骸を抱きしめて泣いている村人もいた。
 その歓喜の声を聞いたカエデは、自分の計画が失敗した事がわかり項垂れた。

「私を殺せ・・・・・・」

「はぁ?何で僕がお前を殺さないといけない?それにこんなことをして楽に死ねると思うなよ」

「・・・・・・」

 カエデは、マルクの手で素巻き状態にされた。またヒールもかけられ、足の切断面は治療されて逃げる事はできなくなっていた。

 なぜなら、私の変装が一目でばれたのだ?あれさえなければ・・・・・・いや、こいつの暗殺依頼を受けたのが間違いだったか。

 カエデは、心の中で暗殺依頼を受けた事を後悔していた。本来ならあの混乱の中、Cランク程度の冒険者なら部屋からだし、後ろから首をはねれたはずだ。
 そして、マルクの姿でパーティーメンバーを殺せば任務完了だった。

 マルクはカエデを引きずりながら村長の所にやって来て、カエデを村長に引き渡した。

「村長いますか?」

「ロゼの護衛の冒険者か?なにようかね?」

「今回の盗賊達を率いた、アサシンを連れて来ました」

「なんだと!」

「今回、この村の被害は僕のせいかもしれません」

「何を言っておる?」

「このアサシンは、僕を暗殺しようとしたらしく、村を混乱の常時にのせて僕を暗殺しようとしたみたいです」

「君は悪くないよ」

 村長は、マルクに優しく笑顔を向けた。村長の元には、すでにシオン達の活動が用心棒達から報告されていた。
 村には犠牲者も出ていたが、ほとんどの人間が助かったと報告が上がっていて、家の中に避難していた村人は全員助かっていたのだ。
 その理由は、全ての家には結界石が置いてあり、悪意のある人間が入れなかったと村長は言った。それを聞いたカエデが、わなわなと震えだし大声を出した。

「なんだと!結界石が?」

「うるさい!」

「うぐっ!」

 カエデはマルクに腹を殴られ気絶してしまった。

「結界石は、君が置いてくれたのかね?」

「・・・・・・」

 マルクはどうしたものか、どうのように報告しようかと黙ってしまった。

「この村には、結界石なんて高価な使い捨てアイテムはないよ。そんなアイテムを持っているとしたら冒険者の君達だけだ」

 マルクは、村長の言葉に観念して正直に話した。前日、村に不審者が潜入していて自分達を偵察していたことを話した。
 その地点で盗賊が、襲って来ると言ってもパニックになるだけだと思い、念のため結界石を置いたと報告した。

「本当に助かった。ありがとう!」

 村長は、マルクのせいじゃないともう一度言った。マルクのおかげで村は助かったんだと、マルクの手を握って頭を何度も下げたのだった。

 そして、村長は村の用心棒に早馬を出させた。すると、その日の昼過ぎには王都から騎士団の兵士が到着した。そして、カエデを連れて帰ってしまったのだった。

「マルクさんや、本当にありがとうねぇ」

「いや、ロゼさんを守ったのはカノンとオウカが頑張ったからですよ」

「カノンさん、オウカさん本当にありがとう」

 ロゼは、マルク達暁月の明星に何回も頭を下げていた。自分の命だけでなく、この村の人間はロゼにとっても大事な家族のような人間達だったからだ。

「マルクさんのおかげで、この村はいつもの村にもどっているよ」

 村の雰囲気は、もういつも通りになっていて、村人達は畑仕事に精を出していた。冷たいと思うかもしれないが、日常で魔物の犠牲者が出る世界では、気持ちを切り替えるのが普通だった。
 ロゼも、村人達からモロコシを購入して、馬車に詰め込んでいた。明日の朝、この村を出発して王都に帰らないといけないからだ。

 その日の夜は、犠牲者の弔いがあった。犠牲者を火葬してその灰を村の外に埋めるのである。
 こうする事で、犠牲者の魂が村を守ってくれると信じられていた。村の柵の外には今まで魔物の犠牲者の墓標があり、その場所に埋められた。
 村人達は涙を流し、これからはこの村を守ってほしいと祈っていた。

 次の日、マルク達はロゼの場所に乗って王都に帰還した。ロゼの護衛評価は優の評価を出し、護衛完了書をマルクに渡した。

「本当にありがとうよ。又、護衛依頼を出すからその時は受けてくれると大歓迎じゃ」

「「「「「「ありがとうございます!」」」」」」

 ロゼは、マルク達一人一人の手を握って、もう一度感謝をして別れた。マルク達は、その完了書をギルドに提出すると、依頼料がギルドカードに振り込まれた。3日で護衛依頼料は6万ミスト。一人頭一万ミストであり、やはりCランクでは満足いくような取り分ではなかった。
 しかし、ステファニーから話しかけられた。今回の盗賊達の報償金がギルドから出たのだ。

「今回、暁月の明星は大樹の村を盗賊集団から守った功績です。また、千の顔を持つと言われた幻のアサシンの捕縛は快挙と言えます。本当にありがとうございます!」

 ステファニーは、ギルドを代表としてマルク達を讃えた。これは、ステファニーが担当する冒険者だからだ。
 ステファニーは、暁月の明星のおかげで特別ボーナスが支給されるのだ。まだ、担当期間が短いので雀の涙だが、ステファニーにとって本当にありがたい事である。
 冒険者ギルドは、ステファニーに暁月の明星を移住させないように、しっかりサポートするようにと指示したのは言うまでもなかった。




「私を殺せ!早く殺さないと後悔するぞ」

「ああ!その前にお前ほどのアサシンは、闇ギルドの情報を聞き出してからだ」

「知らん!私は闇ギルドの内情など知らない!」

「そんな世迷い事信じられるわけないだろ!」

 兵士達は、カエデを拷問にかけていた。闇ギルドの情報を聞き出すため、鞭を打ったりしたが本当に知らないかのように口を割らなかった。

「依頼を失敗した私は、闇ギルドから狙われる。それも闇ギルドの総力をあげてだ」

 その言葉に、兵士達は言葉に詰まった。

 闇ギルドの総力をあげてだと・・・・・・カエデを拷問にかけていた兵士は額から冷や汗が流れた。

「闇ギルドが総力をあげて、お前を始末するほどの情報があるという事だな?早く吐け!」

 兵士はカエデに鞭を振るった。

「キャア!」

「ほう!お前みたいな人間でも悲鳴をあげるんだな?」

「くっ!早く殺せ!」

 カエデは、逃げようと鎖をガチャガチャしたが取れるはずもなく、兵士に痛めつけられていた。
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