役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依

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第4章 成長

36話 研究結果

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 部屋には、デミリッチの頭蓋骨の音がこだましていた。

『クッカッカッ!研究がここまで進んだのも愚かな闇ギルドのおかげだ!』

「我々が役に立てた事は至上の喜びです」
「我らも、デミリッチ様のお役に立てるように精進いたします」

 ヤンゴン達斥候部隊も、デミリッチの下僕へと成り下がってしまった。
 その時、デミリッチの部屋の外が騒がしくなってきた。

 時は少し遡り、マルク達は闇ギルドのアジトをどんどん制圧していた。

「ここをどこだと思っているんじゃあ!」
「死ねぇ!」
「くそがぁ!」

「知らないわよ。あえていうなら、あなた達は社会のゴミ!」
「あたし達が掃除しにきたのよ!」
「ありがたく思いなさい」

 シオン達は、闇ギルドの人間を躊躇なく叩き斬った。シオンはもちろんだが、カノン達も盗賊やアサシンにはもう遅れをとったり油断はなかった。
 マルクが指示を出さなくともクレアが周りを注意出来ていたからだ。マルクは、魔法使いとして役目に徹していた。

 ネクロマンサーは、デミリッチの部屋に逃げ込んだ。

「デミリッチ様!我らに力をお貸しください。闇ギルドは風前の灯火です」

『何事だ。騒がしいぞ!我は研究が忙しい』

 デミリッチにとって、自分の研究が第一である。侵入者はどうでもよかったのだ。

「このままでは闇ギルドがなくなってしまいます」

『なんだと?それは少し不味い状況だな』

 デミリッチの話し方が、少しずつだがスームズになっていた。代わりに、ヤンゴン達がやつれているようだ。
 ネクロマンサーは、デミリッチの後ろに闇ギルド総帥の姿を見つけてギョッとして驚いた。

「そ、総帥ではありませんか?何でこのような所にいるのですか?避難したはずじゃ!」

「余はデミリッチ様の側にいる。ここが闇ギルドの拠点である」

『クハハハハハ。その通りである。我は研究が進み気分が良い。力を貸してやろう』

 ネクロマンサーは、眉をひそめたがデミリッチがあの侵入してきた冒険者を撃退してくれると言ってくれて、ホッと胸を撫で下ろした。

『お前達ついてくるのだ』

「「「「「「はっ!」」」」」」

 ヤンゴン達と同じように、下僕となったSランクの冒険者が現れた。Sランク冒険者は、森に調査依頼を受けた冒険者達である。

 デミリッチが、部屋から出ようとした時、扉が勢いよく開いた。

「ここにいたのね!やっと見つけたわよ」

『クハハハハハ!飛んで飛び込む夏の虫とはこの事だな。お前達かかれ!』

「「「「「はい!デミリッチ様」」」」」

「あなた達なによ!冒険者が何でデミリッチの言いなりになっているの?」

 面を食らったシオン達は、なんとか冒険者の剣を弾きかえした。

 俺達の意思じゃないんだ!俺達はもう助からん殺してくれ!

 冒険者達は、なにも言えないデミリッチの木偶と化していた。ただ、デミリッチの下僕となり命令を聞く木偶人形だった。

「シオン!そいつ等はもう助からない!」

「で、でも!ヤンゴンさんまでいるんだよ」

(クハハハハハ!そのまま共倒れになってしまえ!冒険者の負の感情を下僕達が吸収しておるわ)

 デミリッチの研究は、人間を木偶人形化して人間の負の感情を吸収する事にあった。
 当然、下僕にした人間の意識をはっきり持たせる事で、下僕にした人間の負の感情をもデミリッチは吸収していたのだ。

 シオン達は、顔見知りに躊躇して防戦の一方である、マルクはシオン達の気持ちは分かるが、今回ダンジョンでのレベルアップをしたが、割りきる精神が育っていないと反省した。
 マルクは、ヤンゴン達を神眼で鑑定をしたが、治すには神聖水が必要とでた。
 ヤンゴン達は、すでに死亡している。意識を呪術で肉体に固定しているだけである。ゾンビとはまた違うが生きる屍だ。そして、負の感情をデミリッチに送る触媒みたいなものだった。

 神聖水なんか手に入らないな・・・・・・

 マルクは、ヤンゴン達に向かってファイヤーフェザーを撃ち込んだ。ヤンゴンと冒険者達は一瞬で燃え上がり焼失してしまった。

「マルク!何で撃ったの」

 シオンはマルクに詰め寄った。しかし、マルクはデミリッチを睨み付け、シオンを怒鳴った。

「今はそんなこと言っている場合か!敵はデミリッチだ!」

 シオンは、マルクに怒鳴られ前を向き直した。シオン達の前には、デミリッチと闇ギルド総帥、ネクロマンサーの三人だけだ。

『クハハハハハ!主は賢いな。奴等はもう治らんからな。だが、我にはもう必要はない。人間はいくらでもいるからな』

「お前!」

 マルクの怒りは、闇ギルド総帥からデミリッチに流れ込んでいた。

 クハハハハハ!もっと怒れ。そうすれば我は強くなれる。デミリッチは負の感情を食べていた。

 マルクは、神眼でデミリッチの研究がどういうものか理解して怒りをおさめて笑顔になった。

「みんな、怒りをおさめて!」

「「「「「何を言って・・・・・・」」」」」

「説明している時間はない!僕を信じて」

『な、なんだと?』

 デミリッチは、マルクが怒り抑えて笑顔になった。それを見たデミリッチは驚愕した。何で、自分の研究がわかったのか理解出来なかった。

「システィナ!闇ギルド総帥を撃ち抜け!」

「は、はい!トルネイドショット!」

 システィナは、マルクの指示に従い、闇ギルド総帥に矢を撃ち込んだ。

「ぎゃあああああ!」

 闇ギルド総帥の体は、システィナのトルネイドショットを受け、螺切られてしまった。

『まだまだ下僕は改良の余地がありそうだ』

「ひっ!」

 デミリッチは、闇ギルド総帥が死んでも余裕で見ていた。そればかりか、自分の研究の下僕があまりにひ弱という結果が知れて喜んでいるようにも見えた。

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