役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依

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第5章 最強への道

39話 ダンジョンの復活

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 マルクが、街道を開通させた事でようやく町の流通が始まった。行商人やその護衛の冒険者が驚いたのは河にかかる橋だった。

「こんな立派な橋が掛かるなんて!」
「本当ですね」
「馬車がすれ違っても余裕で大丈夫だもの」

 今まで、馬車がすれ違う時お互いがゆっくり気をつけながら慎重に馬を操縦していた。しかし、マルクの作った橋は石橋で頑丈で幅も十分すぎるほど広いので、スピードを落とさなくてもよく行商人達に喜ばれた。

 マルクの功績はリーランとサテランの両方の町の領主から謝礼を受けとる事になった。

「マルクさん!お願いいたします。ギルドからの依頼を受けてもらえませんか?」

 そう言ってマルクに頭を下げて来たのは、冒険者ギルドリーラン支部の受付嬢のアヤであった。マルクの街道の業務が終わり、ダルの村の倒壊した建物も撤去し終わり、後は村の職人達の仕事だけとなったので、ようやくマルク達暁月の明星は本職である冒険者ギルドに顔を出したのだ。

「いきなりなんだよ?」

「マルク、俺からも頼む。お前達Bランクで指名依頼が出せないのは百も承知だが、この通りだ!」

 そこには、アヤだけじゃなくギルドマスターのブカートと幹部達が揃って、マルク達に頭を下げてきたのだ。

「話を聞かせてくれるか?」

「やってくれるのか?」

「やってくれるかって断れるのかな?」

「あっ、いや、それは・・・・・・」

 マルクがそう言うと、ギルドマスターは何も言えなくなってしまった。

「マルク、そんな意地悪な事を言わなくてもいいでしょ!あたし達、ダンジョンの事でギルドに顔を出したんだから」

 シオンが、マルクに文句を言うとブカート達ギルド幹部も笑顔が漏れたのだ。

「ったく、シオンは優しいんだから」

「マルクの気持ちもわかるけど、そういう態度はよくないよ」

「わかったよ。それで新しく出来たダンジョンは見つかったの?」

「いや、新しいダンジョンじゃないんだ!もう廃れていき、薬草ぐらいしか採れなくなっていたダンジョンなんだよ」

「はっ?」

 ダンジョンは攻略されると数百年から千年単位で徐々に魔力を失っていき最後は、薬草が地上より採取できる洞窟になると言われていた。
 その為、廃れたダンジョンは冒険初心者にはいい稼ぎ場所となっていた。

「そのダンジョンに、薬草を採りに行っていた駆け出しから報告があったんだよ」

「どう言った報告があったんだ?」

「その駆け出しがいうには、ゴブリンやウルフやオークが、ダンジョンに集まっているとの事だった」

「それなら、Cランク冒険者がいれば十分じゃないのか?」

「ああ。俺もそう思って常時依頼として掲示板に張り出したんだ。Dランク冒険者にはいい稼ぎ場所になるからな。しかし、そのダンジョンに向かった冒険者達が全員戻ってこなかったんだよ」

「「「「嘘でしょ?」」」」

 ブカートの説明に、シオン達も大きな声をだした。シオン達が驚いたのも無理はなく、ブカートの説明には続きがあった。
 ブカートは、冒険者が帰らない事を重くみてAランク冒険者に依頼を出すと、そのダンジョンは数日の間に一階層の敷地面積が四倍になったという。

「ダンジョンが復活したと言うのか?」

「ああ・・・・・・それと、そのAランク冒険者が信じられない事を報告してきたんだ」

「信じられない事?」

「ああ・・・・・・そのダンジョンは一階層にバンパイアが出現し始めたんだ。これはもう、緊急依頼としてSランクパーティーに依頼を出したんだが・・・・・・」

「そのSランクパーティーも帰らないと?」

「そういう事だ。もう、マルク達暁月の明星に頼るしかないんだよ。だから、この通りだ!そのダンジョンの攻略を頼みたい!」

「他に新しくダンジョンは発見されてないのか?」

「ああ!前にお前がアドバイスをした地震の原因だったよな?リーラン周辺で新しいダンジョンは見つかってない」

「じゃあ!」

「ああ。そのダンジョンが復活した事で、あの地震が起きたんだろう」

「わかったよ。その依頼を受けるよ」

 マルクは、まだ知らない。そのダンジョンはディクト達がダンジョンマスターとなって、世界征服を企んでいることを。
 そして、マルク自身あんなことになるとは思いもしていなかった。
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