役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依

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第6章 異世界転移

47話 マルクの予想

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 ブレスがマルクに駆け寄り、何度も頭を下げていた。

「兄貴。本当にありがとな!兄貴が予想した通り、兄貴の名前を使った犯罪が起こったが未然に防ぐことができたよ」

「なら良かったよ。せっかくドラコニア族と仲が本当の意味で改善しているというのに、一部の馬鹿の為に悪化したら、ヒューマン族も迷惑だからね」

「でも、なんで自分の名前を使った犯罪が起こると何でわかったんだ?」

「これは馬鹿にしているんじゃなく聞いてくれよ?」

「ああ・・・・・・」

「ブレスだけじゃなく他種族の人間は、ヒューマン族に比べて馬鹿正直なんだよ」

「馬鹿にするなよ」

 ブレスは、マルクの言葉に不機嫌になった。

「だから拗ねんなって!ブレス達は確かに強いから心配はないが、ドラコニア族にも生産者や商人はいる。その人達はヒューマン族と強さは変わらないだろ?」

「同じレベルなら、ドラコニア族の方が力は強いに決まっているだろ」

「そういう事を言っているんじゃないんだけどな。とにかく、ヒューマン族に比べて真っ直ぐというか純粋なんだよ」

「うっ・・・・・・」

「ヒューマン族の醜い面は、僕も巻き込まれた口だからな」

「兄貴が?」

 マルクは、元の世界でディクト達雷神メンバーに苦湯を飲まされた時の事を思い出していた。あの時から、マルクはシオン達のような信じられる人間を見極める目を鍛えようと思ったのだ。
 
「ヒューマン族は欲深くてしたたかだからね。こうした事に頭を使うんだよ」

「もっと良いことに頭を使えばいいのにな?」

「僕もそう思うよ。それと近々僕は、又エンリダムから離れると思うから、ドラコニア族や他種族の人間の事を頼むよ」

「はぁあ?兄貴、今度はどこにいくつもりなんだよ?」

「まだわからないが、多分魔人王国か獣人王国のどちらかだな?」

「まだ分からないのに、どっちかの国にいくのか?」

 マルクの予想では、近々どちらかの国で問題が起こると思っていた。

「ブレス最近大陸がおかしいと思わないか?」

「おかしいってどういう事だよ?」

「まず、ドンガズム王国でアダマンタイマイの出現、エルヴィス王国でヒュージクローラーの出現で世界樹が枯れそうになる。そして、今回はドラグーン王国で古代竜の出現だ。何か気づかないか?」

「偶然、SSSランクの魔物が重なっただけじゃないか?」

「本当にお前は呑気だな?」

「なんだよ!又馬鹿にするつもりか?」

「いいか?僕の予想は魔人王国はフェニックスが出現すると思うぞ」

「はぁあ!フェニックスだと!」

「そして、獣人王国には猛獣王ダイガロスが出現する」

「ば、馬鹿な!そんな化け物が出現するなんて馬鹿げている!」

「そうか?僕は、ドラグーン王国の古代竜で確信を持ったよ」

「そんなの憶測だろ?」

 マルクとブレスの会話を聞いていた冒険者やギルド職員達の顔は青ざめていた。

「「「「「そうだぜ!」」」」」
「フェニックスとか猛獣王ってなんだよ!」

 声を上げたのは、当然バナー達獣人族で、故郷の事が心配になったからだ。魔人族の冒険者も声が出せないでいた。

「いくら兄貴でも、不安を煽るのはいただけないぜ?」

「ブレス、僕が根拠もなくこんなことをいうと思っているのか?」

「だってよぉ!いくらなんでも、猛獣王とフェニックスってどういう事だよ!」

「僕が今上げた、SSSランクの魔物には共通点があるからだよ」

「共通点?なんだよそれは!」

「四聖獣かしら?」

 声がした方を見ると副ギルドマスターのマーブルが立っていた。

「さすがマーブルさんだ!まあ、厳密に言えば四聖獣ではないんだけどね」

「そうね・・・・・・四聖獣なら災害の心配はいらないわ」

「アダマンタイマイは玄武、古代竜はブルードラゴンで青龍だ。僕の予想が当たれば、猛獣王は白虎でフェニックスが朱雀となる」

「だけどよう・・・・・・あくまでも兄貴の予想だろ?それにヒュージクローラーは関係ないじゃねぇか?」

「四聖獣の中心には黄龍がいて、世界の守り神だ。この世界の中心は世界樹という伝承もあるじゃないか?」

「う・・・・・・」

「まぁ、僕の予想だけどね」

 そう言って冗談のようにマルクが笑うと、ブレスはホッとしたように肩の力を落とした。

「なんだよ!悪い冗談だぜ!」

 ブレスは、マルクの予想を冗談だと受け取って苦笑いをしたが、周りの冒険者やギルド職員は沈黙したままだった。
 マルクの予想は、それほど真実味があったのである。冒険者ギルドはすぐに魔人王国と獣人王国の冒険者ギルドに連絡を取ったのだが、この二国はまだブリーナッシュ王国と因縁が残ったままだったので、話がろくにできなかったのは言うまでもなかった。

 しかし、後日マルクの予想が当たり魔人王国で災害が起こる事になるのだった。そして、魔人王国から使者が訪れてマルクに頭を下げる事になる。
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