役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依

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第7章 覚醒

44話 ようやくの出番

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 宰相達は自分の命を諦めた。その瞬間、パキーンと言う音が響いた。

「宰相様、安心して下さい。あの三下はあたし達が始末いたします」

 宰相やラサールとダーナの前に立っていたのは、タンカーのシオンだった。そして、驚いて言葉を発したのは、騎士団隊長のラサールだ。

「ば、馬鹿な!使い魔の魔法を弾き返しただと!」

 ラサールだけでなく、ダーナも目を見開いて驚いていた。シオンはマルクにリフレクトの魔法をかけてもらっていた。リフレクトは光属性魔法で敵の魔法を跳ね返す魔法である。
 跳ね返した魔法は、当然漆黒の悪魔に跳ね返る。

『ぎゃあああああああ!』
『ぐおおおおおおおおお!』

 当然だがマルクは漆黒の悪魔にディスペルマジックを放っており、レジストファイヤーは消滅していた。つまり、漆黒の悪魔のウォールオブファイヤーは5倍の威力で跳ね返った事となり、その威力は漆黒の悪魔にしたら仇となってしまう。

『よくも我にダメージを・・・・・・』
『絶対に許せぬ!』

「ふん!勝手に自滅しただけじゃない!でも、さすがは悪魔ね。あの業火でも死なないのね」

 シオンが、悪魔の気を引いている間にクレアが宰相達貴族やラサール達を後方に誘導させると、宰相達はマルクに頭をさげた。

『お前達が、マスターの生け贄にしてやろう!』
『キャハハハハハハ!それはいい。お前達6人なら2000人以上の価値がある!』

 悪魔の脅威は、この会話の間にも起こっていた。悪魔族はマジックレジストの他にもこの短い間にダメージが回復していたのだ。こういった回復能力は冒険者に取って嫌な能力の一つでリジェネレートと言い、有名なところではトロールが代表格だ。

「しかし、悪魔族の回復能力は凄いな」
「確かに感心するわね」
「ああ・・・・・・普通なら炎ダメージは回復できないのに!」

 カノンとオウカが、悪魔の回復能力を感心していると悪魔が憤慨する。

『『我をトロールのような魔物と一緒にするな』』

「何?あんたのような使い魔でもプライドが傷ついたの?」

『『うるさい!』』
『アイスジャベリン!』

 悪魔はシオンに使い魔と言われて、気にさわったのかアイスジャベリンと唱える。

「あたしに魔法は効かないわ!」

 悪魔は、マルクにレジストファイヤーを剥がされていたので、今度は水属性のアイスジャベリンを放ったのだ。

「シオン!避けるんだ!」

「えっ?」

 シオンはマルクの声に反応して、悪魔のアイスジャベリンを盾で跳ね返すのではなく、素早く回避した。

 こういった悪魔は、マルクと一緒で無詠唱で魔法を放つ。そして、この悪魔はアイスジャベリンを放つと同時にディスペルマジックを唱えていた。
 マルクが悪魔のレジストファイヤーを消滅させたように、今度はシオンに掛けられた強化魔法をランダムで消滅させたのだ。

「う、嘘でしょ!あいつはデュアルマジックじゃないの?」

 デュアルマジックは、一人の術者が倍のMPを消費して同じ魔法を二発唱えるスキルである。

「シオン!それはダーナが勝手に言っただけだ!惑わされるな」

「わ、わかった」

 シオンの付与魔法はストレングスとプロテクションとスプリントの三つが剥がれていて、リフレクトは剥がれていなかった。しかし、仮にリフレクトが剥がれていたらシオンはアイスジャベリンに当たっていて、ダメージを負っていただろう。

「悪魔は一つの肉体に二つの思考が存在しているだけだ!」

「「「「「ええ!」」」」」

 シオン達が驚くのは無理はなく、魔法使いが二人いて、同時に違う魔法が飛んでくる事になるのだ。そして、マルクはシオンに付与魔法を掛け直した。

「油断するなよ!あいつはまだ奥の手をかくしている!」

「嘘でしょ!」

「いいか?ダーナの言ったデュアルマジックは嘘ではない!」

「どういう事よ」

「あの悪魔はデュアルマジックのスキルを持っているんだよ」

『キャハハハハハハ!大した人間もいるんだね』
『我のステータスを見る事ができる人間とはおもわなかったぞ!』
『『マスターもこいつらを生け贄にしたら満足するだろうよ』』

 悪魔はマルク達を生け贄にできる事を喜んでいるようだ。

「宰相様!早くこの大広間から、いえ城から退避してください!」

 マルクは、まだ後方で立ちすくむ宰相に逃げろと怒鳴る。クレアもマルクの声に、宰相やラサール達を大広間から出そうとする。

「「待ってください!我々も援護し・・・・・」」

「あなた方は、マルクの邪魔になります」

 ラサールとダーナは、この大広間に残ると言ったがクレアに邪魔と言われておいだされた。

「「私達も!」」

「あなた方は宰相様を護衛をしてください!ここはマルクに任せて早く!」

「ラサール、ダーナ!お主達の気持ちはわかるが、我々は邪魔になるだけだ。マルク殿に任せようぞ」

 宰相が、ラサール達を抑えて大広間から退避した。

『キャハハハ!逃げろ逃げろ!』
『我々はもうあのような人間に興味はない』

「良かったよ!お前達が馬鹿な使い魔でね」

『『我々が馬鹿な使い魔だと!』』

「そうだな!本当に馬鹿で良かった。これで、あたし達も気兼ねなく暴れる事ができる!」

 オウカが拳をパンパン鳴らしそういうと、カノン達も武器を悪魔に構えた。



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