役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依

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第8章 人類の厄災

55話 消滅しないアンデッド

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 システィナが放ったアローレインは、ゲリラ豪雨のようにアンデッドの上空から降り注ぎ、氷の彫刻のようなアンデッドをバラバラに破壊した。

「見なさい!あんたのアンデッドはシスティナの弓矢に呆気なく全滅よ!」

 オウカはシラーに指差し、ドヤ顔で勝ちを宣言した。すると、シラーはオウカの態度に大笑いする。

『ヒャハハハハハハ!お前はどこを見ているんだ?』

「何よ。あんたのアンデッドは見ての通りバラバラになったじゃない!」

 オウカとシスティナはモクモクと上がる水蒸気のような細かい氷を指差した。

『ヒャハハハ!よく見ろ。うつけ者が!お前達が破壊したのは犬っころの氷だけなんだよ』

 シラーの言葉にマルク達は息を呑む。オウカとシスティナは目の前に起こった事が信じられなかった。
 シラーの言う通り巻き上がった氷が地面に落ちると、アンデッド達にダメージは無く、オウカの放ったダイヤモンドダストはアンデッドを凍らせる事は無く表面を凍らせただけだった。
 そして、システィナのアローレインはオウカの氷だけ破壊しただけで、アンデッドには致命傷となるダメージを与える事はなかったのだ。

「馬鹿な・・・ダイヤモンドダストで下級アンデッドが凍らないなんて・・・」

『だから言っただろうが!てめぇ等下等生物が、俺様に敵う理由がねぇよ』

「「ぐっ・・・」」

「しかし、お前のアンデッドは無敵ではないようだね」

『はぁ?何言ってやがる。俺様の下僕はダガリスのような役立たずじゃねぇ!下僕達よ。下等生物を引き裂いてしまえ』

 マルクの言い分に、シラーは青筋を立て怒鳴り苛立ちを見せた。

「「「「「マルク!」」」」」
「フェニックスウィング」

 マルクがそう唱えると、マルクの背中から真っ赤に燃える灼熱の翼が生える。

「ファイヤーフェザー」

 マルクは、シラーを守るアンデッド集団にファイヤーフェザーを撃ち込む。マルクのフェニックスウィングから無数の炎の羽根がゾンビやスケルトンを破壊した。
 マルクのファイヤーフェザーは、アンデッドの弱点である火と聖属性の両方を兼ね備えた魔法だ。

『な、な、な、なんだと!俺様の下僕達が・・・』

 シラーはアンデッド達がどんどん燃され消滅していくのを見て奥歯を噛み締める。

『お前達何をしている!下等生物等早く殺してしまえ』

『『『『『『『ぐおおおおおおおおお』』』』』』』

 無数のアンデッド達は痛み等感じない。マルクのファイヤーフェザーが当たろうと燃えながらマルク達に襲い掛かる。
しかし、アンデッドの突撃は止まらない。マルク達迫りくるアンデッド達を見て、まるで津波のように思う。

「マルク早くなんとかして・・・」

 シオンは迫りくるアンデッドを足止めをして顔を苦痛に歪めていた。また、システィナはワイドショット、カノンはアンデッドを薙ぎ払いをして、オウカは魔力を纏いアンデッドを殴る。

「みんな頑張れ!」

 こういう時、クレアは自分が何も出来ない事を歯痒く思い応援する事しか出来ない。

「これでもくらえ!」

 マルクは、炎の羽根を大きく広げ、ファイヤーフェザーを無数に発射する。アンデッドは更に燃され消滅され、津波のようなアンデッドはマルクの広範囲攻撃に捕らえ込まれた。

『な、なに?!圧される!』

 マルクの広範囲に攻撃するファイヤーフェザーは、アンデッドはおろかシラーの眼前まで迫る。

「なんで下級アンデッドが簡単に消滅しないの?」

 マルクのファイヤーフェザーの威力は誰の目から見ても明らかなものだった。しかし、シラーの近くにいるアンデッドは、マルクのファイヤーフェザーに抵抗し耐えきったのだ。

『ヒャハハハハハハハハハ!所詮、下等生物の魔法等こんなものだ』

 アンデッドが自分の身を守り、シラーは両手を上げて勝ちを確信したように笑った。

『ヒャハハハ!お前の魔法は俺様には効かん!下僕共、下等生物を殺せ!』

 シラーが号令をかけると、新たなアンデッド集団が地面から無数に現れた。

『『『『『『『グオオオオオオオオオオオオ!』』』』』』』

 雄叫びを上げたアンデッド集団がマルク達に突進してきたのだった。
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