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第8章 人類の厄災
63話 アーサー王項垂れる
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アーサー王はその場に崩れ落ち、大魔王の恐怖に震えるしかなかった。
「国王!すぐに兵士達に王都の防衛を!」
「あれは化け物だ・・・我らにはどうにもならん」
アーサー王は、大魔王の恐ろしさを手に取るように理解していた。これはアーサー王が剣の勇者の末裔だからこその事だ。
「今までの魔王とは違いすぎる・・・」
「国王!何を弱気に」
『ぐははははは!さすがは勇者の末裔だ。我の実力を感じ取れたか?』
「ぐっ!」
アーサー王は、大魔王の言葉に押し黙るしかなかった。
『勇者の末裔よ。我と取引をしないか?そうすれば王国だけは滅亡させないでやろう』
アーサー王は王都の裏山にそびえ立つ巨人、大魔王スルトを睨みつける。
『ほう。そのような態度をするのだな?』
そう言って、大魔王スルトは王都に手を向け拡げた。
「ま、待て!」
『待て?』
「いえ・・・待ってください・・・」
『そうかそうか。取引に応じると言うのだな?』
「どのような取引で?」
『今、我の魔王城に向かう人間がいるのは知っているな?其奴の拠点である町を王国で攻め落としてほしいのだ』
「ば、馬鹿な!」
『なんだ?いやなのか?』
「マ、マルクは王国の英雄だ。王国はマルクに恩義がある。それを裏切れる訳がない」
アーサー王はこれ以上マルク達を裏切る事は出来ないと、大魔王の取引を突っぱねた。すると大魔王スルトは真顔になりアーサー王を脅す。
『お前何か勘違いをしてないか?我はあえて取引と申しておるのだぞ!』
「そ、それは・・・」
『いいか?立ち場の分かっていない馬鹿なお前に理解の分かるように説明してやろう。我の力は今我の元にやって来ている人間を凌駕している』
「ならば・・・我々王国の力等借りずとも・・・」
『それでは何も面白くないではないか。我は人間が困る姿を見て愉しむのが好きなんだ』
「ぐっ・・・」
『我のいう事が聞けないならそれでもかまわない。我の元に向かう人間を始末してから、地上にいる人間共は時間を掛けじわじわと滅亡させてやろう。しかし、我の言う事を聞くならば、王国の人間は滅亡させないでやろう』
「わ、わかっ・・・」
「国王!大魔王の言う事など信用できません!」
『余計な事を言うな!』
国王に進言した兵士を大魔王スルトは睨みつける。その瞬間、国王に進言した兵士は全身から血が噴き出しその場に潰されて圧死してしまった。
『まだわからないのか?』
そう言うと、王都の裏山にそびえ立つ巨大な大魔王スルトの姿はスッと消え去り、アーサー王は顔面蒼白となる。
「待っ・・・」
『フッ。考えが変わったのか?』
「うっ・・・」
山のように巨大な大魔王が、取引を見限っていなくなったのかと思ったアーサー王は焦ったが、いきなり自分と同じ大きさの大魔王が隣に出現して身をのけ反らした。
『こちらの方が取り引きしやすいからな』
「そ、それは・・・」
『そうか。王国の指導者の選択は国民を捨てるという事でいいんだな?』
「「「「「国王!騙されてはいけません!」」」」」
「貴様ぁ!国王陛下から離れろぉおおおおおおお!」
「お前達止めるんだ!」
大魔王スルトである人物に兵士達が斬りかかる。一斉に斬りかかる兵士を難なく払い除けた大魔王スルトは、兵士達に手を広げ魔法を繰り出す。
『この愚か者共め!』
「「「「「「ぎゃああああああああああああ!」」」」」」
大魔王スルトの手の平から地獄の業火が噴き出し、兵士達は骨も残さず燃え尽きる。
『王国を残す考えはなかったかの?』
大魔王スルトはそう吐き捨て、バルコニーから外に手を向けにやりと笑う。
「ま、待っくれ・・・いや・・・待ってください」
『自分の立場が解ってきたようだな』
「わかりました。王国の兵力をもって、英雄の町を落としてみせます・・・」
「「「「「国王・・・」」」」」
アインシュタル王国が、大魔王に屈伏された瞬間だった。アーサー王の周りにいた上級貴族達も、その場に崩れ落ち顔を真っ青にするしかなかった。
『では、王国の活躍を愉しむとするか』
そう吐き捨て、大魔王スルトはその姿をスッと消し去った。
「王国兵士に告ぐ!マルクは王国の言う事を聞かず反旗を翻した。その為、アインシュタル王国は英雄の町を落とす!」
「「「「「「「おお・・・」」」」」」」
兵士達の士気はあまり上がらないが、君主の命令は絶対である。
「そして、王国騎士団第19部隊には王都内にあるマルクの屋敷を落とし、マルクの身内の逮捕を命じる!」
「国王陛下・・・本当によろしいのですか?」
「余計な事を言うな・・・こうしなければアインシュタル王国は世界から消える事になるのだぞ」
「しかし、マルク殿は今まで王国の為に!」
「言うな。そんな事は解っておる。しかし、今の大魔王の魔法を見たであろう。言う事をきかねば、今すぐアインシュタル王国は滅亡するのだぞ」
「わ、分かりました・・・」
第19部隊隊長は、アーサー王の気持ちを汲み頭を下げ、マルクの屋敷に隊を率いて王城を出るのだった。
少し前、王都内にあるマルクの屋敷では、ララベル達マルクの奴隷が、近所の付き合いのある肉屋店主やバーバリー商会のバスク商会長等、マルクの関係者をマルクの屋敷に避難させていた。王都内はいきなり出現した巨人に阿鼻叫喚でパニック状態に陥っていた。
「な、なんなの?あの巨人は!」
「なんなんだ?王都は一体どうなってしまうんじゃ」
「キャア~~~~~!」
ララベルやリディア、アルマ達は王都内を駆け回りマルクの関係者に声をかけていた。
「よかった。バスク商会長無事でしたか?」
「おお。君はマルク君の奴隷だったか?」
「はい。ララベルと申します。ここは危険なのでどうぞ屋敷の方に避難して下さい」
「だ、だが、ワシだけ避難など・・・」
「いえ。バーバリー商会本店の従業員もどうぞ。家は王都の結界より強固のはずです」
「わ、分かった。甘えさせて頂こう。しかし、王都に用事があった時にこんな災害に遭うとは思わなかった」
「早く急いでください」
ララベルはこれから起こるであろう事に胸騒ぎをおぼえていた。
「国王!すぐに兵士達に王都の防衛を!」
「あれは化け物だ・・・我らにはどうにもならん」
アーサー王は、大魔王の恐ろしさを手に取るように理解していた。これはアーサー王が剣の勇者の末裔だからこその事だ。
「今までの魔王とは違いすぎる・・・」
「国王!何を弱気に」
『ぐははははは!さすがは勇者の末裔だ。我の実力を感じ取れたか?』
「ぐっ!」
アーサー王は、大魔王の言葉に押し黙るしかなかった。
『勇者の末裔よ。我と取引をしないか?そうすれば王国だけは滅亡させないでやろう』
アーサー王は王都の裏山にそびえ立つ巨人、大魔王スルトを睨みつける。
『ほう。そのような態度をするのだな?』
そう言って、大魔王スルトは王都に手を向け拡げた。
「ま、待て!」
『待て?』
「いえ・・・待ってください・・・」
『そうかそうか。取引に応じると言うのだな?』
「どのような取引で?」
『今、我の魔王城に向かう人間がいるのは知っているな?其奴の拠点である町を王国で攻め落としてほしいのだ』
「ば、馬鹿な!」
『なんだ?いやなのか?』
「マ、マルクは王国の英雄だ。王国はマルクに恩義がある。それを裏切れる訳がない」
アーサー王はこれ以上マルク達を裏切る事は出来ないと、大魔王の取引を突っぱねた。すると大魔王スルトは真顔になりアーサー王を脅す。
『お前何か勘違いをしてないか?我はあえて取引と申しておるのだぞ!』
「そ、それは・・・」
『いいか?立ち場の分かっていない馬鹿なお前に理解の分かるように説明してやろう。我の力は今我の元にやって来ている人間を凌駕している』
「ならば・・・我々王国の力等借りずとも・・・」
『それでは何も面白くないではないか。我は人間が困る姿を見て愉しむのが好きなんだ』
「ぐっ・・・」
『我のいう事が聞けないならそれでもかまわない。我の元に向かう人間を始末してから、地上にいる人間共は時間を掛けじわじわと滅亡させてやろう。しかし、我の言う事を聞くならば、王国の人間は滅亡させないでやろう』
「わ、わかっ・・・」
「国王!大魔王の言う事など信用できません!」
『余計な事を言うな!』
国王に進言した兵士を大魔王スルトは睨みつける。その瞬間、国王に進言した兵士は全身から血が噴き出しその場に潰されて圧死してしまった。
『まだわからないのか?』
そう言うと、王都の裏山にそびえ立つ巨大な大魔王スルトの姿はスッと消え去り、アーサー王は顔面蒼白となる。
「待っ・・・」
『フッ。考えが変わったのか?』
「うっ・・・」
山のように巨大な大魔王が、取引を見限っていなくなったのかと思ったアーサー王は焦ったが、いきなり自分と同じ大きさの大魔王が隣に出現して身をのけ反らした。
『こちらの方が取り引きしやすいからな』
「そ、それは・・・」
『そうか。王国の指導者の選択は国民を捨てるという事でいいんだな?』
「「「「「国王!騙されてはいけません!」」」」」
「貴様ぁ!国王陛下から離れろぉおおおおおおお!」
「お前達止めるんだ!」
大魔王スルトである人物に兵士達が斬りかかる。一斉に斬りかかる兵士を難なく払い除けた大魔王スルトは、兵士達に手を広げ魔法を繰り出す。
『この愚か者共め!』
「「「「「「ぎゃああああああああああああ!」」」」」」
大魔王スルトの手の平から地獄の業火が噴き出し、兵士達は骨も残さず燃え尽きる。
『王国を残す考えはなかったかの?』
大魔王スルトはそう吐き捨て、バルコニーから外に手を向けにやりと笑う。
「ま、待っくれ・・・いや・・・待ってください」
『自分の立場が解ってきたようだな』
「わかりました。王国の兵力をもって、英雄の町を落としてみせます・・・」
「「「「「国王・・・」」」」」
アインシュタル王国が、大魔王に屈伏された瞬間だった。アーサー王の周りにいた上級貴族達も、その場に崩れ落ち顔を真っ青にするしかなかった。
『では、王国の活躍を愉しむとするか』
そう吐き捨て、大魔王スルトはその姿をスッと消し去った。
「王国兵士に告ぐ!マルクは王国の言う事を聞かず反旗を翻した。その為、アインシュタル王国は英雄の町を落とす!」
「「「「「「「おお・・・」」」」」」」
兵士達の士気はあまり上がらないが、君主の命令は絶対である。
「そして、王国騎士団第19部隊には王都内にあるマルクの屋敷を落とし、マルクの身内の逮捕を命じる!」
「国王陛下・・・本当によろしいのですか?」
「余計な事を言うな・・・こうしなければアインシュタル王国は世界から消える事になるのだぞ」
「しかし、マルク殿は今まで王国の為に!」
「言うな。そんな事は解っておる。しかし、今の大魔王の魔法を見たであろう。言う事をきかねば、今すぐアインシュタル王国は滅亡するのだぞ」
「わ、分かりました・・・」
第19部隊隊長は、アーサー王の気持ちを汲み頭を下げ、マルクの屋敷に隊を率いて王城を出るのだった。
少し前、王都内にあるマルクの屋敷では、ララベル達マルクの奴隷が、近所の付き合いのある肉屋店主やバーバリー商会のバスク商会長等、マルクの関係者をマルクの屋敷に避難させていた。王都内はいきなり出現した巨人に阿鼻叫喚でパニック状態に陥っていた。
「な、なんなの?あの巨人は!」
「なんなんだ?王都は一体どうなってしまうんじゃ」
「キャア~~~~~!」
ララベルやリディア、アルマ達は王都内を駆け回りマルクの関係者に声をかけていた。
「よかった。バスク商会長無事でしたか?」
「おお。君はマルク君の奴隷だったか?」
「はい。ララベルと申します。ここは危険なのでどうぞ屋敷の方に避難して下さい」
「だ、だが、ワシだけ避難など・・・」
「いえ。バーバリー商会本店の従業員もどうぞ。家は王都の結界より強固のはずです」
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