氷河期世代のおじさん異世界に降り立つ!

本条蒼依

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第3章 新たな覚醒

7話 本当の武器の姿

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 カオリとヨシノはニヤリと笑い、見下す東風トンファーを睨む。そして、システィナの言葉を信頼して突撃したのだった。

「「くらえ!」」
「2人で攻めたのは褒めてやる!」
「その余裕の態度いつまで続くかな?」
「そうね。その余裕が消えるのが楽しみだわ」

 カオリとヨシノの攻撃は息をつかせぬほど激しく、連打の嵐だ。しかし、東風トンファーはその息をつかせぬ攻撃をギリギリでしのぐのだった。

「やればできるじゃねぇか?」
「「くっ……」」

 東風トンファーの攻撃は、カオリとヨシノにとって実にやりにくいものだ。ヨシノの間合いは中距離となる為、接近戦はとてもやりにくい。しかも、距離を取ろうとするもトンファーが回転し距離を詰めてくるのだ。

「くっ……やりにくい武器だわ……」
「ヒッヒッヒ!どうした?そろそろ降参か?」

 また、カオリも東風トンファーの持つトンファーに苦戦する。カオリはロングソードで接近戦を得意とするが、カオリに対しては中距離で応戦し東風トンファーは懐には入らせないのだ。

「オラオラオラ!どうした?お前の連撃はそんなものか?」

 東風トンファーは2人の弱点を見抜いているかのような動きだ。

 ヒッヒッヒ!こいつらは確かにレベルは高いが、戦闘経験がまったくねぇな。少しはワクワクしたが、そろそろ殺しちまうか!

 東風トンファーは心の中でまた、殺人ができると思いニヤリと笑う。そして、東風トンファーの攻撃スピードが更に速くなる。

「くっ……」
「な、何!?まだこんな力を?」
「ヒッヒッヒ!お前達にはたどり着けない力を思い知るがいい!」

 東風トンファーはカオリとヨシノの懐に素早く入り込み、ゼロ距離からの攻撃を繰り出す。

「「くっ……」」
「死ねぇ!」

 カオリとヨシノは死んだと思った。東風トンファーが持つ武器で2人の人中を突こうとする。

「カオリ!ヨシノ!今よ!」
「な、何ぃ!?」

 システィナの叫ぶ声と同時に、東風トンファーが額に汗を流す。本来なら、東風トンファーの武器は回転し長くなった棍の先で2人の急所である人中を捕らえていたはずだった。しかし、武器は腕に絡みついた茨の蔓で回転はせず、2人の急所には届かなかったのだ。
 システィナの叫ぶ声に反射的に反応するヨシノとカオリ。

「「 システィナ ナイス!」」
「食らえ!牙突!」
「食らえ!スピードブラスター!」
「ぐぎゃああああああああああああああああ!」

 東風トンファーは2人のアクティブスキルを無防備で受けてしまい吹き飛ばされてしまった。
 吹き飛ばされた東風トンファーを見て、カオリとヨシノとシスティナはハイタッチをして勝利を確信したのだった。
 そして、動かなくなった東風トンファーに近づき拘束をしようとする3人。

「ぐっ……」
「ま、まだ気絶してない!?」
「システィナ離れて!」

 ヨシノはシスティナを背後に庇う。そして、東風トンファーが腹を押さえながらゆっくりと立ち上がる。

「ヒッヒッヒ……まさか……こんな力があったとはな!エルフ!お前は絶対殺す……大人しくしろや!」

 その狂気じみた東風トンファーの眼圧に、システィナは後ずさりをする。

「手を抜いたのが悪かったな……」
「「手を抜いた!?」」
「本気でお前達を殺してやるよ……覚悟しな!」

 東風トンファーは武器の棍の部分を握りニヤリと笑い棍を抜き取るとそこには刃が現れる。東風トンファーが持つ武器はただのトンファーではないようで、棍の部分は刃をしまう鞘だったのだ。
 その刃で、東風トンファーは腕に絡みついた茨の蔓を斬る。そして、武器の反対側の長い棍の部分もまた鞘であり、その鞘を抜き両刃のついたトンファーが姿を現すのだった。

「な、何なのあの武器は!」
「カオリ、気をつけて!ギリギリで躱したら駄目よ」
「わかっている……」

 カオリとヨシノに緊張が走るのだった。
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