氷河期世代のおじさん異世界に降り立つ!

本条蒼依

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第3章 新たな覚醒

12話 ユメミの強さ

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 ショウ達はユメミの事で話し合い、どれほど強い魔物か見せてもらうことにした。

「ユメミがどれほど強いか見せてほしい」
「父ちゃんわかった!」

 ヒナタはユメミに指示を出し、4階層にいる魔物を見つけユメミと戦わせる事にした。遭遇する魔物は【ライザーウェアウルフ】だ。この魔物はウェアウルフの上位種にあたり6匹で行動する厄介な魔物だ。つまり、1匹でも攻撃すればリンクして6匹全部を相手に戦わなければならなくなるのである。
 そして、ヒナタが戦いを仕掛ける。当然万が一がないようにヒナタの周りには、アスカ達がついていた。

「じゃあ、ユメミいくよ!」
『メェ~!』

 ユメミは一呼吸おいて、ライザーウェアウルフ達に向かって息を吐くとユメミの金色の羊毛がキラキラと輝いた。

『グオッ!?』

 そして、ライザーウェアウルフはいきなり眠気に襲われ、抵抗虚しくその場でパタパタと崩れ落ちる。皆がライザーウェアウルフに近づくと、ライザーウェアウルフ6匹はいびきをかいて眠っていた。

「こ、これは……」
「父ちゃんどう?」
「ヒナタ!お前凄いな!これって、闇属性魔法のスリープと同じ効果じゃないか。いや、詠唱しない分ユメミの方が優秀かもな」

 そして、横を見るとチュータがライザーウェアウルフにとどめを刺した。軍隊長ネズミのチュータが格上のライザーウェアウルフを簡単に討伐できるほど、チュータとユメミの連携攻撃は強力に思えた。
 その事を、ヒナタにいうとヒナタは両手を上げて喜んでジャンプする。しかし、ショウは口を尖らせてこうも教える。

「しかし、ユメミはまだ赤ちゃんだ」
「赤ちゃん?」
「そうだ。生まれたばかりで魔力も少ないから、このスリープブレスは多用させるんじゃないぞ」
「多用?」
「つまり、いっぱい使ったら駄目という事だな」
「そっか。分かった!」
「本当に分かったのか?さっきみたいに前に飛び出すような事をするなよ?」
「うっ……ごめんなさい……」
「いいか?もう一度言うが使わせ過ぎると、ユメミの魔力がなくなって最悪死んじゃう可能性があるから言っているんだぞ」
「ユメミが死んじゃう?」
「そうだ。魔法の効果は凄い強い反面、魔力の消費も多いんだ。大人になればまだ数日の眠りで魔力は回復するが、子供や生まれたばかりの赤ちゃんは耐えられない」

 ショウはヒナタにそう言って説明をする。テイムされた従魔や動物は主人の指示には基本従う。忠誠心が高ければいいが、餌をあげなかったり暴力で従わせようとすれば従魔は従わなくなる。その為、まだ赤ちゃんであるユメミはヒナタを気に入り従魔になったので、ヒナタの指示には必ず従うと思ったショウはヒナタに魔力の重要さを教えたのだ。

「わ、分かった……」

 ショウが魔力を使いすぎるとユメミは死んでしまうと聞いて、ヒナタは真面目に聞くのだった。
 そして、ショウ達は更に奥深くダンジョンを進むが、ユメミの参加によりダンジョン攻略は簡単になる。群がる魔物は全部ユメミが眠らせてくれるのである。

「ユメミ。そんなにスリープブレス使って大丈夫?」
『メェ~!』

 ショウはユメミを神眼で鑑定すると、確かに大丈夫だった。スリープブレスの消費魔力はたったの2ポイントだからだ。無茶苦茶効率の良いデバフ攻撃であり、連続10回は使えるし、数が少ない場合はアユミ達だけで対処しているのでユメミは待機している間に魔力が回復していくので、魔力が足りなくなることはない。仮に魔力が減りすぎても、リチャージポーションで魔力は回復出来るからショウがいれば大丈夫だった。

「ユメミのおかげで4階層は簡単ね」
「そうですね」

 アユミとカオリはパーティーの先頭で笑顔になる。そして、先行するイチョウが斥候として魔物の数を確認する。数が少なければ、アユミとカオリだけで対処し、数が多ければユメミのスリープブレスの出番となる。
 それを繰り返しダンジョン攻略を進めると、4階層のボス部屋の手前で、ヒナタとシスティナのレベルが上がった。

「父ちゃん!30レベルになった」
「さっきまで28じゃなかったのか?」
「ユメミをテイムした時に上がっていた」
「そうか!テイムすると、経験値が入るんだな。ヒナタは最強5歳児だな」

 ショウがそういうとヒナタの頭を優しく撫でると、ヒナタはニンマリ笑うのだった。

「ご主人様!わたしもレベルが上がりましたよ」
「そうか!よくやったな」
「えっ……」
「んっ?どうした?」
「それだけですか?」
「それだけって?」
「わたしも頭を撫でて下さいよぉ~~~」
「お前はガキか!なにをヒナタに対抗意識を出しているんだ……」
「だって……」

 システィナは瞳に涙を溜める。

「あ~わかったわかった」

 ショウがシスティナを褒めながら頭を優しく撫でると
システィナも笑顔になるのだった。
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