氷河期世代のおじさん異世界に降り立つ!

本条蒼依

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第3章 新たな覚醒

45話 属性石

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 ショウは周りを見ると、アユミ達も何かいいたそうにしていた。

「まさかお前達もか?」

「だって……ヒナタがここまで強くなるなんて思ってもなかったからさ」

 アユミ達がそう思うのも無理はなかった。ヒノメのおかげで魔物がいないからだ。つまり、アユミ達の活躍の場がなくなっていたからだ。

「あのな……お前達も十分強いんだから気にする必要はないんだぞ」

「だって……今の状況はどう考えてもヒナタのおかげだろ?」

「いいか?お前達ホムンクルスは俺の部下という立場だ。これがどれほど俺の役に立っているかわからないのか?」

 ショウは今の時点でアユミ達の強さの説明をする。

「嘘でしょ?」

「嘘なわけがあるもんか。お前達はブリガンダイン王国の王国騎士団を制圧できる程の実力があるんだぜ。当然だが俺の指揮下で動いてくれた場合だけどな」

「本当に?」

「当然だ!王将である俺がお前達を動かしてみろ。ブリガンダイン王国は1日で制圧できる!それぐらいお前達は強いんだから、ヒナタに嫉妬しなくてもいいんだよ」

「そ、そっか!」

 ショウがそう説明するとアユミ達は、今の状況を素直に受け入れるのだった。

「それで最後アリサか……」

「あたしは別に……そもそも戦闘スキルはありませんから同じ土俵に立てるわけがありません」

「無理すんな!アリサも別の意味でお世話になっているからな」

 ショウがそういうと、ボッという音ともにアリサの顔から火が出るほど真っ赤になる。

「ご主人様の馬鹿!いきなり何言うのよ!」

「いきなり何だよ」

「ヒナタもいるのに教育上よくないでしょ!」

「ば、馬鹿!何勘違いしてるんだよ!」

 ショウはアリサの狼狽える姿にどういう勘違いしているかすぐにわかった。
 アリサが勘違いしたのは、別の意味でお世話なんていい方をしたからだ。ショウはアリサに夜の相手をしてもらっていた。

「ご主人様の馬鹿!デリカシーなさすぎ!」

「待て待て!俺はそんな事言ってない。いつもご飯や掃除、家事の一切を取り仕切ってくれているじゃないか。その事を言っただけだ」

「だったら最初からそう言ってください!」

 ショウとアリサは、顔を真っ赤にしながら言い合っている。その口論を聞かせたら駄目だと、システィナはヒナタの耳を押さえながら二人を見ていた。

「ねぇ……システィナ姉ちゃん。父ちゃんはアリサ姉ちゃんにお世話になってるの?」

「う~ん……ヒナタにはまだ少し早いかな……」

「そうなんだ……」

 ショウとアリサは、ぎゃあぎゃあ言い争いながらも仲が良いのは周知の事実だ。アリサはハウスの中に入り自分の仕事をこなす。また、ショウはシスティナと一緒に鉱石の採掘をしていた。

「しかし、オリハルコン鉱石はここにはないのか?」

「オアネドが言うにはこの辺り一帯にはオリハルコン鉱石はないようですね……」

「そっか……それは残念だな……しかし、この階層でないならこのダンジョンでは見つからないかもな」

「えっ!?どうしてですか?もっと深い階層なら……」

「確かに深い階層の採掘場があるかもしれんが、世間で言われているのが10階層が最深層なんだろ?」

「あっ……」

「となれば、後は9階層と10階層だけだからな……この内どちらかがフィールドエリアならオリハルコン鉱石が採れる可能性があるかもしれんが、その可能性は低いと思う」

「た、確かに」

「まぁ、でも俺には錬金術があるからそう悲観する事もないさ」

「どういう事ですか?」

「今はまだレベルが足りないから合成できないが、レベルが上がればオリハルコンを作れるようになると思うからな」

「ご主人様凄いです!」

 錬金術は錬成、合成、分解、抽出の複合スキルだ。その為、合成は素材を合体させる事で上位素材を作れるのである。順当にいけば、ミスリルを合成すればアダマンタイトが作れる為、アダマンタイト同士を合成すればオリハルコンが作れると思っていた。
 ただし、ショウの心配事はどれだけの量が作れるかが未知数だった。

「それより、ここは属性石がよく採れるな」

「本当ですね」

 オアネドもオリハルコンが見つからず落ち込んでいたが、属性石がいっぱい採れて喜んでいた。
 属性石の需要はありとあらゆる場所で用いられ、需要が無くなることはない。
 光属性の魔石は、町の街灯に用いられ暗い夜道を照らし犯罪の抑止力となる。また、火属性の魔石は台所で飯炊きに使われたり、暖房に使用されたりもする。こうした日常生活に使われたりするが、武器や防具の素材としても使用され、属性石はあればあるだけ取り引きされるアイテムである。

「ここは属性石の宝庫だな」

「そうですね」

 しかし、この属性石はショウ達がさらなる成長をするためのアイテムだとは、この時誰も思ってもいなかったのだ。
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