自分で摘便した話

がぶ

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序章

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12月某日

それは急に起こった。便秘だ。

自慢であるが私は毎朝快腸なのだ。
その私が便秘?ありえない。

しかしそいつは確かに私の肛門付近に鎮座していた。
硬い。
ずっと尻に爆弾を抱えているようだ。

ネットで調べてみる。
便秘、出ない、肛門付近にある
そこで出てきた結果は直腸瘤(ちょくちょうりゅう)というものだった。

直腸と膣の間にある壁が弱くなり、直腸がポケット状にふくらんできて、膣から飛び出してくる状態のこと。
直腸と腟の間にある組織が弱くなる原因としては、加齢や出産、排便時のいきみなどが考えられています。と。

私は言うほど加齢でもないし、出産経験もない、ということは排便時のいきみのせいか…。
これは、病院に行った方が良いのか?

何を隠そう私は大の病院嫌い。

そんなわけで直腸瘤をもう少し調べた私は
「うん、やっぱり自分には言うほど当てはまらないな!ただの硬い便秘便秘!」
と無理矢理言い聞かせ、その事実から目を逸らしたのである。

まさか、直腸瘤よりも恐ろしい真実が牙をむいているとは露も知らずに…。


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