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銀髪と緋色の瞳の聖女と仲間達
“火炎喰らい”ポーンビッグ ※主人公視点
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フィル君とガルフォンは馬の手綱を引っ張り、
「リリィ止まって」
「クロウ!」
フィル君の白馬•リリィと、ガルフォンの黒い馬•クロウは指示に従い、その場に留まる。
ティティが乗るフゥもキキッとブレーキをかけて砂埃が舞う。
ブッヒッ、ブッヒヒッ!
ブッゴ、ブブッゴ!
ブッブー、ブッヒー!
10匹のポーンピッグの群れが全速力で私達を目指して駆けて、その瞳は恐ろしいほど鋭く、私を見据えていた。
「あー、避けてくれねぇかなぁ」
「ボク達が目前に…迫ってる…魔物に?」
「無理だよなぁ」
「…それに」
ティティは双剣を構えながら、チラッと私を見る。その視線の意味が分からず、なんだろうと思っていると、
「ガルフォン」
「なんだぁ?」
「ハルを頼みます」
「防御《ガード》しか出来ねぇぞ」
「十分です」
フィル君のその言葉とほぼ同時に、私の身体は優しい風に包まれ、ふわっと浮かび上がり、ガルフォンの隣へ地面に着地する。
「フィル君っ!」
「ハル、絶対に近づかないで。それと火属性魔法は使わないこと。いいね」
フィル君は私にリリィの手綱を託す。私は訳が分からず、ただ頷くことしか出来ない。
頷きを確認したフィル君はテレポートでポーンビッグの30メートル程前まで移動する。
フゥがティティを乗せたまま、上空を飛ぶように駆け上がる。
「飛んだっ!?」
私が千年前のクゥになかった"幻狼"の能力に戸惑っていると、ティティとフゥはフィル君の右上へ、浮遊したまま留まる。
そういえばルティルナの都で魔物が出現した時、ティティとフゥは上空から降りてきた。あれは飛んでいたの。
ポーンビッグは息を吸い込み、息を止め、
ブォォゴォォォォッ!ゴォゴォゴォォ!!
ゴッゴォーー!ゴオゥゴオゥゴォォォ!!
口から膨大な火炎をフィル君とティティをめがけて吹き出す。
「危ないっ!」
私がふたりの元を走り出そうとした時、ガシッとガルフォンに腕を捕まれ、阻まれる。
「ガルフォン、ふたりがっ!離して!?」
「大丈夫だって、落ち着け」
「なっ」
「なにが落ち着けよっ!」そう叫ぼうとした時、フィル君とティティの頭上へ降り注いだ火炎は水の盾と氷の膜で塞がれた。
フィル君の水の盾が消滅すると、水飛沫が広がり火炎を消化していく。
氷の膜が砕けて氷柱《つらら》になり、ティティの右手に集まった。多数の氷柱がポーンビッグに降り注ぎ、4匹のポーンビッグを貫く。
「え、ええ」
私がフィル君とティティの強さに唖然としてると、
ブブッ!ブブッ!
ブゴォ!ブゴォ!
残った6匹のポーンビッグは警戒を強め、息を吸い込み、消化しきれなかった火炎を、
「喰らった」
「ま、そーなるな」
「どういうこと??」
千年前はなかったポーンビッグの行動に私の頭が混乱する。
「説明してぇが、そんな暇なさそうだぞ」
「こっちに向かって来る!」
私は右手に装備した小手から杖を取り出して、魔法を使う準備をする。
「嬢ちゃん、火属性魔法は使うな。あと、近づくなよ。喰われる」
ガルフォンはリリィとクロウを視覚阻害の空間で覆って、2頭が興奮して、暴走しないようポーンビッグを見えなくした。そのお陰か2頭はほのぼのとして、地面から生えてる草を食べだした。
喰われる?なにが?
逆に私はガルフォンの説明にクエスチョンマークを抱えるばかりだ。
「あと、俺。魔法スキル持ってねぇから、攻撃は任せる。サポートはしっかりするから安心しろ!」
ガルフォンは私の周りに防御の空間を幾重も張り巡らす。
さすがに多すぎない!?
ポーンビッグが息を吸い込み、先程放った火炎より強大化した火炎を私に向かって放つ。
「っ!」
私は土属性の魔法で、土石の巨大熊で強大化火炎をガードする。ポーンビッグはまた強大化火炎を喰らい、さらに強大化して吹き出す。
喰らう度に、炎の強さが増してる?
それにさっきから私ばかり狙われてる?
地面から巨大な口を開けた泥のカバが3匹のポーンビッグを飲み込む。
残り3匹。
大口を開けた3匹のポーンビッグが私に喰らいつこうとして、ガルフォンの空間に阻まれる。その眼が獲物を狙ってるようで、私の脳裏にひとつの答えがでた。
「私を喰らおうとしてる」
「せーかいだなぁ」
「どうしてっ!?」
ポーンビッグは肉食で人間も食べるけど、どうして私を優先して、喰らおうとしているの?私とみんなの違いはなに??
『火属性魔法は使わないこと』
『火属性魔法は使うな』
フィル君とガルフォンの忠告を思い出す。
火炎を喰らって強さを増すポーンビッグと、私だけ火属性の魔法スキルを持ってる。
「火属性の人間が狙われてる!」
「"火炎喰らい"ポーンビッグ」
「"火炎喰らい"?」
「こいつの現在の正式名称さ。3年前に魔物が急激に進化して、昔と生態ががらりと変わった」
「…3年前【魔王】の"封印"が弱まったときから?」
「……そーだよ。ポーンビッグは火属性の魔物や魔法スキルを持つ人間を喰らって、強さを増す」
ダンッと私の頭上の幾重もはられた空間へフィル君がテレポートして、3本の水の剣が3匹のポーンビッグを切り裂く。
「はぁはぁ、ガルフォン。周辺にポーンビッグか"土壌喰らい"は居ますか?」
「ん、ちょっと待ってろ」
ガルフォンが"感知•探索"のスキルを使用して、瞳が青く輝く。
「安心しろ。無害な『プリティラビット』や『スライムキャット』ぐらいしかいねーよ」
「はぁ、そう…ですか。ハル、怪我はありませんか?」
「怪我は…ないよ」
「そうですか。良かった」
汗だくのフィン君は安堵したように私を見つめ微笑む。
「リリィ止まって」
「クロウ!」
フィル君の白馬•リリィと、ガルフォンの黒い馬•クロウは指示に従い、その場に留まる。
ティティが乗るフゥもキキッとブレーキをかけて砂埃が舞う。
ブッヒッ、ブッヒヒッ!
ブッゴ、ブブッゴ!
ブッブー、ブッヒー!
10匹のポーンピッグの群れが全速力で私達を目指して駆けて、その瞳は恐ろしいほど鋭く、私を見据えていた。
「あー、避けてくれねぇかなぁ」
「ボク達が目前に…迫ってる…魔物に?」
「無理だよなぁ」
「…それに」
ティティは双剣を構えながら、チラッと私を見る。その視線の意味が分からず、なんだろうと思っていると、
「ガルフォン」
「なんだぁ?」
「ハルを頼みます」
「防御《ガード》しか出来ねぇぞ」
「十分です」
フィル君のその言葉とほぼ同時に、私の身体は優しい風に包まれ、ふわっと浮かび上がり、ガルフォンの隣へ地面に着地する。
「フィル君っ!」
「ハル、絶対に近づかないで。それと火属性魔法は使わないこと。いいね」
フィル君は私にリリィの手綱を託す。私は訳が分からず、ただ頷くことしか出来ない。
頷きを確認したフィル君はテレポートでポーンビッグの30メートル程前まで移動する。
フゥがティティを乗せたまま、上空を飛ぶように駆け上がる。
「飛んだっ!?」
私が千年前のクゥになかった"幻狼"の能力に戸惑っていると、ティティとフゥはフィル君の右上へ、浮遊したまま留まる。
そういえばルティルナの都で魔物が出現した時、ティティとフゥは上空から降りてきた。あれは飛んでいたの。
ポーンビッグは息を吸い込み、息を止め、
ブォォゴォォォォッ!ゴォゴォゴォォ!!
ゴッゴォーー!ゴオゥゴオゥゴォォォ!!
口から膨大な火炎をフィル君とティティをめがけて吹き出す。
「危ないっ!」
私がふたりの元を走り出そうとした時、ガシッとガルフォンに腕を捕まれ、阻まれる。
「ガルフォン、ふたりがっ!離して!?」
「大丈夫だって、落ち着け」
「なっ」
「なにが落ち着けよっ!」そう叫ぼうとした時、フィル君とティティの頭上へ降り注いだ火炎は水の盾と氷の膜で塞がれた。
フィル君の水の盾が消滅すると、水飛沫が広がり火炎を消化していく。
氷の膜が砕けて氷柱《つらら》になり、ティティの右手に集まった。多数の氷柱がポーンビッグに降り注ぎ、4匹のポーンビッグを貫く。
「え、ええ」
私がフィル君とティティの強さに唖然としてると、
ブブッ!ブブッ!
ブゴォ!ブゴォ!
残った6匹のポーンビッグは警戒を強め、息を吸い込み、消化しきれなかった火炎を、
「喰らった」
「ま、そーなるな」
「どういうこと??」
千年前はなかったポーンビッグの行動に私の頭が混乱する。
「説明してぇが、そんな暇なさそうだぞ」
「こっちに向かって来る!」
私は右手に装備した小手から杖を取り出して、魔法を使う準備をする。
「嬢ちゃん、火属性魔法は使うな。あと、近づくなよ。喰われる」
ガルフォンはリリィとクロウを視覚阻害の空間で覆って、2頭が興奮して、暴走しないようポーンビッグを見えなくした。そのお陰か2頭はほのぼのとして、地面から生えてる草を食べだした。
喰われる?なにが?
逆に私はガルフォンの説明にクエスチョンマークを抱えるばかりだ。
「あと、俺。魔法スキル持ってねぇから、攻撃は任せる。サポートはしっかりするから安心しろ!」
ガルフォンは私の周りに防御の空間を幾重も張り巡らす。
さすがに多すぎない!?
ポーンビッグが息を吸い込み、先程放った火炎より強大化した火炎を私に向かって放つ。
「っ!」
私は土属性の魔法で、土石の巨大熊で強大化火炎をガードする。ポーンビッグはまた強大化火炎を喰らい、さらに強大化して吹き出す。
喰らう度に、炎の強さが増してる?
それにさっきから私ばかり狙われてる?
地面から巨大な口を開けた泥のカバが3匹のポーンビッグを飲み込む。
残り3匹。
大口を開けた3匹のポーンビッグが私に喰らいつこうとして、ガルフォンの空間に阻まれる。その眼が獲物を狙ってるようで、私の脳裏にひとつの答えがでた。
「私を喰らおうとしてる」
「せーかいだなぁ」
「どうしてっ!?」
ポーンビッグは肉食で人間も食べるけど、どうして私を優先して、喰らおうとしているの?私とみんなの違いはなに??
『火属性魔法は使わないこと』
『火属性魔法は使うな』
フィル君とガルフォンの忠告を思い出す。
火炎を喰らって強さを増すポーンビッグと、私だけ火属性の魔法スキルを持ってる。
「火属性の人間が狙われてる!」
「"火炎喰らい"ポーンビッグ」
「"火炎喰らい"?」
「こいつの現在の正式名称さ。3年前に魔物が急激に進化して、昔と生態ががらりと変わった」
「…3年前【魔王】の"封印"が弱まったときから?」
「……そーだよ。ポーンビッグは火属性の魔物や魔法スキルを持つ人間を喰らって、強さを増す」
ダンッと私の頭上の幾重もはられた空間へフィル君がテレポートして、3本の水の剣が3匹のポーンビッグを切り裂く。
「はぁはぁ、ガルフォン。周辺にポーンビッグか"土壌喰らい"は居ますか?」
「ん、ちょっと待ってろ」
ガルフォンが"感知•探索"のスキルを使用して、瞳が青く輝く。
「安心しろ。無害な『プリティラビット』や『スライムキャット』ぐらいしかいねーよ」
「はぁ、そう…ですか。ハル、怪我はありませんか?」
「怪我は…ないよ」
「そうですか。良かった」
汗だくのフィン君は安堵したように私を見つめ微笑む。
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