ニート息子の言霊録~信じるしかないじゃん、だって家族だもん~

かねい彪子

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*N21 フレグランス

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今年の春にN21の妹が大学生になった。
妹のことはS18(シスター18歳)としよう。

県外で一人暮らしを始めるS18に対して、N21は真剣にいくつかのアドバイスをしていた。



N21「いいか、S18、重要なのは部屋の中のフレグランスだ。ほんと、これ大事だから。俺が一人暮らしの時に使ってたルームフレグランス、まじいいから教える?」

H48 (ああ、あのフラワーブーケみたいな香りでスティックに大きな花がついてるオサレなやつね)

S18「あ、いいっす。大丈夫っす」

N21「えー、マジであれいいのに。お前、本当にフレグランスは大事よ?」


そんなこんなで、春になってS18は生まれ育った田舎とは比較にならない大都会のワンルームへ。
S18とH48は引っ越し作業。家具の組み立てや連日の買い物。(N21は実家で留守番)
大きな作業がほぼ終わり、こまごまとした雑貨を買い足していると、S18が「あ、ルームフレグランス買おっと」と。あれ?N21にはそっけなかったけどやっぱり必要なのか、意外!と思いながらもやはり兄妹なんだな、微笑ましいなと思ったり。
いざ売り場へ。そうしたらなんと、驚いたことにFrancfranc(フランフラン)も無印良品もフレグランスコーナーに人がわんさかいるではないですか。そう、大学生くらいの年の頃の男女がたくさん。商品も売り切れ続出なのです。
結局、数軒回って気に入った物を購入し新生活の部屋に。H48が家に帰るまでの数日間、一人暮らしへの期待よりも不安が大きくなってきた様子も見られたS18だけど「この香り、落ち着くよね」と何度も口にした。H48が帰る頃にはそれはS18の新生活を象徴する香りとなって、離れている今でもS18を想う時に思い出されるアイテムになっている。

N21の言った意味がなんとなく分かった出来事だった。
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