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知人の彼女

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 彼女は自虐が多い。

彼女は自己批判をする時、そうでなければいけないかのようにいう。

自分が碌でもない人間で、生きる価値のない人間でなければいけないかのように。

もし自己肯定をしたら死んでしまうのだろうか、と心配になる。

彼女は今日も自虐を繰り返す。

肯定しろとは言わない。

せめて、自分を傷つけなければいけない理由をききたい。

いつかは、ききたい。
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