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バグなのか?

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声のする方へと振り返り、お互いの視線が合う。飴色の髪をした緑色の瞳の20代前半だと思われる男性店員さんが立っていた。

「っ…」

ん?店員さんの様子がおかしい。

「あの…」

声をかけても店員さんは動かず、フリーズしているようだ。バグったのか?

目の前で手を振ってみても動かないNPC…
まぁサービス開始したばかりだからこういう事もあるよなと思いつつ、人型のNPCとの会話は初めてなので緊張するけども、再び声をかけてみた。

「大丈夫ですか?」

再び声をかけてみると、フリーズしていた店員さんはハッとしたように、

「すいません。あまりにも美しいので見惚れていました」と少し頬を染めながら微笑んできた。

まさかの発言にこっちがフリーズしそうになる。今時のAIは口が上手いんだな。


「本日はどのような商品をお求めですか?」

気を取り直したように訪ねてくる店員に対し、


「耳飾りや首飾りがどのようなものがあるのか見に来たのですけど。似合うかどうか鏡を見て確認したいのですが…鏡はどこにありますか?」

あまり話すのが得意な方ではないので、目線をちょっと下げながら早口で一気に喋った。

「あっすみません。鏡がOFFになっていたみたいですね。すぐに起動します」

店員さんは、近くにあった耳飾りの台の上に行き、手のひらサイズほどの大きさの黒いモニターらしきものに触れた。

モニターらしきものが瞬時に鏡のようになり店員さんの指を反射しだす。

「どうぞ」

「ありがとうございます」

頭を軽く下げながら鏡の前へと進んだ。



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