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テンペトゥス・ノクテム
手に入れた久しぶりの日常
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「やりましたわ!!」
今日の授業の精密魔法訓練の結果を見て喜びの声を上げる。
「わ!負けました!さっすがレヴィアナさんですね!」
「ちょっと!ナタリー!手抜いていませんでしょうね?」
あれから2日間ナタリーは休んでから学校に戻ってきた。
セオドア先生のことがうれしくて半ば無理やり祝勝会に誘ってしまい体調を崩してしまったのかと心配したけど、急激に体を回復させた後遺症とナタリーから聞いてほっと胸をなでおろした。
久しぶりに会うナタリーはやっぱり復帰したばっかりだからか少しやつれているようではあったが、いつものように楽しそうに笑いながらじゃれついてきた。
「そんなことしないですって。今日は完敗です」
「ついにナタリーがトップの座から陥落するときが来るとはなー」
「そういうノーランさんもついにトップ5入りじゃないですかー!」
「いーや、俺様がノーランより下なんて絶対納得がいかねぇ……!放課後もう一回だもう一回!」
「そりゃお前……魔力使い果たしてたんだからコントロールくらい狂うだろうよ」
「どんなコンディションだって俺様は……」
ぶつぶつとイグニスが呟く。
「でも本当にレヴィアナさんすごいですねー。それにマリウスさんにも抜かれてしまいそうですしお二人の成長は本当にすごいです」
「ナタリーだってまだ本調子じゃないだろう?」
「そんなことないですよー」
「うん、マリウスの言う通りですわね!ナタリー!今度もまけないですわよ!」
「……えへへ、今度、ですね。はい、今度!今度は負けません!なんて言ったって私には師匠仕込みの魔法がありますからね!」
ナタリーが気合を入れて、腕をまくる。
「ん?あれ?そんなリボンつけていましたかしら?」
腕をまくると、右手首に紫色のリボンが巻かれているのが目に入る。
「えー?あー、これはですねー。なんかつけてると落ち着くんですよね」
そう言ってえへへとはにかむ。
「そのリボンも似合ってますわね」
「ナタリーさんはリボンに会いますからね」
「あ、アリシアさん。ありがとうございます」
「今日の放課後なんですけど……」
こんな風にワイワイ騒ぎながら学校を移動するのも本当に久しぶりな気がする。
「あ、イグニス様だ!イグニス様!また今度放課後の魔法訓練会してくださいよー!」
「私も!私も!こないだ教わった無詠唱魔法、すこーしだけですけどできるようになったんですよ!」
「おー、今度なー」
「キャー!絶対ですよ!」
校舎内をぞろぞろ歩いているとすれ違う生徒から次々に声をかけられる。
「あーずるいー!私も!私も相手してください!!」
「アリシアはもう俺様が教えることもねーだろ」
「もー!そんなこと言うイグニスさん嫌いです!いいですよー!マリウスさんとかセシルさんに教えてもらいますから!」
アリシアもすっかり元気になっていつもの調子に戻っていた。テンペトゥス・ノクテムと戦っていた時はあんなにりりしくてかっこよかったのに今はこんなにかわいらしく微笑んでいるギャップがたまらない。
「アリシアさーん!今ちょっと時間平気?」
「あ、レオナ。どうしたの?」
「ちょっと花飾りの全然準備進んでなくって……。ちょっと手伝ってもらって良い?」
「もちろんいいわよ」
「ありがと!ほんっとに助かるよ!」
「わたくしも手伝いましょうか?」
学校は気づけば2週間後に迫った舞踏会の準備で大忙しだった。
テンペトゥス・ノクテムの訓練に多くの生徒が時間を割いていた結果、授業の空き時間はこういった準備に費やす時間になっていた。
「んー……ほら、レヴィアナさんは……、前手伝ってもらいましたし……。あ、あとマリウスさんもお願いできますか?」
そんなやり取りがあり、アリシアとマリウスはあっという間に連れ去られて行ってしまった。
「まったく失礼してしまいますわよね!」
「まぁ、その、レヴィアナさんは……、あ、レヴィアナさんにはきっと花飾りづくりなんて役不足だと思われたんですよ」
「ナタリー?そんな安い気づかいは不要ですわよ!」
テンペトゥス・ノクテムとの戦いに頭がいっぱいだった私は、以前花飾りを作る作業員として呼びだされた際に満足に花飾りを作ることができず、それどころか指示通りのものを作れず材料を無駄にしてしまっていた。
あれは、テンペトゥス・ノクテムとの戦いに向けて頭がいっぱいだったからだ。決して私の手先が不器用だからということではない。絶対に。
結局生徒会メンバーは次々にあちこちから召集の声がかかり、なんだかナタリーと2人で残り物のようになってしまった。
「はぁ……。折角ですし放課後どこに行くかの相談でもしてしまいましょうか」
「いいですね!それ」
下手に校舎内をうろついてナタリーもつれていかれてしまったらいよいよ本当に一人きりの手持ち無沙汰になってしまう。
どこにしたものかと思っていたら、ナタリーも察してくれたのか、ナタリーから「あ、じゃあ飲み物もって旧魔法訓練場に行きませんか?」と提案してくれた。
校舎内はどこを歩いても笑顔の生徒であふれている。
あれだけの戦いの後だというのに、生徒たちはもう以前と全く変わらず笑っている。
そんな生徒を見ていると思わず顔がほころんでしまう。本当にこの空間を守ることができてよかった。
「お、レヴィじゃないか」
「お父様!」
旧魔法訓練場に向かう途中で、ナディア先生の像の前でたたずんでいるお父様と遭遇する。
「もう、こんなところでサボってるんですの?ナディア先生はいつもお忙しそうにしていましたわよ」
「ははは、こりゃ手厳しい。だからこうしてそのナディア先生の像の前でナディア先生に想いを馳せているんじゃないか」
「もう!またそんな調子の良い事言って!」
結局あの後お父様はナディア先生に代わって学校を学園長になった。
もともとナディア先生と一緒にこの学園を作った三賢者の一人ということで誰からも反対意見はでず、すんなり決まった。
私も異論があったわけではなかったけど、それでもなんというか自分の父親がこうして偉い立場にいることになんだか不思議な気持ちになっていた。
「ナタリーちゃんもお久しぶり。ちゃんと挨拶するのは夏休み遊びに来てくれた時以来かな?」
「はい!お久しぶりです。あの時は突然お邪魔してしまってすみません」
「いやいや、とても楽しい時間だったよ。これからもまたいつでも遊びに来ていいからね」
「ありがとうございます!」
でもお父様じゃないけど、本当にナディア先生には感謝しても感謝しきれない。
ナディア先生がいなければ、こうしてみんなでのんきに話をすることもなくて、みんなで笑顔で舞踏会に向けての準備なんてすることはできなかった。
「責任を感じるんじゃないよ」
お父様が横に来ていつもより少しだけまじめなトーンでそっと呟く。
「え?」
「ナディアはお前に感謝してたよ。テンペトゥス・ノクテムが来るのを教えてくれて助かったって」
「でも……私は……」
「ナディアこそお前に謝らないとなってさ。『直接お礼を言えなくて申し訳ありません。でも、あの時レヴィアナさんが来てくれたおかげで私はちゃんと役目を全うすることができました。本当に感謝しています』。そう言って目を閉じたよ」
ナディア先生の像は優しくほほ笑んでいるように見えた。
「だーかーらー」
「ひゃっ!?」
「そんな顔しなさんな」
お父様は私の頭を豪快にわしゃわしゃと撫でる。
「うん……わかってますわ。ありがとうお父様」
目を閉じて手を合わせて改めてナディア先生の像に頭を下げる。
「ほーら、ナタリーちゃんも」
「ちょ、ちょっと、アルドリックさん」
「ナタリーちゃんも心配しなさんなって。大人が子供たちを守っただけなんだから。何も気にすることはないよ」
「……はい、そう、……ですよね」
「うん、そういうこと」
ナタリーは下をうつむいてお父様にされるがままになっていた。
「ちょっとお父様!ナタリーの髪の毛が乱れるじゃないですの!ほら!離れて離れて!」
「ははは、すまないね」
お父様の手を無理やりどかしナタリーをお父様から引きはがす。
「まったく……。こんなデリカシーのない方は放っておいて行きましょう」
ナタリーの手を取る。
「え?あ、はい!」
「ナタリーちゃん。今度、そうだな、学校を卒業したらアイザリウムも一緒にご飯を食べよう。あのひねくれものが師匠でナタリーちゃんみたいな素直な子が育ったなんていまだに信じられないからね」
「卒業……」
「そうですわよ!お父様とナディア先生が一緒に冒険していた仲だったなんて全然知りませんでしたわ!わたくしもその食事会混ぜてくださいまし!」
「もちろん」
「……そうですね。私も昔の師匠のお話も聞いてみたいです」
「うん、約束だよー」
そういってお父様は手をひらひらと振りながら学校のほうへと戻っていく。
「じゃ、行きましょうか!」
私もナタリーの手を引きながら旧魔法訓練場に向かっていった。
今日の授業の精密魔法訓練の結果を見て喜びの声を上げる。
「わ!負けました!さっすがレヴィアナさんですね!」
「ちょっと!ナタリー!手抜いていませんでしょうね?」
あれから2日間ナタリーは休んでから学校に戻ってきた。
セオドア先生のことがうれしくて半ば無理やり祝勝会に誘ってしまい体調を崩してしまったのかと心配したけど、急激に体を回復させた後遺症とナタリーから聞いてほっと胸をなでおろした。
久しぶりに会うナタリーはやっぱり復帰したばっかりだからか少しやつれているようではあったが、いつものように楽しそうに笑いながらじゃれついてきた。
「そんなことしないですって。今日は完敗です」
「ついにナタリーがトップの座から陥落するときが来るとはなー」
「そういうノーランさんもついにトップ5入りじゃないですかー!」
「いーや、俺様がノーランより下なんて絶対納得がいかねぇ……!放課後もう一回だもう一回!」
「そりゃお前……魔力使い果たしてたんだからコントロールくらい狂うだろうよ」
「どんなコンディションだって俺様は……」
ぶつぶつとイグニスが呟く。
「でも本当にレヴィアナさんすごいですねー。それにマリウスさんにも抜かれてしまいそうですしお二人の成長は本当にすごいです」
「ナタリーだってまだ本調子じゃないだろう?」
「そんなことないですよー」
「うん、マリウスの言う通りですわね!ナタリー!今度もまけないですわよ!」
「……えへへ、今度、ですね。はい、今度!今度は負けません!なんて言ったって私には師匠仕込みの魔法がありますからね!」
ナタリーが気合を入れて、腕をまくる。
「ん?あれ?そんなリボンつけていましたかしら?」
腕をまくると、右手首に紫色のリボンが巻かれているのが目に入る。
「えー?あー、これはですねー。なんかつけてると落ち着くんですよね」
そう言ってえへへとはにかむ。
「そのリボンも似合ってますわね」
「ナタリーさんはリボンに会いますからね」
「あ、アリシアさん。ありがとうございます」
「今日の放課後なんですけど……」
こんな風にワイワイ騒ぎながら学校を移動するのも本当に久しぶりな気がする。
「あ、イグニス様だ!イグニス様!また今度放課後の魔法訓練会してくださいよー!」
「私も!私も!こないだ教わった無詠唱魔法、すこーしだけですけどできるようになったんですよ!」
「おー、今度なー」
「キャー!絶対ですよ!」
校舎内をぞろぞろ歩いているとすれ違う生徒から次々に声をかけられる。
「あーずるいー!私も!私も相手してください!!」
「アリシアはもう俺様が教えることもねーだろ」
「もー!そんなこと言うイグニスさん嫌いです!いいですよー!マリウスさんとかセシルさんに教えてもらいますから!」
アリシアもすっかり元気になっていつもの調子に戻っていた。テンペトゥス・ノクテムと戦っていた時はあんなにりりしくてかっこよかったのに今はこんなにかわいらしく微笑んでいるギャップがたまらない。
「アリシアさーん!今ちょっと時間平気?」
「あ、レオナ。どうしたの?」
「ちょっと花飾りの全然準備進んでなくって……。ちょっと手伝ってもらって良い?」
「もちろんいいわよ」
「ありがと!ほんっとに助かるよ!」
「わたくしも手伝いましょうか?」
学校は気づけば2週間後に迫った舞踏会の準備で大忙しだった。
テンペトゥス・ノクテムの訓練に多くの生徒が時間を割いていた結果、授業の空き時間はこういった準備に費やす時間になっていた。
「んー……ほら、レヴィアナさんは……、前手伝ってもらいましたし……。あ、あとマリウスさんもお願いできますか?」
そんなやり取りがあり、アリシアとマリウスはあっという間に連れ去られて行ってしまった。
「まったく失礼してしまいますわよね!」
「まぁ、その、レヴィアナさんは……、あ、レヴィアナさんにはきっと花飾りづくりなんて役不足だと思われたんですよ」
「ナタリー?そんな安い気づかいは不要ですわよ!」
テンペトゥス・ノクテムとの戦いに頭がいっぱいだった私は、以前花飾りを作る作業員として呼びだされた際に満足に花飾りを作ることができず、それどころか指示通りのものを作れず材料を無駄にしてしまっていた。
あれは、テンペトゥス・ノクテムとの戦いに向けて頭がいっぱいだったからだ。決して私の手先が不器用だからということではない。絶対に。
結局生徒会メンバーは次々にあちこちから召集の声がかかり、なんだかナタリーと2人で残り物のようになってしまった。
「はぁ……。折角ですし放課後どこに行くかの相談でもしてしまいましょうか」
「いいですね!それ」
下手に校舎内をうろついてナタリーもつれていかれてしまったらいよいよ本当に一人きりの手持ち無沙汰になってしまう。
どこにしたものかと思っていたら、ナタリーも察してくれたのか、ナタリーから「あ、じゃあ飲み物もって旧魔法訓練場に行きませんか?」と提案してくれた。
校舎内はどこを歩いても笑顔の生徒であふれている。
あれだけの戦いの後だというのに、生徒たちはもう以前と全く変わらず笑っている。
そんな生徒を見ていると思わず顔がほころんでしまう。本当にこの空間を守ることができてよかった。
「お、レヴィじゃないか」
「お父様!」
旧魔法訓練場に向かう途中で、ナディア先生の像の前でたたずんでいるお父様と遭遇する。
「もう、こんなところでサボってるんですの?ナディア先生はいつもお忙しそうにしていましたわよ」
「ははは、こりゃ手厳しい。だからこうしてそのナディア先生の像の前でナディア先生に想いを馳せているんじゃないか」
「もう!またそんな調子の良い事言って!」
結局あの後お父様はナディア先生に代わって学校を学園長になった。
もともとナディア先生と一緒にこの学園を作った三賢者の一人ということで誰からも反対意見はでず、すんなり決まった。
私も異論があったわけではなかったけど、それでもなんというか自分の父親がこうして偉い立場にいることになんだか不思議な気持ちになっていた。
「ナタリーちゃんもお久しぶり。ちゃんと挨拶するのは夏休み遊びに来てくれた時以来かな?」
「はい!お久しぶりです。あの時は突然お邪魔してしまってすみません」
「いやいや、とても楽しい時間だったよ。これからもまたいつでも遊びに来ていいからね」
「ありがとうございます!」
でもお父様じゃないけど、本当にナディア先生には感謝しても感謝しきれない。
ナディア先生がいなければ、こうしてみんなでのんきに話をすることもなくて、みんなで笑顔で舞踏会に向けての準備なんてすることはできなかった。
「責任を感じるんじゃないよ」
お父様が横に来ていつもより少しだけまじめなトーンでそっと呟く。
「え?」
「ナディアはお前に感謝してたよ。テンペトゥス・ノクテムが来るのを教えてくれて助かったって」
「でも……私は……」
「ナディアこそお前に謝らないとなってさ。『直接お礼を言えなくて申し訳ありません。でも、あの時レヴィアナさんが来てくれたおかげで私はちゃんと役目を全うすることができました。本当に感謝しています』。そう言って目を閉じたよ」
ナディア先生の像は優しくほほ笑んでいるように見えた。
「だーかーらー」
「ひゃっ!?」
「そんな顔しなさんな」
お父様は私の頭を豪快にわしゃわしゃと撫でる。
「うん……わかってますわ。ありがとうお父様」
目を閉じて手を合わせて改めてナディア先生の像に頭を下げる。
「ほーら、ナタリーちゃんも」
「ちょ、ちょっと、アルドリックさん」
「ナタリーちゃんも心配しなさんなって。大人が子供たちを守っただけなんだから。何も気にすることはないよ」
「……はい、そう、……ですよね」
「うん、そういうこと」
ナタリーは下をうつむいてお父様にされるがままになっていた。
「ちょっとお父様!ナタリーの髪の毛が乱れるじゃないですの!ほら!離れて離れて!」
「ははは、すまないね」
お父様の手を無理やりどかしナタリーをお父様から引きはがす。
「まったく……。こんなデリカシーのない方は放っておいて行きましょう」
ナタリーの手を取る。
「え?あ、はい!」
「ナタリーちゃん。今度、そうだな、学校を卒業したらアイザリウムも一緒にご飯を食べよう。あのひねくれものが師匠でナタリーちゃんみたいな素直な子が育ったなんていまだに信じられないからね」
「卒業……」
「そうですわよ!お父様とナディア先生が一緒に冒険していた仲だったなんて全然知りませんでしたわ!わたくしもその食事会混ぜてくださいまし!」
「もちろん」
「……そうですね。私も昔の師匠のお話も聞いてみたいです」
「うん、約束だよー」
そういってお父様は手をひらひらと振りながら学校のほうへと戻っていく。
「じゃ、行きましょうか!」
私もナタリーの手を引きながら旧魔法訓練場に向かっていった。
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