133 / 143
物語の終わり、創造の始まり
柚季 vs 実紗希_3
しおりを挟む
「なんだこれ……外れない?」
実紗希がネックレスに触れようとするが、その手はむなしく空を切る。
「はぁ……やっぱり知らないのね。まぁ実紗希はやりこみとかしないもんね」
立ち上がり少し距離をとる。
「それは『ディヴァイン・ディザイア』。まぁ、難易度を上げるための縛りプレイ用のアイテムね」
「ディヴァイン……?」
「えぇ、モンスターの森で大量のモンスターを一度に倒すと手に入るの。ちなみにこのアイテムを付けている状態だと、バッドエンドの種類も増えるし、戦闘でもゲームオーバーになれるわ」
「なんだよそれ。こんなアイテム……」
「知らないでしょうね。この世界には実紗希も知らないことがたくさんあるのよ」
実紗希が不可解そうにこちらを見る。私は構わず続ける。
「そう、この世界には知らないことがたくさんある。確かにこの世界は創られた世界よ。あなたも私ももう現実世界で死んでいるし、この世界もゲームの中なのは間違いない。……でもね、そうは言ってもやっぱりみんなの事、登場人物だなんて思えないわ」
「……」
「みんな、一生懸命生きているわ。あの人たちも、私も、そしてあなたも」
私は実紗希をまっすぐに見て言った。
「……この世界に先がないとしてもか?」
「……うん、もちろん。だから、思いっきり遊ぼう?この世界をめいっぱい楽しもう」
私は笑顔で実紗希に手を差し出す。
「ほら、昔話したじゃない。一緒にセレスティアル・ラブ・クロニクルに行けたらいいねーって。魔法使って、それで目立って私はイグニスを、実紗希はマリウスを振り向かそうって」
「あぁ……」
「ま、お互い無理になっちゃったけど。でも、まだこの世界を楽しめるよ!だって私たち」
私は実紗希に笑いかける。
「まだ何も知らないこの世界で、生きてるんだよ?」
「……そうだな」
実紗希が私の手を取り立ち上がる。
「なぁ、柚季」
「なに?」
「このネックレスつけてると、お前の攻撃もちゃんと当たるんだよな?」
「……多分?」
実紗希は少し笑って、私を見た。
「なぁ柚季、俺と勝負してくれないか?」
「……そのネックレスをつけてるのに悪役令嬢の私に勝てると思ってるの?」
「あぁ、もちろんだ。俺はヒロインだからね。デコヒーレンスはきちんと解消しておかないと」
実紗希が投げ捨てたラディアント・エテルナを拾い上げ私に向かって構える。
「いいよ。受けて立つわ」
今までのような、どこか追い詰められたような実紗希ではなく、自信に満ちた、それでいて楽しそうな目をした実紗希だった。
「気を付けろよ。ディヴィニティ・エンブレイスはもう無いけど、この魔法は直撃したら簡単にお前なんて消し飛ばすからな」
「ありがとう。そっちこそもう勝手に魔法が避けてくれたりはしないわよ」
実紗希が楽しそうに笑う。私も全開で魔法陣を展開する。
「天命に選ばれし炎の使者よ、我が指示に従え、不滅の光で罪を焼き払え――――」
「雷の王座に君臨する嵐よ、我が命令を聞き入れよ!地の果てまで鳴り響け――――」
2人の詠唱が重なり、魔法陣が展開されていく。
魔法が完成する前、一瞬視線が交差した。
(あぁ、よかった。いつもの実紗希だ)
そう思ったら自然と笑みがこぼれた。
「ディヴァイン・フレイム・ジャッジメント!!」
「テラ・ボルティック・エクスプロージョン!!」
お互いの魔法がぶつかり合う。ラディアント・エテルナという杖により底上げされた実紗希の魔法と、お父様直伝の最強魔法がぶつかり合い、衝撃音が森全体に響き渡る。
最初は拮抗していたように見えたが、少しずつ私の方の魔法の威力が増していき、実紗希のラディアント・エテルナごと包み込んでいく。
そしてついにはまばゆい光を放って爆発した。
「きゃあっ!」
ラディアント・エテルナが砕け散り、実紗希は吹っ飛ばされた。
砂煙が舞い上がり視界が遮られる。
やがて砂煙が消えると、そこにはボロボロになった実紗希がいた。
「実紗希!大丈夫!?」
慌てて実紗希に駆け寄る。
「あぁ、大丈夫……だよ」
そう言って右手を上げ、私に向け手を挙げて見せた。その顔には満足そうな笑顔が浮かんでいる。
私はそれを見て少し呆れながら笑った。そして私も左手を上げると、2人で軽くハイタッチした。
「あーあ、負けちゃったか……」
「どう?この世界で初めて負けた感想は」
「そうだな……。ゲームやってた時も思ってたけど、レヴィアナって強すぎじゃない?」
「そう?これでも全力じゃないんだけど」
はっ、そう実紗希は青空を見上げながら笑った。
「イグニスと……アルドリックの件……本当にごめん」
空を見上げたまま、実紗希がぽつりと言った。
沈黙が流れる。少しだけ返事に迷った。
「……ん、いいわよ。どうせ――――」
「おーい!大丈夫か!?」
私が返事をしようとしたところで、そんな大声が聞こえた。
「セシル、ガレン!」
「アリシア!大丈夫!?」
セシルが急いでこちらに駆けてくる。ガレンも後に続いてきた。
「レヴィアナさん!」
今度は反対側から氷の道が現れ、ふわりとナタリーとマリウスが降り立った。
セシルとマリウスの胸元には、もう【陽光の薔薇】は刺さっていなかった。
「セシル……マリウスも、それに、みんな、本当にごめんなさい」
そう言って実紗希は頭を下げた。
「俺は……っ!みんなにひどいこと……。せっかく楽しい世界なのに、俺のせいで全部台無しに……」
「実紗希」
私はそっと実紗希の肩に手を添えた。
「大丈夫、あなただけのせいじゃないから。だからもう……泣かないで」
私がそういうと、実紗希は私にしがみついて泣き始めた。
「みんな、ごめん……ごめんなさい……」
セシルも、泣きじゃくる実紗希の頭をそっと撫でた。そして優しい声で言う。
「僕もごめんね。君にだけつらい思いをさせてしまって」
「……ううん……いいの。俺が全部悪いの……」
そんなやり取りを見ていたマリウスが近づいてくる。
「俺も別に怒ってはいないから安心してくれ」
「でも、俺は……」
「ね、誰も怒ってないって。お父様はきっとアレでよかったと思うし、それにイグニスのあんなルートだって、きっと――――っ、ナタリー!!ガレン!!」
「はいっ!」「おう!!」
打合せ通り2人が防御魔法を展開すると、その発動したばかりの防御魔法に高火力の魔法が次々と炸裂する。
「それに、本当に謝ってもらわないといけない相手は、実紗希じゃないもの」
「え?」
実紗希が涙でぐしゃぐしゃになった顔を上げた。その頭を優しく撫でて、私はゆっくりと立ち上がった。
実紗希がネックレスに触れようとするが、その手はむなしく空を切る。
「はぁ……やっぱり知らないのね。まぁ実紗希はやりこみとかしないもんね」
立ち上がり少し距離をとる。
「それは『ディヴァイン・ディザイア』。まぁ、難易度を上げるための縛りプレイ用のアイテムね」
「ディヴァイン……?」
「えぇ、モンスターの森で大量のモンスターを一度に倒すと手に入るの。ちなみにこのアイテムを付けている状態だと、バッドエンドの種類も増えるし、戦闘でもゲームオーバーになれるわ」
「なんだよそれ。こんなアイテム……」
「知らないでしょうね。この世界には実紗希も知らないことがたくさんあるのよ」
実紗希が不可解そうにこちらを見る。私は構わず続ける。
「そう、この世界には知らないことがたくさんある。確かにこの世界は創られた世界よ。あなたも私ももう現実世界で死んでいるし、この世界もゲームの中なのは間違いない。……でもね、そうは言ってもやっぱりみんなの事、登場人物だなんて思えないわ」
「……」
「みんな、一生懸命生きているわ。あの人たちも、私も、そしてあなたも」
私は実紗希をまっすぐに見て言った。
「……この世界に先がないとしてもか?」
「……うん、もちろん。だから、思いっきり遊ぼう?この世界をめいっぱい楽しもう」
私は笑顔で実紗希に手を差し出す。
「ほら、昔話したじゃない。一緒にセレスティアル・ラブ・クロニクルに行けたらいいねーって。魔法使って、それで目立って私はイグニスを、実紗希はマリウスを振り向かそうって」
「あぁ……」
「ま、お互い無理になっちゃったけど。でも、まだこの世界を楽しめるよ!だって私たち」
私は実紗希に笑いかける。
「まだ何も知らないこの世界で、生きてるんだよ?」
「……そうだな」
実紗希が私の手を取り立ち上がる。
「なぁ、柚季」
「なに?」
「このネックレスつけてると、お前の攻撃もちゃんと当たるんだよな?」
「……多分?」
実紗希は少し笑って、私を見た。
「なぁ柚季、俺と勝負してくれないか?」
「……そのネックレスをつけてるのに悪役令嬢の私に勝てると思ってるの?」
「あぁ、もちろんだ。俺はヒロインだからね。デコヒーレンスはきちんと解消しておかないと」
実紗希が投げ捨てたラディアント・エテルナを拾い上げ私に向かって構える。
「いいよ。受けて立つわ」
今までのような、どこか追い詰められたような実紗希ではなく、自信に満ちた、それでいて楽しそうな目をした実紗希だった。
「気を付けろよ。ディヴィニティ・エンブレイスはもう無いけど、この魔法は直撃したら簡単にお前なんて消し飛ばすからな」
「ありがとう。そっちこそもう勝手に魔法が避けてくれたりはしないわよ」
実紗希が楽しそうに笑う。私も全開で魔法陣を展開する。
「天命に選ばれし炎の使者よ、我が指示に従え、不滅の光で罪を焼き払え――――」
「雷の王座に君臨する嵐よ、我が命令を聞き入れよ!地の果てまで鳴り響け――――」
2人の詠唱が重なり、魔法陣が展開されていく。
魔法が完成する前、一瞬視線が交差した。
(あぁ、よかった。いつもの実紗希だ)
そう思ったら自然と笑みがこぼれた。
「ディヴァイン・フレイム・ジャッジメント!!」
「テラ・ボルティック・エクスプロージョン!!」
お互いの魔法がぶつかり合う。ラディアント・エテルナという杖により底上げされた実紗希の魔法と、お父様直伝の最強魔法がぶつかり合い、衝撃音が森全体に響き渡る。
最初は拮抗していたように見えたが、少しずつ私の方の魔法の威力が増していき、実紗希のラディアント・エテルナごと包み込んでいく。
そしてついにはまばゆい光を放って爆発した。
「きゃあっ!」
ラディアント・エテルナが砕け散り、実紗希は吹っ飛ばされた。
砂煙が舞い上がり視界が遮られる。
やがて砂煙が消えると、そこにはボロボロになった実紗希がいた。
「実紗希!大丈夫!?」
慌てて実紗希に駆け寄る。
「あぁ、大丈夫……だよ」
そう言って右手を上げ、私に向け手を挙げて見せた。その顔には満足そうな笑顔が浮かんでいる。
私はそれを見て少し呆れながら笑った。そして私も左手を上げると、2人で軽くハイタッチした。
「あーあ、負けちゃったか……」
「どう?この世界で初めて負けた感想は」
「そうだな……。ゲームやってた時も思ってたけど、レヴィアナって強すぎじゃない?」
「そう?これでも全力じゃないんだけど」
はっ、そう実紗希は青空を見上げながら笑った。
「イグニスと……アルドリックの件……本当にごめん」
空を見上げたまま、実紗希がぽつりと言った。
沈黙が流れる。少しだけ返事に迷った。
「……ん、いいわよ。どうせ――――」
「おーい!大丈夫か!?」
私が返事をしようとしたところで、そんな大声が聞こえた。
「セシル、ガレン!」
「アリシア!大丈夫!?」
セシルが急いでこちらに駆けてくる。ガレンも後に続いてきた。
「レヴィアナさん!」
今度は反対側から氷の道が現れ、ふわりとナタリーとマリウスが降り立った。
セシルとマリウスの胸元には、もう【陽光の薔薇】は刺さっていなかった。
「セシル……マリウスも、それに、みんな、本当にごめんなさい」
そう言って実紗希は頭を下げた。
「俺は……っ!みんなにひどいこと……。せっかく楽しい世界なのに、俺のせいで全部台無しに……」
「実紗希」
私はそっと実紗希の肩に手を添えた。
「大丈夫、あなただけのせいじゃないから。だからもう……泣かないで」
私がそういうと、実紗希は私にしがみついて泣き始めた。
「みんな、ごめん……ごめんなさい……」
セシルも、泣きじゃくる実紗希の頭をそっと撫でた。そして優しい声で言う。
「僕もごめんね。君にだけつらい思いをさせてしまって」
「……ううん……いいの。俺が全部悪いの……」
そんなやり取りを見ていたマリウスが近づいてくる。
「俺も別に怒ってはいないから安心してくれ」
「でも、俺は……」
「ね、誰も怒ってないって。お父様はきっとアレでよかったと思うし、それにイグニスのあんなルートだって、きっと――――っ、ナタリー!!ガレン!!」
「はいっ!」「おう!!」
打合せ通り2人が防御魔法を展開すると、その発動したばかりの防御魔法に高火力の魔法が次々と炸裂する。
「それに、本当に謝ってもらわないといけない相手は、実紗希じゃないもの」
「え?」
実紗希が涙でぐしゃぐしゃになった顔を上げた。その頭を優しく撫でて、私はゆっくりと立ち上がった。
0
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢に成り代わったのに、すでに詰みってどういうことですか!?
ぽんぽこ狸
恋愛
仕事帰りのある日、居眠り運転をしていたトラックにはねられて死んでしまった主人公。次に目を覚ますとなにやら暗くジメジメした場所で、自分に仕えているというヴィンスという男の子と二人きり。
彼から話を聞いているうちに、なぜかその話に既視感を覚えて、確認すると昔読んだことのある児童向けの小説『ララの魔法書!』の世界だった。
その中でも悪役令嬢である、クラリスにどうやら成り代わってしまったらしい。
混乱しつつも話をきていくとすでに原作はクラリスが幽閉されることによって終結しているようで愕然としているさなか、クラリスを見限り原作の主人公であるララとくっついた王子ローレンスが、訪ねてきて━━━━?!
原作のさらに奥深くで動いていた思惑、魔法玉(まほうぎょく)の謎、そして原作の男主人公だった完璧な王子様の本性。そのどれもに翻弄されながら、なんとか生きる一手を見出す、学園ファンタジー!
ローレンスの性格が割とやばめですが、それ以外にもダークな要素強めな主人公と恋愛?をする、キャラが二人ほど、登場します。世界観が殺伐としているので重い描写も多いです。読者さまが色々な意味でドキドキしてくれるような作品を目指して頑張りますので、よろしくお願いいたします。
完結しました!最後の一章分は遂行していた分がたまっていたのと、話が込み合っているので一気に二十万文字ぐらい上げました。きちんと納得できる結末にできたと思います。ありがとうございました。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
ヒロインしか愛さないはずの公爵様が、なぜか悪女の私を手放さない
魚谷
恋愛
伯爵令嬢イザベラは多くの男性と浮名を流す悪女。
そんな彼女に公爵家当主のジークベルトとの縁談が持ち上がった。
ジークベルトと対面した瞬間、前世の記憶がよみがえり、この世界が乙女ゲームであることを自覚する。
イザベラは、主要攻略キャラのジークベルトの裏の顔を知ってしまったがために、冒頭で殺されてしまうモブキャラ。
ゲーム知識を頼りに、どうにか冒頭死を回避したイザベラは最弱魔法と言われる付与魔法と前世の知識を頼りに便利グッズを発明し、離婚にそなえて資金を確保する。
いよいよジークベルトが、乙女ゲームのヒロインと出会う。
離婚を切り出されることを待っていたイザベラだったが、ジークベルトは平然としていて。
「どうして俺がお前以外の女を愛さなければならないんだ?」
予想外の溺愛が始まってしまう!
(世界の平和のためにも)ヒロインに惚れてください、公爵様!!
スローライフ 転生したら竜騎士に?
梨香
ファンタジー
『田舎でスローライフをしたい』バカップルの死神に前世の記憶を消去ミスされて赤ちゃんとして転生したユーリは竜を見て異世界だと知る。農家の娘としての生活に不満は無かったが、両親には秘密がありそうだ。魔法が存在する世界だが、普通の農民は狼と話したりしないし、農家の女将さんは植物に働きかけない。ユーリは両親から魔力を受け継いでいた。竜のイリスと絆を結んだユーリは竜騎士を目指す。竜騎士修行や前世の知識を生かして物を売り出したり、忙しいユーリは恋には奥手。スローライフとはかけ離れた人生をおくります。
転生『悪役』公爵令嬢はやり直し人生で楽隠居を目指す
RINFAM
ファンタジー
なんの罰ゲームだ、これ!!!!
あああああ!!!
本当ならあと数年で年金ライフが送れたはずなのに!!
そのために国民年金の他に利率のいい個人年金も掛け、さらに少ない給料の中からちまちまと老後の生活費を貯めてきたと言うのに!!!!
一銭も貰えないまま人生終わるだなんて、あんまりです神様仏様あああ!!
かくなる上はこのやり直し転生人生で、前世以上に楽して暮らせる隠居生活を手に入れなければ。
年金受給前に死んでしまった『心は常に18歳』な享年62歳の初老女『成瀬裕子』はある日突然死しファンタジー世界で公爵令嬢に転生!!しかし、数年後に待っていた年金生活を夢見ていた彼女は、やり直し人生で再び若いままでの楽隠居生活を目指すことに。
4コマ漫画版もあります。
前世が人気声優だった私は、完璧に悪女を演じてみせますわ!
桜咲ちはる
ファンタジー
「セイヴァン様!私のどこが劣ってると言うのです!セイヴァン様にふさわしいのは私しかいないわ!」
涙を堪えて訴えかける。「黙れ」と低く冷たい声がする。私は言葉を失い、彼女が床に座り込むのをじっと見つめる。そんな行動を取るなんて、プライドが高い彼女からは到底考えられない。本当に、彼女はセイヴァンを愛していた。
「レイン・アルバドール。貴様との婚約は、この場をもって破棄とする!」
拍手喝采が起こる。レイン・アルバドールは誰からも嫌われる悪女だった。だが、この数ヶ月彼女を誰よりも見てきた私は、レインの気持ちもわかるような気がした。
「カット」
声がかかり、息を吐く。周りにいる共演者の顔を見てホッとした。
「レイン・アルバドール役、茅野麻衣さん。クランクアップです!」
拍手と共に花束を渡される。レインのイメージカラーである赤色の花束を、そっと抱きしめる。次のシーズンがあったとしても、悪女レインはもう呼ばれないだろう。私は深々とお辞儀をした。
「レインに出会えて幸せでした」
【氷の公爵のお姫様】100万部を突破し、アニメ化された大人気の異世界転生ファンタジー。悪役令嬢レイン・アルバドール役の声優が家に帰ると異世界転生してしまった。処刑を回避したい、けどヒロインと公爵をくっつけなければ世界は滅んでしまう。
そんな世界で茅野麻衣はどう生きるのか?
小説家になろう様にも同じ作品を投稿しています。
【第一部完結】転生99回目のエルフと転生1回目の少女は、のんびり暮らしたい!
DAI
ファンタジー
【第一部完結!】
99回のさよならを越えた、究極の『ただいま』
99回転生した最強エルフは、のんびり暮らしたいだけなのに――なぜか家族が増えていく。
99回も転生したエルフの魔法使いフィーネは、
もう世界を救うことにも、英雄になることにも飽きていた。
今世の望みはただひとつ。
――森の奥の丸太小屋で、静かにのんびり暮らすこと。
しかしその願いは、
**前世が日本人の少女・リリィ(12歳)**を拾ったことで、あっさり崩れ去る。
女神の力を秘めた転生少女、
水竜の神・ハク、
精霊神アイリス、
訳ありの戦士たち、
さらには――
猫だと思って連れ帰ったら王女だった少女まで加わり、
丸太小屋はいつの間にか“大所帯”に!?
一方その裏で、
魔神教は「女神の魂」と「特別な血」を狙い、
世界を揺るがす陰謀を進めていた。
のんびり暮らしたいだけなのに、
なぜか神々と魔王と魔神教に囲まれていくエルフ。
「……面倒くさい」
そう呟きながらも、
大切な家族を守るためなら――
99回分の経験と最強の魔法で、容赦はしない。
これは、
最強だけど戦いたくないエルフと、
転生1回目の少女、
そして増え続ける“家族”が紡ぐ、
癒しと激闘の異世界スローライフファンタジー。
◽️第二部はこちらから
https://www.alphapolis.co.jp/novel/664600893/865028992
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる