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多分それは大いなる気の所為
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らなーしゅは、べろにかがすき・・・。
・・・?
「・・・あっ、気の所為か!」
「真実じゃ馬鹿者!」
いやいやいや、何言ってんの?
だってあんなさ、周りから生温い目で見られてるんだぞ?
つまりそれだけダダ漏れだったって言うことだ。
国家規模で結婚阻止されてるところからもよーくわかる。
そもそも別に大した瑕疵もない、美しい第一皇女に縁談が来ない時点で公然の秘密であることは察せる。
いくらラナーシュ及びリュオンたち一家が貴族に?が付く一族であろうと、ここまで反対も横恋慕もない・・・つまりはそーゆーことである。
「どこら辺でそう思ったんだ?」
「よくぞ聞いてくれた!」
いや、別に聞きたかねぇけど。
ベロニカ第二皇女はウェングリンの一つ年下だ。
必然的に歳の近いウェングリンとその幼馴染であるラナーシュと常に一緒にいた。
・・・可哀想だな、小さい頃からカップルに挟まれてたのか。
で、ある日のこと、ベロニカが風邪を引き、ウェングリンは一人でラナーシュの所へ向かった。
ベロニカがいなかったので二人で遊べると舞い上がり、かなり早い時間に・・・。
・・・本当に自覚してねぇのかな。
そんな時、ラナーシュが兄、アイトと姉、マキアと話しているのを聞いてしまった。
「ラナーシュは騎士になるんだな」
「うん、ていうか結構昔から言ってるよね?」
「昔はただのあこがれだったじゃない・・・騎士の制服がかっこいいって、そのあとは確か・・・ステファーニエの絵本に憧れたのよね、子供らしく・・・お父様と同じ名前の、女騎士に」
「そういや父上の名前ってあそこから来たらしいよな」
「・・・なんか、父様の名前って言われるとちょっと・・・」
「なぁに、尊敬してないの?」
「してるよ・・・してるけど、泣くと感情的になるし、結構情けないし・・・」
「惚れた弱み・・・じゃない?お母様がお尻に敷いてるから」
「でも、母上が付けてくれた名前なんだろ?小さい頃絵本を読んで・・・」
「そう考えるとあの絵本ってロマンチックね、お母様とお父様の思い出の品だわ」
「絵本のステファーニエは幼い頃から騎士になりたかったんだよな・・・今のラナーシュは、なんのために騎士を目指すんだ?」
「それは・・・」
和気藹々(?)と言葉を紡いでいたラナーシュは、そこで急に黙りこくった。
ウェングリンは幼いながらになんだか嫌な雰囲気がした。
「・・・守りたい人が、できたんです」
そうしてウェングリンの思考は急停止した。
誰だ、守りたい人・・・まず、ウェングリンは有り得ない。
なぜなら普段からわんぱくで結構自由なウェングリンをラナーシュはよく知っている。
あの呆れたような小馬鹿にしたような感じでは到底守りたいとか思わないだろう。
しかも喧嘩したら卑怯にも大泣きして全ての罪を擦り付けるような女である。
その時点で、ウェングリンでは無い。
それじゃあ・・・誰だ?
「彼女は」
彼女。
女か。
「ああ見えて優しくて」
優しい?
「笑顔が可愛くて・・・」
可愛い?
「少し脆いところが・・・守ってあげたいなって」
脆い・・・守って、あげたい・・・。
ウェングリンじゃ、ない。
「はあ・・・誰かは予想ついたが、ベタ惚れだな?」
「?何を言ってるんですか、騎士の忠誠ですよ」
「それとは明らかにかけ離れていると自覚すべき」
ウェングリンにはもうそんな言葉聞こえなかった。
優しくて、可愛くて、脆くて・・・守ってあげたい。
・・・ベロニカでは?
シスコン脳が叩き出したのは、清楚に見えて腹黒く、人を手玉に取り、実はラナーシュとウェングリンの後ろでバチバチ火花を散らす、ウェングリン以上のシスコンの存在だった。
・・・?
「・・・あっ、気の所為か!」
「真実じゃ馬鹿者!」
いやいやいや、何言ってんの?
だってあんなさ、周りから生温い目で見られてるんだぞ?
つまりそれだけダダ漏れだったって言うことだ。
国家規模で結婚阻止されてるところからもよーくわかる。
そもそも別に大した瑕疵もない、美しい第一皇女に縁談が来ない時点で公然の秘密であることは察せる。
いくらラナーシュ及びリュオンたち一家が貴族に?が付く一族であろうと、ここまで反対も横恋慕もない・・・つまりはそーゆーことである。
「どこら辺でそう思ったんだ?」
「よくぞ聞いてくれた!」
いや、別に聞きたかねぇけど。
ベロニカ第二皇女はウェングリンの一つ年下だ。
必然的に歳の近いウェングリンとその幼馴染であるラナーシュと常に一緒にいた。
・・・可哀想だな、小さい頃からカップルに挟まれてたのか。
で、ある日のこと、ベロニカが風邪を引き、ウェングリンは一人でラナーシュの所へ向かった。
ベロニカがいなかったので二人で遊べると舞い上がり、かなり早い時間に・・・。
・・・本当に自覚してねぇのかな。
そんな時、ラナーシュが兄、アイトと姉、マキアと話しているのを聞いてしまった。
「ラナーシュは騎士になるんだな」
「うん、ていうか結構昔から言ってるよね?」
「昔はただのあこがれだったじゃない・・・騎士の制服がかっこいいって、そのあとは確か・・・ステファーニエの絵本に憧れたのよね、子供らしく・・・お父様と同じ名前の、女騎士に」
「そういや父上の名前ってあそこから来たらしいよな」
「・・・なんか、父様の名前って言われるとちょっと・・・」
「なぁに、尊敬してないの?」
「してるよ・・・してるけど、泣くと感情的になるし、結構情けないし・・・」
「惚れた弱み・・・じゃない?お母様がお尻に敷いてるから」
「でも、母上が付けてくれた名前なんだろ?小さい頃絵本を読んで・・・」
「そう考えるとあの絵本ってロマンチックね、お母様とお父様の思い出の品だわ」
「絵本のステファーニエは幼い頃から騎士になりたかったんだよな・・・今のラナーシュは、なんのために騎士を目指すんだ?」
「それは・・・」
和気藹々(?)と言葉を紡いでいたラナーシュは、そこで急に黙りこくった。
ウェングリンは幼いながらになんだか嫌な雰囲気がした。
「・・・守りたい人が、できたんです」
そうしてウェングリンの思考は急停止した。
誰だ、守りたい人・・・まず、ウェングリンは有り得ない。
なぜなら普段からわんぱくで結構自由なウェングリンをラナーシュはよく知っている。
あの呆れたような小馬鹿にしたような感じでは到底守りたいとか思わないだろう。
しかも喧嘩したら卑怯にも大泣きして全ての罪を擦り付けるような女である。
その時点で、ウェングリンでは無い。
それじゃあ・・・誰だ?
「彼女は」
彼女。
女か。
「ああ見えて優しくて」
優しい?
「笑顔が可愛くて・・・」
可愛い?
「少し脆いところが・・・守ってあげたいなって」
脆い・・・守って、あげたい・・・。
ウェングリンじゃ、ない。
「はあ・・・誰かは予想ついたが、ベタ惚れだな?」
「?何を言ってるんですか、騎士の忠誠ですよ」
「それとは明らかにかけ離れていると自覚すべき」
ウェングリンにはもうそんな言葉聞こえなかった。
優しくて、可愛くて、脆くて・・・守ってあげたい。
・・・ベロニカでは?
シスコン脳が叩き出したのは、清楚に見えて腹黒く、人を手玉に取り、実はラナーシュとウェングリンの後ろでバチバチ火花を散らす、ウェングリン以上のシスコンの存在だった。
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