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先輩へ
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貴方の幸せが私の幸せなんです
貴方が笑っているだけで元気が出ました
ふとした瞬間に見せる笑顔は誰を思い浮かべていたんですか?
私ではないことは分かってました
それでも私は貴方を想い続けていました
貴方が喜んでいる時は一緒に喜びました
喜んでいる理由が何であろうと私は貴方の前では必ず喜んでみせました
貴方が悲しんでいる時は貴方の代わりに私が涙を流しました
だって貴方は涙を流そうとしないから
貴方は私の事を「大事な後輩」と言ってくれました
なので私も貴方の事を「大事な先輩」と言いました
だけど私と貴方の『大事』は違う種類だと分かっていました
毎日放課後の美術室
貴方はいつも同じ場所にいましたよね
私は知っていました貴方がいる場所の窓から吹奏楽部の演奏音が聞こえたことを
貴方はいつもそれを聞くためにその場所に座っていたということを
私の座る場所も決まってました
気づいていましたか?
貴方の顔が1番よく見える場所
貴方が演奏音を聞いている表情がよく見える場所
貴方の顔が夕日に染まるのがよく見える場所
貴方がどれだけあの人のことを好きなのか私は知っています
貴方があの人に話しかけようとしていること
貴方が自然にあの人を目で追ってしまっていることを
部活動で『人物像』が題材の時
貴方は真っ先にあの人を思い浮かべましたよね
私のあの時の絵はあの人を楽しそうに描いている貴方にしました
あの絵は今でも大切に持っています
私は貴方の理想に近い存在になれていましたか?
貴方が好きだと言った髪型に変えていました
貴方が好きだと言った食べ物も好きになりました
貴方と趣味の話が出来るように同じ趣味を作りました
貴方に好きになってもらう努力をしました
最後は私のまわりには貴方の好きな物で溢れかえってしまいました
貴方はいつまで私を振りまわす気だったのですか?
私の心は貴方のことでいっぱいでこれ以上私の心には入ることが出来ませんでしたよ
なのに貴方はまだまだ私の心の中に入ってこようとしましたね
貴方が嬉しそうな顔で今日あった出来事を話してきました
私の心の内側なんて知らなかったくせに
だけど私は貴方が喜んでいる時は一緒に喜ぶと決めたから一緒に喜びました
いつかの日友達と遊びに行った時貴方があの人と出かけているのをま見つけました
その時私は胸が締め付けられる思いでした
貴方のあんな笑顔は見たことがなかっから
あの日先輩達の晴れ舞台
貴方は志望校の芸術大学に受かり
あの人も同じ大学に受かりましたね
赤と白の壁に彩られた体育館の中先輩達の名が呼ばれ
卒業証書を受け取っている
答辞の時に泣いてる人もいましたよね
貴方は我慢していましたね
私はしっかり見ていましたよ
式が終わり各々で語り合っている中
貴方はあの人を連れてどこかへ消えた
本当はあの時ついて行きたかった
いや、その前に貴方にあって止めたかった
だけど出来なかった
貴方の決意した顔を見てしまったから
少しの時間が経ち
皆が落ち着いてきた頃
貴方はあの人と手を繋いで戻ってきた
他の人達はそれに気付き拍手を送る
私も涙を堪えながら拍手を送る
桜の満開が終わり散りそうになっている木の下
私は貴方とあの人にあいにいく
「今までありがとう! 楽しかった!」
貴方は桜のような笑顔で私に言う
その時私は
初めてあった日のこと
部活の皆で遊んだこと
顧問の先生のプレゼントを一緒に買いに行ったこと
貴方を好きになったこと
貴方に好きな人がいると分かったこと
そしてあの人も貴方が好きだということ
私の誕生日を1番に祝ってくれたこと
たくさんの事が頭に浮かんできました
私は我慢できず涙を流してしまいました
この涙は何の涙だったのでしょう
失恋? 卒業してしまうこと?
お祝い? もう会えないかもしれないこと?
全てが混じって溢れてしまったのかな
「先輩おめでとうございます
そしてありがとうございました」
涙のせいで上手く言えない
だけど私は精一杯言いました
きちんと思いは伝わったかな
先輩大好きでした
貴方が笑っているだけで元気が出ました
ふとした瞬間に見せる笑顔は誰を思い浮かべていたんですか?
私ではないことは分かってました
それでも私は貴方を想い続けていました
貴方が喜んでいる時は一緒に喜びました
喜んでいる理由が何であろうと私は貴方の前では必ず喜んでみせました
貴方が悲しんでいる時は貴方の代わりに私が涙を流しました
だって貴方は涙を流そうとしないから
貴方は私の事を「大事な後輩」と言ってくれました
なので私も貴方の事を「大事な先輩」と言いました
だけど私と貴方の『大事』は違う種類だと分かっていました
毎日放課後の美術室
貴方はいつも同じ場所にいましたよね
私は知っていました貴方がいる場所の窓から吹奏楽部の演奏音が聞こえたことを
貴方はいつもそれを聞くためにその場所に座っていたということを
私の座る場所も決まってました
気づいていましたか?
貴方の顔が1番よく見える場所
貴方が演奏音を聞いている表情がよく見える場所
貴方の顔が夕日に染まるのがよく見える場所
貴方がどれだけあの人のことを好きなのか私は知っています
貴方があの人に話しかけようとしていること
貴方が自然にあの人を目で追ってしまっていることを
部活動で『人物像』が題材の時
貴方は真っ先にあの人を思い浮かべましたよね
私のあの時の絵はあの人を楽しそうに描いている貴方にしました
あの絵は今でも大切に持っています
私は貴方の理想に近い存在になれていましたか?
貴方が好きだと言った髪型に変えていました
貴方が好きだと言った食べ物も好きになりました
貴方と趣味の話が出来るように同じ趣味を作りました
貴方に好きになってもらう努力をしました
最後は私のまわりには貴方の好きな物で溢れかえってしまいました
貴方はいつまで私を振りまわす気だったのですか?
私の心は貴方のことでいっぱいでこれ以上私の心には入ることが出来ませんでしたよ
なのに貴方はまだまだ私の心の中に入ってこようとしましたね
貴方が嬉しそうな顔で今日あった出来事を話してきました
私の心の内側なんて知らなかったくせに
だけど私は貴方が喜んでいる時は一緒に喜ぶと決めたから一緒に喜びました
いつかの日友達と遊びに行った時貴方があの人と出かけているのをま見つけました
その時私は胸が締め付けられる思いでした
貴方のあんな笑顔は見たことがなかっから
あの日先輩達の晴れ舞台
貴方は志望校の芸術大学に受かり
あの人も同じ大学に受かりましたね
赤と白の壁に彩られた体育館の中先輩達の名が呼ばれ
卒業証書を受け取っている
答辞の時に泣いてる人もいましたよね
貴方は我慢していましたね
私はしっかり見ていましたよ
式が終わり各々で語り合っている中
貴方はあの人を連れてどこかへ消えた
本当はあの時ついて行きたかった
いや、その前に貴方にあって止めたかった
だけど出来なかった
貴方の決意した顔を見てしまったから
少しの時間が経ち
皆が落ち着いてきた頃
貴方はあの人と手を繋いで戻ってきた
他の人達はそれに気付き拍手を送る
私も涙を堪えながら拍手を送る
桜の満開が終わり散りそうになっている木の下
私は貴方とあの人にあいにいく
「今までありがとう! 楽しかった!」
貴方は桜のような笑顔で私に言う
その時私は
初めてあった日のこと
部活の皆で遊んだこと
顧問の先生のプレゼントを一緒に買いに行ったこと
貴方を好きになったこと
貴方に好きな人がいると分かったこと
そしてあの人も貴方が好きだということ
私の誕生日を1番に祝ってくれたこと
たくさんの事が頭に浮かんできました
私は我慢できず涙を流してしまいました
この涙は何の涙だったのでしょう
失恋? 卒業してしまうこと?
お祝い? もう会えないかもしれないこと?
全てが混じって溢れてしまったのかな
「先輩おめでとうございます
そしてありがとうございました」
涙のせいで上手く言えない
だけど私は精一杯言いました
きちんと思いは伝わったかな
先輩大好きでした
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