DEAD ENDにはさせない

ふかゆきすのう

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 ふいにふわりと白い布が降りてきて、視界が塞がれた。


・・・・・✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧ ✧・・・・・


 感覚が蘇ってきた。ゴーーーという音が聴こえてくる。耳に纏わりつくようなその音を聴きながら瞼を開ける。

 水の中?

 奥に黒いものが……

 風呂の栓?

 ここは……

 浴槽で

 溺れているのか?

 さっき確か玄関で……

 シューーーー

 記憶に残るその音

 配達員の男に突然顔にスプレーのようなものを吹きかけられた。

 そしたら苦しくなって

 ゴボゴボ……

 オレは水中でもがく。
 
 こんなとこにいた記憶はない!

 苦しい……っ

 頭を上げようとするが

 あれ?

 上がらない!?

 誰かに押さえつけられているようだった。暴れる度に激しい水音が風呂場に木霊する。オレは力を振り絞り、必至で抵抗するが

 もう

 駄目 だ……


 肺の中に水が入ってくる。水中に沈んでいく頭と意識。
 
 ゴボゴボゴボ……――――



 やがて視界が無色になった。

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