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第四章 黒鉄姫の東方大陸動乱 フリギアの変
9 姉と妹と
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「イスハクのロリコン。変態。お姉ちゃんは許しませんよ」
「妹に姉殺しを指せようとする鬼畜のいう事に耳を貸すつもりはねえな。あとベルトルドの奴に存分にお仕置きされてこい。大丈夫だ。明日は一日白餅に予定はない」
「ひどい!!」
急に告白された妹は赤くなったままわたわたと謎の踊りをしばらく踊っていたが、そのうち大人しくなってしまった。処理しきれないことが起きて気絶してしまったらしい。
混乱しきったお茶会はすぐに解散になり、ボクは急に告白したイスハクを問い詰めていた。
イスハクの初恋相手が母であるのはボクも知っていた。
母とイスハクの年齢差は12あり、そこそこ離れているが、まあ子供の頃の初恋なんてそんなものだろう。
ちなみに妹とイスハクの年齢差も12だ。上から下へ、守備範囲が広すぎる。
確かに妹と母はかなり似ていたが、イスハクがそこまで情熱的に求婚するのは少し予想外だった。
イスハクは色黒の筋肉質な男でベルトルドとは方向性が違うがかなりイケメンである。
そのためイチルでも非常にモテていたが、特定の女性と付き合っている形跡はなかった。
奥手だとばっかり思っていたから、一目惚れからの求婚は非常に意外だったのだ。
「というか、なんで求婚なんてしたのよ」
「そうだな、理由の三分の一はバカなことした白餅に、冷や水を浴びせたかっただけだ」
「う……」
母が死んでから、本当に調子が戻っていない。
馬鹿なことをしたと、今振り返ればわかる。妹がボクを恨んでいるかはわからないが、だからって剣で刺し殺せっていうのはなんにしろない。
だがそういうことをしてしまう程度にはボクもおかしくなっているらしい。
「で、三分の二が一目惚れだ」
「できればその理由は1%も含まれてほしくなかった……」
というか讒言の部分少なすぎでしょ。それほとんどボクにかこつけた一目ぼれの求婚じゃん。
どうしようかと思ってベルトルドを見る。
ベルトルドは満面の笑みでボクを見た。ただ、目が笑っていない。あれは、今夜はお仕置きだという意味だろう。
現実逃避をするため、ボクはベルトルドから目をそらした。
「という事で、今からデートに誘ってくる」
「気が早すぎる!?」
「行ってらっしゃい、イスハク」
「ベルトルドも頑張れよ。白餅はよほど思い知らせないとまたやるぞ」
「わかってるよ」
「え、え」
イスハクが席を立つ。
それをベルトルドは見送っている。
二人は何かが分かっているらしい。そしてボクの運命は刻々と迫っていた。
「コーディが無実なのは裏付けが出来ている。ヨーク公の接収を狙って、どさくさに紛れて暗殺しようとしていたみたいだな」
「そこまで調べがついてるの?」
「そうだ、お茶会は単に、コーディのことを無関係だと内外にアピールするための場でしかなかったのに、アデリーのせいで無茶苦茶だよ」
「う……」
完全にお茶会の意図が分かっていなかったボクは予定を無茶苦茶にしてしまったらしい。
「まあ、イスハクがコーディのことを気に入るのもわかっていたし、彼が付きまとえば疑惑も晴れるだろうさ」
「なるほど」
「それはそれとして、アデリー?」
「ひゃ、ひゃい?」
猫なで声で名前を呼びながら、ベルトルドがボクを抱き上げた。
やはり目が笑っていない。
「馬鹿なことしたお仕置きだからね」
そのままボクは部屋に連れ込まれ、延々とお仕置きをされるのであった。
解放されたのは翌日の夕方のことである。
「妹に姉殺しを指せようとする鬼畜のいう事に耳を貸すつもりはねえな。あとベルトルドの奴に存分にお仕置きされてこい。大丈夫だ。明日は一日白餅に予定はない」
「ひどい!!」
急に告白された妹は赤くなったままわたわたと謎の踊りをしばらく踊っていたが、そのうち大人しくなってしまった。処理しきれないことが起きて気絶してしまったらしい。
混乱しきったお茶会はすぐに解散になり、ボクは急に告白したイスハクを問い詰めていた。
イスハクの初恋相手が母であるのはボクも知っていた。
母とイスハクの年齢差は12あり、そこそこ離れているが、まあ子供の頃の初恋なんてそんなものだろう。
ちなみに妹とイスハクの年齢差も12だ。上から下へ、守備範囲が広すぎる。
確かに妹と母はかなり似ていたが、イスハクがそこまで情熱的に求婚するのは少し予想外だった。
イスハクは色黒の筋肉質な男でベルトルドとは方向性が違うがかなりイケメンである。
そのためイチルでも非常にモテていたが、特定の女性と付き合っている形跡はなかった。
奥手だとばっかり思っていたから、一目惚れからの求婚は非常に意外だったのだ。
「というか、なんで求婚なんてしたのよ」
「そうだな、理由の三分の一はバカなことした白餅に、冷や水を浴びせたかっただけだ」
「う……」
母が死んでから、本当に調子が戻っていない。
馬鹿なことをしたと、今振り返ればわかる。妹がボクを恨んでいるかはわからないが、だからって剣で刺し殺せっていうのはなんにしろない。
だがそういうことをしてしまう程度にはボクもおかしくなっているらしい。
「で、三分の二が一目惚れだ」
「できればその理由は1%も含まれてほしくなかった……」
というか讒言の部分少なすぎでしょ。それほとんどボクにかこつけた一目ぼれの求婚じゃん。
どうしようかと思ってベルトルドを見る。
ベルトルドは満面の笑みでボクを見た。ただ、目が笑っていない。あれは、今夜はお仕置きだという意味だろう。
現実逃避をするため、ボクはベルトルドから目をそらした。
「という事で、今からデートに誘ってくる」
「気が早すぎる!?」
「行ってらっしゃい、イスハク」
「ベルトルドも頑張れよ。白餅はよほど思い知らせないとまたやるぞ」
「わかってるよ」
「え、え」
イスハクが席を立つ。
それをベルトルドは見送っている。
二人は何かが分かっているらしい。そしてボクの運命は刻々と迫っていた。
「コーディが無実なのは裏付けが出来ている。ヨーク公の接収を狙って、どさくさに紛れて暗殺しようとしていたみたいだな」
「そこまで調べがついてるの?」
「そうだ、お茶会は単に、コーディのことを無関係だと内外にアピールするための場でしかなかったのに、アデリーのせいで無茶苦茶だよ」
「う……」
完全にお茶会の意図が分かっていなかったボクは予定を無茶苦茶にしてしまったらしい。
「まあ、イスハクがコーディのことを気に入るのもわかっていたし、彼が付きまとえば疑惑も晴れるだろうさ」
「なるほど」
「それはそれとして、アデリー?」
「ひゃ、ひゃい?」
猫なで声で名前を呼びながら、ベルトルドがボクを抱き上げた。
やはり目が笑っていない。
「馬鹿なことしたお仕置きだからね」
そのままボクは部屋に連れ込まれ、延々とお仕置きをされるのであった。
解放されたのは翌日の夕方のことである。
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