偽聖女と糾弾されて追放されたから、帝国を乗っ取ることにした【完結】

みやび

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第五章 竜帝

8 竜帝

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白竜帝アンジェリーナは、初代皇帝である竜帝の血族であり、史上二人目の竜族の皇帝であった。
白金の50年といわれたその治世は、帝国が一番発展したともいわれ、人口は倍に、生産規模は3倍にあがったといわれている。
法典の編纂にも着手し、その時作られた白竜法典は今日の各国の法典のもととなっているともいわれている。
貴族制度改革により教会や諸侯の力を押さえる方向に政策を進めたため、一部では魔帝などともよばれていたが、物語の題材として今なお人気の人物の一人である。

在位50年で皇帝を突如退位し、そのあとは彼女の子が継ぐことはなかったため、ドラコニア朝は一代にして終わった。退位の時の様々は今なお様々な形で語り継がれ美談とされるが、実は「皇帝って死ぬほど面倒だしならないほうがいいよ」と言ったため子供たちが誰も立候補しなかったというのは、あまり知られていない。

夫である美男公アンゼルム・イストリア公との仲は、険悪とも良好ともいわれる。
ケンカしたり、イストリア公がセクハラを皇帝にして怒られたりと言ったことは頻繁にあったため、あまり仲が良くなかったともいわれるが、双方愛人を持たなかったことや、白竜帝に30以上子供がいたことから、非常に中が良好だったともいわれる。

退位後しばらくはイストリア大聖堂に滞在していたが、その五年後突然出奔し、現在でもその行方は分かっていない。
五年間で世界樹の力を使って夫のアンゼルムを不老の存在にして、二人仲睦まじく世界を回っているというのが世間での通説であり、今でも各地で新しい白銀姫の逸話が語られたり、二人の子供が見つかったし、退位200年たった今でも、まだ存命であるともいわれる。
二人の長女であり、ドラコニア公リューネに二人のことを聞く機会があった。

「母と父ですか? 10年ほどみていないですが、元気だと思いますよ。毎年うちに弟か妹が送られてきますし。全く自分たちで育てろっていうの。おそらく父がわがまま言っているんでしょうね。母を子供に取られるのが嫌なんでしょう。私の時も子供にかまいたい母と母にかまいたい父はいっつも痴話げんかしてましたよ。全く、仲がいいのはいいですが、私の孫より若い妹とかどうかと思うんですけどね」

ドラコニア公はそう言いながら二人の赤子に授乳をしていた。
妹と娘だといっていたが、本当にそうなのかは冗談好きのドラコニア公のことなのでよくわからなかった。
最低でも、自分の孫より若い娘を先日産んだドラゴニア公には、白竜帝も言われたくないだろうと思った。

白竜帝の血筋は広範囲に伝わっている。
諸侯の当主として直系として残っているのはドラコニア公だけだが、イストリア公始め選帝公の大半にその血が伝わる。
彼女の帝国は今なお続いている。
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感想 1

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みんなの感想(1件)

灰色モモンガ

冒頭部分同じ文章がありますよ
始まりから
「そこそこかな。まだ流動的だけど、大司教様二人は抑えたし、
まで

2020.07.01 みやび

失礼修正しました。
盛大に誤字ってましたね。ご指摘ありがとうございました。

解除

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