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春ー彼女が教会で騒ぐ話
犬耳ちゃんと首輪と駄犬お姫 3
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ひとまずルーちゃんを洗うため、3人でお風呂に行ってきた。
天然聖剣温泉は、朝風呂を使いたい人のため、結構朝早くから開いている、というか基本的に全部セルフサービスなので、24時間開けっ放しだったりする。
入湯料も、入口のところに投げ込むだけだ。受付の人などもいない。そんなお風呂である。
現在は、さっさと洗って、ギルドに帰ってきてから、暖炉の前で髪を乾かしている最中である。
「どうしたんだその子」
ルーちゃんの髪の毛をわしゃわしゃしながら乾かしていると、マスターがギルドに出てきた。いつもマスターは来るのがちょっと遅い。あまり早く来すぎると威圧感がすごすぎてよくないと本人は思っているらしい。ギルドのみんなは慣れているし、そんなことないと思うけどなぁと思うけど、こだわりらしい。毎日出てくる前は冬眠明けのクマのように部屋をぐるぐるとしているのだろう。
「えっと」
「ボクたちの子です!!!!」
どや顔して、駄犬がルーちゃんの脇をもって掲げながらそんなことを言った。ルーちゃんも眉をきりっとしてかっこつけている。かわいい。駄犬もどや顔をしていた。うぜぇ……
「というかボクたちってあんたと誰のことよ」
「そんな受付ちゃん、あの日あんなに激しく愛し合ったのに!!!」
「激しくってこういうことかしら」
「ぶにゅううううううう!!!!!!」
両手で駄犬のどや顔を挟み込む。相変わらず不細工な鳴き声を上げる駄犬である。そういえば最近、駄犬のほっぺのぷに感が増している気がする。最近はぷにぃ、と手になじむようになってきた。調教の成果だろうか、他のところを改善してほしいのだが。
「そ、そんな、うちのエリスと子供を!?」
「にゅうううううう!!!」
「マスターも真に受けないでください。あと駄犬うるさい」
「うううううううう!!!」
ルーちゃんは確かにかわいいが、私と駄犬を足してもルーちゃんみたいな金髪にはならないだろう。私は緑髪だし、駄犬は銀髪だ。血筋を遡っても、駄犬のほうは血筋はみんな神龍族だろうからずっと銀髪だろうし、私の方は母親が純エルフだから緑髪ばかり、父親であるマスターは黒髪だ。どこに金髪要素があるのか。
あとこのかわいらしい犬耳とモフモフの犬尻尾もどこから出てきたというのか。
それにしてもマスターももうちょっとちゃんと話を判断してほしいものだ。マスターも基本脳筋なので、基本筋肉と武器と冒険の話しか頭にないし、特に恋愛系は大の苦手だから普通の判断すらできないのだろうけど。
「うちのエリスが子供作ったー!!!!」
「ちょっとマスター御近所迷惑!!!」
マスターは叫びながら、街へ飛び出していった。そんなに衝撃が大きかったのかわからないが、マスターの全速力には私では追いつけない。見送ることしかできなった。
「……はぁ」
「ちょっと受付ちゃん!? なんで私の首輪握りしめてるの!? ちょっと苦しいんだけどそういうプレイなの!?」
「ルーちゃん、悪いんだけどそこの窓開けて」
「わかったのです」
「ちょ、ちょっとまって!! はなせば!! はなせばわかあああああああ!!!!」
駄犬を窓の外に投げ出す。ズボンっ、という音がしたのでちゃんと突き刺さったのだろう。
「ルーは良い子なので、ちゃんと受付のおねーちゃんに従うのです」
「まあ、そこまでしなくてもいいけどあの駄犬に従っちゃだめよ」
「了解なのです!!」
キリっとした顔で返事をするルーちゃん。うん、かわいい。
頬っぺたを軽く指でぷにぷにすると、嬉しそうに、ちょっとくすぐったそうに目を細めた。
天然聖剣温泉は、朝風呂を使いたい人のため、結構朝早くから開いている、というか基本的に全部セルフサービスなので、24時間開けっ放しだったりする。
入湯料も、入口のところに投げ込むだけだ。受付の人などもいない。そんなお風呂である。
現在は、さっさと洗って、ギルドに帰ってきてから、暖炉の前で髪を乾かしている最中である。
「どうしたんだその子」
ルーちゃんの髪の毛をわしゃわしゃしながら乾かしていると、マスターがギルドに出てきた。いつもマスターは来るのがちょっと遅い。あまり早く来すぎると威圧感がすごすぎてよくないと本人は思っているらしい。ギルドのみんなは慣れているし、そんなことないと思うけどなぁと思うけど、こだわりらしい。毎日出てくる前は冬眠明けのクマのように部屋をぐるぐるとしているのだろう。
「えっと」
「ボクたちの子です!!!!」
どや顔して、駄犬がルーちゃんの脇をもって掲げながらそんなことを言った。ルーちゃんも眉をきりっとしてかっこつけている。かわいい。駄犬もどや顔をしていた。うぜぇ……
「というかボクたちってあんたと誰のことよ」
「そんな受付ちゃん、あの日あんなに激しく愛し合ったのに!!!」
「激しくってこういうことかしら」
「ぶにゅううううううう!!!!!!」
両手で駄犬のどや顔を挟み込む。相変わらず不細工な鳴き声を上げる駄犬である。そういえば最近、駄犬のほっぺのぷに感が増している気がする。最近はぷにぃ、と手になじむようになってきた。調教の成果だろうか、他のところを改善してほしいのだが。
「そ、そんな、うちのエリスと子供を!?」
「にゅうううううう!!!」
「マスターも真に受けないでください。あと駄犬うるさい」
「うううううううう!!!」
ルーちゃんは確かにかわいいが、私と駄犬を足してもルーちゃんみたいな金髪にはならないだろう。私は緑髪だし、駄犬は銀髪だ。血筋を遡っても、駄犬のほうは血筋はみんな神龍族だろうからずっと銀髪だろうし、私の方は母親が純エルフだから緑髪ばかり、父親であるマスターは黒髪だ。どこに金髪要素があるのか。
あとこのかわいらしい犬耳とモフモフの犬尻尾もどこから出てきたというのか。
それにしてもマスターももうちょっとちゃんと話を判断してほしいものだ。マスターも基本脳筋なので、基本筋肉と武器と冒険の話しか頭にないし、特に恋愛系は大の苦手だから普通の判断すらできないのだろうけど。
「うちのエリスが子供作ったー!!!!」
「ちょっとマスター御近所迷惑!!!」
マスターは叫びながら、街へ飛び出していった。そんなに衝撃が大きかったのかわからないが、マスターの全速力には私では追いつけない。見送ることしかできなった。
「……はぁ」
「ちょっと受付ちゃん!? なんで私の首輪握りしめてるの!? ちょっと苦しいんだけどそういうプレイなの!?」
「ルーちゃん、悪いんだけどそこの窓開けて」
「わかったのです」
「ちょ、ちょっとまって!! はなせば!! はなせばわかあああああああ!!!!」
駄犬を窓の外に投げ出す。ズボンっ、という音がしたのでちゃんと突き刺さったのだろう。
「ルーは良い子なので、ちゃんと受付のおねーちゃんに従うのです」
「まあ、そこまでしなくてもいいけどあの駄犬に従っちゃだめよ」
「了解なのです!!」
キリっとした顔で返事をするルーちゃん。うん、かわいい。
頬っぺたを軽く指でぷにぷにすると、嬉しそうに、ちょっとくすぐったそうに目を細めた。
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