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これからのこと
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自分たちのこれから。しっかり話しておく必要があると思う。菜緒にしろ、先輩にしろ、丹生ちゃんにしろ。一度どうしたいのかを話し合って、気持ちを整理させとく必要がある。もちろん無理にとは言わないし出来るのとくらいしか出来ないと思うけど。出来ることがあればそれはやりたい。色んな事がありすぎてみんな頭が疲れてると思うし一度リセットするにはちょうどいい。
「先生、話し合いたいんですけどいいですか」
「話し合い?」
「自分たちの今後。ですね」
「思う存分やりなさい。じゃあ私は今日はここで」
「仕事ですか?」
「いや、ちょっとね」
そういって先生は部室を出ていった。なにをやるかは知らないけど、先生は先生でまあやることがあるってことなんだろう。それは俺たちの知るところではない。今は自分たちのことで精一杯だし。先輩は一瞬先生について行こうとしたがあなたはここでやることをやりなさいって突っぱねられていた。悲しい顔してたけどね。
俺たちのところまで戻ってくると最初に口にしたのは「居ないものにされる……私は悲しい……」だった。まあ先生に対して言った言葉なんだろうけど驚くほど感情的で少しびっくりした。そんな感情出せるんだ。
「じゃあ仕切らせてもらおうかな」
「あなたに出来るの?」
「もちろん!……話しておこうよ、今後のこと」
全員が顔を合わせて一瞬なにかを言おうとその場が浮いたが結局は全員何も言えずにそのまま話し合うことに突入する。言うことがあるなら何か言って欲しかったが無理強いは出来ない。仕方ない部分だ。
先輩はどこかからノートを取り出して俺たちに見せる。
「これ、やりたいことが乗ってるの」
「先輩の?」
「うん」
ノートを見せてもらうと本当にやりたいことだけがひたすらに殴り書きされていた。遊園地に行きたい。友達とクリスマスを過ごしたい。年末はみんなで馬鹿騒ぎしたい。などなど……それは本当なら叶っているはずのものばっかだった。
そして一番複雑な顔をしていたのは丹生ちゃんの方だった。
「先生、話し合いたいんですけどいいですか」
「話し合い?」
「自分たちの今後。ですね」
「思う存分やりなさい。じゃあ私は今日はここで」
「仕事ですか?」
「いや、ちょっとね」
そういって先生は部室を出ていった。なにをやるかは知らないけど、先生は先生でまあやることがあるってことなんだろう。それは俺たちの知るところではない。今は自分たちのことで精一杯だし。先輩は一瞬先生について行こうとしたがあなたはここでやることをやりなさいって突っぱねられていた。悲しい顔してたけどね。
俺たちのところまで戻ってくると最初に口にしたのは「居ないものにされる……私は悲しい……」だった。まあ先生に対して言った言葉なんだろうけど驚くほど感情的で少しびっくりした。そんな感情出せるんだ。
「じゃあ仕切らせてもらおうかな」
「あなたに出来るの?」
「もちろん!……話しておこうよ、今後のこと」
全員が顔を合わせて一瞬なにかを言おうとその場が浮いたが結局は全員何も言えずにそのまま話し合うことに突入する。言うことがあるなら何か言って欲しかったが無理強いは出来ない。仕方ない部分だ。
先輩はどこかからノートを取り出して俺たちに見せる。
「これ、やりたいことが乗ってるの」
「先輩の?」
「うん」
ノートを見せてもらうと本当にやりたいことだけがひたすらに殴り書きされていた。遊園地に行きたい。友達とクリスマスを過ごしたい。年末はみんなで馬鹿騒ぎしたい。などなど……それは本当なら叶っているはずのものばっかだった。
そして一番複雑な顔をしていたのは丹生ちゃんの方だった。
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