100年後の君へ送る愛

ジャンマル

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作業中の出会い

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 作業中に子供たちからすごい話しかけられた。理由はわからないがとりあえず俺は子供から好かれやすいらしい。だが同時に親御さんたちからの目が怖いというのがあったのも事実だ。周りの目には特に敏感な異常余計に顕著な部分もあった。しかしそんな中でも特に何も言わずに眺めているだけの人も居た。
 でも少し不思議なところもある。子供たちが意外にも多いということだ。普通子供はこういうものには出たりはしないが…親が連れてきたりだろうか? まあ関係ないことにはあまり口を出さないようにはしているのだが。

「お兄さんも何か探してるの?」
「え? 君も探し物?」
「うん! お母さんが探せば見つかるからって」

 それは見つかるものなのか。それとも子供に現実を教えるためなのだろうか。どちらにせよ見つかったとしても子供の精神的ダメージは間違いないものになるだろうが。かくなる俺も本当に見つかったとしたら精神的に堪えるだろう。それでもやはり戦争で亡くしたものが返ってくる、というのは悲しみこそあるがうれしいものもあるのだろう。どちらの気持ちもあるだけに戦争の悲惨さがより際立つ。だからこそ二度と起こしてはいけないものなんだと。
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