引きこもりの俺がある日突然勇者になった理由。

第3次世界大戦編

その次は

 父のことはよく分かったが肝心の彼女がなんなのかと言うのを聞かなければならない。勇者御一行と言っていたが父の連れにしては若いし……12代目って言ってたし。

「この国は歴代の勇者たちによって守られてきました。あなたのお父さんもその1人ですね」
「国を守ったら勇者なのか？」
「厳密にはもっと色々ありますがそうですね」

 国を守ること。それはすなわち勇者だと彼女は言う。まあ確かに公務員ってのは国に認められてる職業だから偽るにはちょうどいいとは思うが……

「勇者御一行は勇者様を信仰する集団とかそういうのじゃなくてれっきとした勇者様のお連れです」
「というと？」
「先祖代々うちの家系は勇者様を助けてきました」
「なるほど」

 先祖代々、語り継がれてきた話、とかそういうのじゃなく家業だという。