きっと最後は君だから

ジャンマル

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学園祭

どうして

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 家に彼女を上げてからゆっくり話をすすめる。何故ここにいたのかとか、なぜ俺なのかとか。
「殺されたい、っていうのは本音だよ」
「えっと、なんで?」
「私、死ぬなら誰かな殺されたいの」
「他殺願望……ってこと?」
「うん」
 その後彼女は芸能界のあれやこれやを話してくれた。だが肝心のなぜ俺なのか、というのが分からない。話してもくれない。そして彼女はさらにぶっ飛んだことを言ってきた。
「私と付き合ってよ」
「は?」
「殺してくれないなら付き合ってよ」
 ぶっ飛んでいる……殺してくれるか付き合うかの二択。当然どちらも選ぶ気は無いが彼女はどちらかをハッキリさせろ、という鬼の形相で睨んでくる。彼女の希薄に気圧されるが、しかし殺す、というのはいささかな事かと思う。そうなると……まあ、答えは一択になる。
「じゃあ……付き合うで」
「はぁ。意気地無し」
「え、それ今言う?」
 答えを出したら出したらでこの発言。もし彼女が芸能人ではなかったら危うく殴りかかってるところだった。
「私さ、次に私のこと見た人と付き合おうと思ってたんだよね」
「誰でもよかったんじゃ」
「んー、でも気が変わった。君ならいいかなって」
「はあ……」
 滅茶苦茶だし自覚はあるみたいだから何も言わないけど、最終的には僕に殺してくれ、と言うんだろうな。というのが何となくわかった。
「倉持波乃。君は?」
「中山恋」
「恋くんか!」
 その後、親の書置きで知ることになったのだが彼女は今日から……居候らしい。
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