俺の兄貴、俺の弟...

日向 ずい

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俺とにーちゃんの2度目の喧嘩...。(尊目線です。)

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 俺は、兄貴に平手打ちされた...。

 俺は、学校帰りに恋に連れられて初めてのことを沢山経験した。
 ゲームセンターでは、あのぷりぷりクラッシャーを撮って、恋と女装だってしたんだぞ!!本当に楽しかった!!
 俺は、あまりの楽しさに昨日の夜に兄貴にされたこともすっかり忘れていた。
 俺は、いつものように玄関のドアを開いて家に入ろうとした、俺の目の前には、今からどこかに出かけるところだったのか、靴を履いて同じく玄関のドアに手をかけようとしていたであろう兄貴が立っていた。
 俺を見た瞬間、兄貴は泣きそうな顔をして
 「...たける!!!!」
と俺のことを呼んだ。
 ドアを開けたら目の前の兄貴と目が合って、俺は目が合った恥ずかしさで咄嗟に
「...えっ...兄貴...ただいま...と言うより...どこかに出かけるところだったの...??」
と言った。
 すると兄貴はそんな俺を、怖い顔で見るなり急に俺の頬を思い切り平手打ちしてきた。
「...っつ...!??」
 あまりの痛さに、びっくりしてなぜ叩かれたのか俺は、訳が分からず兄貴を睨みつけた。
  兄貴は、俺をじっと見つめて
「...お前...今まで電話にも出ないで何処にいたんだよ!!!...俺がどれだけ心配したと思ってんだ!!!お前にもしもの事があったら...って考えると生きた心地がしなかったんだからな!!!(泣)」
 と言って俺の服のえりを両手でつかむと前後に揺すりながら、俺を叱りつけてきた。
 兄貴の顔を見ると、兄貴は涙を目に溜めていた。
 俺は、兄貴に平手打ちされた上に、兄貴が昨日俺との約束をすっぽかしたことを思い出し、自分のことは棚に上げて、俺が同じように遊んで帰ったら怒られて、どこまで俺を束縛したら気が済むんだよ!!俺は、もう子供じゃないんだ!!!(怒)
 と心の中で叫んで兄貴に
「...別に...何処で何しようと俺の勝手だろ??...俺だって友達と遊びたい時ぐらいあるよ!!...しかも電話なんてかかってきてないし...いつまでも、子供だと思って接さないでよ!!!(泣)」
と言って俺は兄貴の胸板を両手で押して突きとばし、兄貴を睨みつけた。
 すると兄貴は、そんな俺を見て
「...たける!!...心配している人に対してその態度はないんじゃないのか!!せめて、謝りたくなくても一言は、謝るのが礼儀だろう!!...子供だと思って接したことなんて、一回もない!!!勝手に自分の中で考えたことで人に八つ当たりするな!!」
こう言って兄貴は、また掴みかかろうとしたみたいだが、勢い余って俺を床に押し倒す形になった。
 俺は、押し倒された時に背中を強く打ち、痛みに顔を歪ませ、兄貴をまた睨みつけた。
 俺は、兄貴が言ったことに対して苛立ちを覚えていた。
何が謝りたくなくても一言は謝るのが礼儀だろう!!だよ!!(怒)
 兄貴は、一言も俺に謝らなかったくせに...(怒)
 そんな兄貴に耐えきれなくなった俺は
「...勝手なこと言うなよ...自分は、悪いことしといて...一言も俺に対して謝ったりしなかったくせに...。」
って言ってやった。
 すると兄貴は、全く知らないというように
「...いつそんなことしたよ!?...お前こそ勝手なこと言うな!!」
と言い返してきた。
 もう俺は、我慢の限界だった。
 兄貴は、自分のした事を棚の上に上げて、昨日の夜に俺に対してしたことも忘れていたくせに、約束だって破ったくせに...。
 俺は、そんな兄貴に呆れたかえって
「...じゃあ、昨日の夜に一緒にご飯食べようと言った俺との約束すっぽかして会社の人と飲みに行った挙句(あげく)、家に帰ってくるなりお酒飲んでベロベロに酔っ払った後に、俺をソファに押し倒して、甘い言葉囁いて嫌がった俺に無理やりキスしたのは、どうなんだよ!!朝謝らずに何事も無かったかのような顔していたくせに...兄貴のせいで昨日からずっと兄貴の事が頭から離れなくて...どうしてくれるんだよ!!...っ!?」
 俺は、泣きながら兄貴に怒鳴っていた。
 だが、咄嗟に自分の言ったことに対してハッとしたが、言ってしまったことは、もう遅い...。兄貴は目を見開いて
「...えっ!?」
と言って俺の体をおさえていた手を緩めた。その隙に俺は、咄嗟に兄貴を押しのけてそのまま立ち上がると玄関を走って飛び出していた。
 兄貴が、俺の服をつかんで出ていくのを止めようとしていたが、それを避けて出ていった俺に対して兄貴が焦った声で
「...たける!!それは違うんだ!!!」
と言って叫んでいたが、俺は無視して家を飛び出した。

外に出て、走りながら俺は
「...うっ...兄貴なんて...にーちゃんなんて...大嫌いだ...サイテーだ!!!(泣)」
と涙で歪む視界と嗚咽を含んだ吐息越しに叫んで、息が上がっていたが気にしないで走り続けた。

その頃、都和も家を飛び出した尊を追いかけるために家でて駆け出していた。
「...たける...たける...たけるたける!!!(泣)」
こう言っている都和は、目に涙を浮かべて顔を真っ青にしていた。


補足です
尊がぷりぷりクラッシャーと言っているのは、プリクラのことです。
 前作を読んでくださっている方は、再度で申し訳ありません。
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